バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

悩ましき黄信号

2013年04月30日 21時34分51秒 | バス運転士

近年、交差点での歩行者巻き込み事故を防ぐ目的で“歩車分離式信号”の交差点が増えているので、歩行者用信号が“車両用信号の変化の予告”に使えなくなりつつある。これまでは「歩行者用信号が点滅を始めたから、この青信号には間に合わない(または、まだ間に合う)」と余裕を持って判断できたのに… “突然の黄信号”は心臓に悪い。

特に、最近はバスが信号無視などでホイホイ捕まっているので、これまでよりも慎重になったりして… 先日も、前方の信号が右折矢印になった時、私は「こりゃまた… 間に合うかどうか微妙なタイミングで…」と思いながら、アクセルペダルを踏み込むことなく“いつでもブレーキを踏む心構えで”右折レーンに入って行った。

が、そういう時は時間が長く感じられるのか、なかなか右折矢印は消えず… もう“停止線で止まるには強めのブレーキを踏まなければならない”ところまで来た時に、右折矢印が消えて黄信号になってしまったのである。私は「左車線ならばともかく… 右折レーンで停止線を越えて止まるのは、大型車が左折してきた場合にシャレにならない!」と思って右折続行… 交差点内を通過中に信号は赤に変わっていた。

そして、右折してすぐのバス停で止まって降車扱いをしていたら、後方から来た車がバスの前に入って左折しようとしていたのだが… それは白と黒のツートンカラーで… バス停の左側は警察署であった。どうやら、私が微妙なタイミングで右折した時、その交差点を先頭で信号待ちしていたようで… ふぅ~、危ない危ない…

ということで、すべての信号の変わり時を分かるようにしてくれないかなぁ~ 例えば、一部の歩行者用信号に付いている“カウントダウン表示(赤または青に変わるまでの秒数)”を付けるとか? でも「もうすぐ赤になるぞ~!」って、加速して交差点に突っ込む車が増えるから危ないのか!? ならば、速度違反取締カメラも一緒に設置すればいいのだ! おぉ~、これは名案だ。ハハハ…(自分で言うな! もう、どこかにあったりして…)


バス停が… バス路線が…

2013年04月29日 14時06分38秒 | バス運転士

先日、Mサイズ巡回バスをやっていた時… 約5分遅れで某病院前停に到着すると、そこにいた女性から「◎◎停に行きますか?」と聞かれたので、私は「ここから◎◎停までならば、特に遠回りすることはないよなぁ~」と確認しながら「はい、行きますよ」と答えた。

約10分後、シティービッグドラッグスタディングクラブ(漢字一文字ずつ英訳するなよ! しかも滅茶苦茶だし…)の交差点を右折して◎◎停に到着すると、先程の女性が何やら小声で呟きながら降りて行った…

私は「何をブツブツ言っているのだろう?」と思っていたのだが… しばらくしてピンと来た。一般路線のバス停と巡回路線のバス停とでは、この◎◎停の位置がかなり離れているので、一般路線のバス停で止まると思っていたのかもしれない。

その女性が乗ったバス停が、一般路線と巡回路線の共通停留所だったら、私も“止まる位置が違う”という説明をした(かもしれない)のだが… 巡回路線専用の停留所だったので、まったく気が回らなかったのである。いや、申し訳ない…

その翌日、今度は一般路線でシティービッグ…(もういいわ!)の交差点を直進して、◎◎停に向かっていたところ… またもや何か呟くような声が聞こえてきたのである。車内ミラーには、マスクをしたお婆さんが窓の外をキョロキョロと見ている姿が映っていた。

その時、「ボタン」と「止まらん」という単語だけは、私にも聞き取ることが出来た。つまり、昨年の7月に一般路線の◎◎停が移動したことを知らずに(忘れて?)乗っていたようで… バスを降りると、真っ直ぐ後方へ(以前のバス停の方へ)歩いて行った。

まさか、そんな勘違いをされるとは思っていなかったのだが… ふと、入社した頃のことを思い出した。バスに乗るようになって初めての正月… 私が某所で発車時刻になるのを待っていたら、古いお札や破魔矢を持った男性から「あれ? △△行きのバスは? 去年はここから乗って行ったんだけど…」と言われたことを…

私が毎日のように公共交通機関を使っていたのは、高校一年生の時だけだったので… 電車やバスは不変のモノだと思っていた。だから、この仕事を始めるまで“バス停が移動する”とか“バス路線がなくなる”なんて、考えたことなかったもんなぁ~


カメラの前で…!?!?!?

2013年04月28日 16時30分56秒 | バス運転士

動画サイトにバスの“違反風景”がアップされているならば、是非とも“お返し”をしなければ礼儀に反するということで… すべてのバスのドライブレコーダーに映った“違反車両”を動画サイトにアップしてあげたらどうだろう。

違法駐車などの車両はもちろん、原付の2人乗りや歩道爆走… さらに、違反のデパートとも言える自転車も… いやいや、某総合駅周辺の歩行者だって酷いもので… 余りにも数が多すぎて、そう何日も経たない内に、件数が天文学的数字になってしまうかもしれないなぁ~

冗談はさておき… 先日、そういう趣味の人なのか、テレビ関係の人なのか分からないけれど… 営業所前ターミナルの出口で三脚を立ててターミナルを撮影している男女がいた。私は、出口に近付くまで気付かなかったので、「なんだこれは!?」と少し驚き… 一瞬、心を奪われてしまった。

そして出口を右へ出て、目の前のT字路へ… 「信号が青だ! ××駅へ向かって左折だぁ~!」と思いながら、運行カードをチラ見したら… そこには“△△駅行き”という文字が!が!が! 私は「ウゲッ」と思いながらも、平静を装って“左折する気満々”の態勢から右折した…

実は、その時の担当勤務が“まずはそのT字路を右折して△△駅行き、次にT字路を左折して××駅行き、最後にT字路を右折して△△駅行き”という組み合わせで、発車した時は「右折して△△駅行きだ」と認識していたのだが…

見慣れないカメラに心を奪われた瞬間… 頭と体が勝手に“その前の記憶&動作”を繰り返してしまい、××駅へ行きそうになってしまったのだと思われる。ふぅ~ 危うくカメラの目の前で道を間違えて… 私がニュースのネタになるところだった。ハハハ…


お婆さんの言葉

2013年04月27日 14時23分36秒 | バス運転士

昨日、予定外の言い掛かり電話のせいで、すっかり忘れてしまったけれど…(新たなネタが出来て嬉しかったくせに!) 午前中に某総合駅の路線を10名ほど乗せて走っていた時… その中のお爺さんとお婆さんがずっと会話をしているようだったが、何の話をしているのかは分からなかった。

あるバス停に接近中… 近くに立っている一人の男性を発見しながらも、私は「バス停から7~8m離れているし、携帯で何か(建物?)の写真を撮っているようだし… 乗客ではないな」と思って通過しようとしたのだが、急に「ひょっとして、バスを待っている間の時間つぶしに写真を!?」と思い直し、やや強めのブレーキで止まった。

その時、乗客のお年寄り2~3人から「おぉ~」という声が漏れたので、私は一言「すいません」とお詫びをした後に「乗客ではなかったようです」と言ってからバスを発車させたのだが… その後の車内の声が、聞くつもりもないのに耳に入ってくるようになってしまった。

そして、乗車時からずっと話していたお婆さんが「この前、バスが車線変更で捕まったってニュースを見たんだけど… 駐車車両がいたって話じゃない。そんなの捕まえる前に、違法駐車をどんどん捕まえなきゃ駄目よねぇ~」と言ったのである。

確かに… 私も“交差点の先に駐車車両がいたので、黄色いラインにもかかわらず、交差点の直前で車線変更した”と聞いてはいるけれど、詳細が分からないので何とも言えず… もしも、ドライブレコーダーの映像でも見ることが出来て「こんな状況で捕まえるんかい!」と思ったら、警察署へ殴り込みに行くんだが…(できないくせに!) あ、いや… 話し合いに…

それにしても、あのお婆さんの言葉… 捕まった運転士さんに聞かせてあげたかったなぁ~ えっ!? その運転士の身内じゃないかって? そんなアホな… ま、とにかく! ドライブレコーダーの映像を見ないとスッキリしない事件である。♪気分モヤモヤ…


置いて行かれたぁ~!!!

2013年04月26日 19時44分20秒 | バス運転士

まずは昨日の訂正を… ゼブラゾーンは跨線橋の頂上よりも某総合駅寄りで、交差点まで80mくらいかもしれない。ん? そういえば… なぜ、ゼブラゾーンの話になったんだっけ? う~ん、忘れた! キャハハ…(おまえはローラか!)

さて… 今日は、夕方4時頃に終了する勤務だった。3時半頃に某駅ターミナル外のバス停(21日に書いた“後続車にクラクションを鳴らされた”場所)を発車しようとしたのだが… ちょうど前後の信号が青になり、後続車の波が来ていたので、私は「まぁ… 時間ピッタリに出発すると、途中で早くなってしまう可能性もあるし… ゆっくり行こう」と思った。

後続車が途切れて発車して、前方の信号が赤になり… 私は「これで途中で早くなることもないだろう」と思った。信号が青になり、歩行者&自転車をやり過ごして左折して… 最初のバス停に到着した。そこで2~3人の乗車があり、発車しようとしたところ… 後方から一人のおばさんが来ていたので、私はジ~ッと観察して… 「乗客ではない」と判断して発車した。

終点の営業所前ターミナルに到着して2~3人が降り… それを入れ替わるように、ある上司が乗ってきたのである。私は、上司が座席の後方まで歩いて行くのを見て「忘れ物をしたという電話でもあったのかな?」と思った。そして、上司は「忘れ物なし! あ、行っていいよ」と言ったので、私は給油場所へバスを移動させた。

そこで、上司がドライブレコーダーの映像記録チップを取り出しながら「バスに置いてかれたって、凄い剣幕で電話を掛けてきた人がいたもんで… 前の方から来ていた人って、記憶にない?」と言ったのである。私は「横や後ろを注視する癖があるので、前にいたかどうかと聞かれると… 何とも言えないです。記憶にはないのですが…」と答えながら、「もしも、その人が前扉のすぐ外あたりに立っていたら… それが見えないなんて… 自分自身、とてもショックだなぁ…」と思った。

給油後、終業点呼のために事務所へ行くと… 早速、上司たちが映像の確認をしているところだった。そして… 「あれは分からん」「階段の下から上がってくるから、(助手席からは見えても)運転席からは見えん」「ちょうど発車した直後に階段を上がってきたけど、何のアピールもしてないし慌てた様子もないし…」「実は、電話を掛けてきた最初の言葉は“バスが早く行った!”だったんだよ。それで(パソコンでバスが発車した時間を調べて)“早発していない(実際に2分遅れ)”と言ったら、“前から行ってるのに気付かないとはどういうことだ!”と言い出したんだよ」などなど… で、無罪放免となった私は「ありがとうございました」と言って事務所を出た。

しかし… 私自身に不安が残った。もしも、その人がもう少し早く階段を上がっていたら… 果たして、私は気付いただろうか? 後ろから来たおばさんに気を取られていて、気付かなかったのではないだろうか? 一つのことに神経が行ってしまうと、他のことに神経が回らない私だけに… いつか本当に“気付かずに置いて行ってしまう”ことがありそうで… 不安だなぁ…