フロントに しばし併走 秋茜 雨も上がりぬ ロンドンを行く
梅雨明けにしては、しばらく不安定な気象が続いて、例年なら祇園祭が終われ夏を迎えるが、波乱含みだ。そう
いえば、東京大学大気海洋研究所の横山祐典准教授らのグループは、現在進行中の南極氷床およびグリーンラン
ド氷床そして山岳氷河の融解が2万年前の氷期から引き続き起こっている氷床融解現象ではなく、近年に特有の
現象で、人為起源の気候変調による極域氷床の変動の可能性があるとのことだが(2012.07.13発表)、それも影
響しているのだろうと考えながら、継続は力ということで毎日通うジム帰り、マイ・スニーカーを走らせると、
天井に止まっていたのか秋茜(あかとんぼ)がフロント硝子越しに見え、不思議なことにマラソンのペースメー
カのごとく道案内役をかってでて暫く併走してくれているかのように飛んでいて、まったりとした気分を楽しん
だのだがそれを歌として詠む。
[研究方法の概要]
青森県下北半島の過去の海水準の変化を、堆積物中のプランクトン組成(塩分変化の指標)や地形によって
求め、また海水準の変化のタイミングを、放射性炭素年代測定により正確に求めました。2万年前以降の海
水準の上昇にともなって、海洋全体(つまり地球表層の70%)に均質に分散されたおよそ 120~130mの厚み
をもつ海水の荷重によって海水の器である海洋全体が押し下げられています。それにより、ゆっくりした地
殻変動がおこり、過去の海水準(つまり標高0m)が氷床からの距離や地下構造により、現在の海水準より高
いところに現れます。今回の研究では、それらを物理計算によって比較検討することにより、氷床の融解の
規模とタイミングについて検討しました。
[結果と考察]
南極やグリーンランドの氷床からは離れた日本列島から採取された地質データと、固体地球の変形モデルを
併用することにより、氷床融解の以下の3つのモデルについて検討しました。すなわち、(1)およそ1万
9千年前の氷期の終焉から引き続き現在まで融解がつづいているとするモデル(2)北米や北欧氷床が融解
し終わった6,000年前までに融解し終え、その後は海水量の変化がないモデル、そして(3)その間の3,000
~ 4,000年前までに融解し終え、その後は海水量の変化がないモデル、の3つです。その結果、氷期から現
在まで融解しているモデル(1)は、現在よりもおよそ2m高い位置にある 3,000~4,000年前の海水準の観
測値の存在を説明することができませんでした。つまり、モデル(2)あるいは(3)が妥当である、すな
わち氷期終焉後の主な氷床融解は、数千年前、おそらく3,000~4,000年前までに終了していたことがわかり
ました。したがって、現在観測されている氷床融解の加速は近年に特徴的な現象であり、現在の温暖化にと
もなって引き起こされた可能性が示唆されます。
【大蒜のネックレス】
火山ガスなどに含まれる硫化水素が心筋梗塞の悪化を防ぐことを、熊本大大学院生命科学研究部の赤池孝章教授
らの研究グループが4日までに発見、米科学誌ネイチャー・ケミカルバイオロジー電子版に発表。心不全の予防
や治療薬開発につながる可能性があるという。それによると、心筋梗塞状態にしたマウスを使って実験。体内で
活性酸素が代謝される過程でできる物質と「H-Rasタンパク質」という分子が反応することで、心筋細胞が
老化し心不全へと進行することと、マウスに硫化水素を投与すると、活性酸素やH-Rasタンパク質の働きが
抑えられ、心臓の機能が改善することを発見した。心筋梗塞を起こすと活性酸素が過剰に作られることは知られ
ていたが、心不全の発症につながる仕組みや、硫化水素の投与で心機能が改善する効果を解明したのは初めて。
硫化水素は温泉にも低濃度含まれ、ニンニクやネギを摂取すると体内でも生成されるというからやはり古からの
言い伝えは→にんにくヨーロッパではにんにくの強いにおいは、悪いものをとりはらってくれると、吸血鬼ドラ
キュラから身を護るものとして、にんにくを部屋に吊るしておくとドラキュラが退散すると信じられているし、
日本では『古事記』(712年)の記述の中で、日本武尊が山越えの折、悪事をする神に襲われ、とっさにかんでい
た蒜(にんにく)を投げつけて追い払ったという神話があり、青森県弘前市にある「鬼神社」では、神前ににん
にくを供え、民家の戸口ににんにくを吊るして悪魔や病魔を祓う習慣がある-現代にも充分通じるところがある
ようだ。
そんなことを考えていると、スクワットや水泳に緑茶に加え、眼精疲労対策にも効果あるのだし、国民医療費の
削減策として「大蒜のネックレス」を商品化するのも良いのではと思ったりしている(匂い対策はいるが)。
ところで、『限定された類と盛岡冷麺』で報告した茹で上げた麺の残りものを彼女が昨日の夕食でたべたところ
麺がパサパサし粘りを失っているというので口にしてみたところやはり彼女の言うように時間劣化していた。中
華麺冷麺、うどん、そば等の通常の麺、ラザニア、スパゲッティ、マカロニ等のパスタ類、ワンタンの皮、餃子
の皮類等は高リン型馬鈴薯澱粉用いることによって嗜好性の高い食感良好な品質が顕著に向上する(下表参照)。
一般に即席麺の原料となりうる穀物粉、例えば、小麦粉、大麦粉、ライ麦粉、そば粉、トウモロコシ粉、米粉、
アワ粉、ヒエ粉、ハトムギ粉などの1種または2種以上の粉に馬鈴薯澱粉を数%~数10%副原料として添加し、
食塩、かん水等を配合し、ミキシング、製麺して得られた麺線を蒸煮によってα化後、熱風乾燥、フライ乾燥、
凍結乾燥することで製造されている。馬鈴薯澱粉の添加量が40%以上だと、ヌルヌルした感じになり好ましくな
い。冷麺として、盛岡冷麺が最も有名で全国各地に種々の配合、製法の冷麺があり、小麦粉等の穀物粉と馬鈴薯
澱粉から製造される。冷麺は、小麦粉等の穀物粉と馬鈴薯澱粉の混合粉にかん水を配合して生地を調製し、押し
出し装置を使用し製造する。勿論、冷麺原料粉には、小麦粉、馬鈴薯澱粉以外にサツマイモ澱粉、加工澱粉、ソ
バ粉、トウモロコシ粉等の各種穀物粉を添加したものを用いられている。馬鈴薯澱粉の配合割合としては20%~
80%(好ましくは30%~70%)で、20%以下だと冷麺らしい弾力性が不十分になり、80%以上だと製麺時の麺のつ
ながりが極端に悪くなるという。
つまりは、上記の特許の特性を維持するため茹で上げ麺の品質保持時間の外延策の創意工夫がいるというこのだ
が、これを問題解決するにはいま抱えている残件ボリュームから考えると非常に厳しい。とりあえず、他のメー
カの盛岡冷麺を食しみて考えることにした。
【3年目のWBCのごたごた】
それにしても話題に事欠かない昨今だ。頼みの阪神はこのまま最下位すれすれでシーズンを終えそうだし、野球
中継もレインジャーズ戦のテレビ観戦のみになりそうだし、WCBの利益配分のごたごたはそれに輪を掛けそう
だが米国気質にも嫌気がさす。そういえばオスプレー配備は懸念していたように内部事故報告が出てきている。
素人眼でも「事故発生の特異領域」が了解できるし、日本の技術力でそれを解決できそうだと思える。要するに
日米合作で作り直した方が良いものができだろうと。そうかと思えばリンパック(環太平洋合同演習)は完璧に戦
前のABCD包囲網を思い出させる。また、そのことは1991年の湾岸戦争で問題提起済みで、憲法改正と集団自衛権の
国連編入化と、そして国連による「刀狩り」運動による世界平和希求である。先ずは、米国をはじめとした覇権
国の武器兵器の放棄が基本原則だ。それ以外に解決道はないという故吉本隆明の遺言は絶対条件だ(こんなこと
書くのも青臭くて気恥ずかしいがね)。
それにしても、「米銃乱射で12人死亡、59人負傷」というニュースはいまさらながらに驚く。「海のごとし民族
は さびしい船である 」( 小島ゆかり)との歌が頭を過ぎる。