極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

大豆麺から量子ドットまで

2013年11月06日 | デジタル革命渦論

 

 

【大豆パウダーの製麺】 


最近は、ルームランナーで1時間、5キロメートルを徒歩と軽いランニングを行っているので、
無性に腹が
すき、即席カップラーメンをかっ込むことが多くなった。それじゃ、体脂肪を減らす
ことが出来ないのじゃな
いの?と、彼女からたしなめられている。そうは言ってもねぇ~。とこ
ろで大蒜の簡単な皮のむき方知っている?としたり顔で尋ねる。教えて欲しいでしょう?いつも
のように打ち込みを止め、大蒜の1片を五百キロワットの電子レンジで、直接、加熱し過ぎない
よう注意して10秒もすれば、水蒸気の内圧で破裂音を出すから取りだして、皮から大蒜を押し出
せば剥き採れるよと返事すると、期待をはぐらかされたのでつまらないような顔をしている。そ
んな些細なことがあったが、カップ麺の上蓋をはぎ取り、剥き取った大蒜を放り込み、五香粉を
とオリーブオイルを好みで加え、60~70℃のお湯をカップに注ぎ、ラップを被せ輪ゴムで止め、
爪楊枝でラップフィルムに孔を開け、約2分、再び電子レンジに入れ加熱し取り出せば、美味し
く頂ける。問題はここからだ。小麦麺は脂質が多く肥満因子となる炭水化物や糖質を抜いて、美
味しラーメンををつくるのか?という命題が浮上し、大豆麺が登場するというわけだ。



そこで、最近は、盛んに青草さの原因物質を抜いた大豆の生物工学・食品加工技術が発達してい
る。例の黄粉とミルク(『安倍川蒜ミルク』)でのきな粉は、焙煎することで臭みをなくしてい
るが、加熱処理方法がオーソドックスだが、加熱することで有用な機能性物質を壊してしまう弱
点でがある。この加熱変成方法にもまだ改良できる余地があるかもしれないが。ところで、植物
は、二酸化炭素と水から光合成により様々な有機物を作り出し、脂肪酸も光合成産物の一つで、
高等動
物は二重結合が二箇所以上ある脂肪酸を体内で全合成できないといわれるが、生命を維持
する上で必
須であるプロスタグランジンは、リノール酸やリノレン酸など一部の不飽和脂肪酸を
前駆物質としている
ので脂肪酸がないと生命活動が持続できない。不飽和脂肪酸は、大豆に豊富
に含まれている。例えば 豆乳の作り方は、まず水に浸漬した大豆を磨砕するところから始まり、

磨砕により大豆の細胞が破壊され、大豆に含まれるリポキシゲナーゼが不飽和脂肪酸に作用し、
中間代謝産物である過酸化脂質を生成する。さらに、この過酸化脂質にヒドロペルオキシドリア
ーゼが働くと、n- ヘキサナールなどのアルデヒド類が生成し、これが青臭みの原因のひとつと
なる。この機構を踏まえ、リポキシゲナーゼを欠損する大豆を原料とするか、または製造工程に
リポキシゲナーゼを失活させる工程を加えるなどの手段を講じることで、青臭みを抑えた豆乳を
作ることができる。



この様に、熱処理(リポキシゲナーゼ酵素が熱により不活性化)することで浸漬大豆の磨砕時に
熱処理をして酵素の働きを抑え青臭いにおい成分の生成を少なくすることができるが、熱処理に
よりタンパク質が変化するが、これ以外に、直接遺伝子組み換えるのではなく、種子のハイブリ
ッド化(育種法)での遺伝的方法による大豆リポキシゲナーゼ(LOX)の除去(上図)がある。
しかしながら、これらの2つの方法では、大豆の風味を損なう、あるいは食感を悪くさせてしま
う。このため、スクロースなどの遊離糖の甘み成分、サポニン、イソフラボン、フィチン酸カリ
ウムなどの不快味、脂肪酸化生成物などのこく味をコントロールすることで、例えばマントール
を添加することで消費者が好む美味しさや食感に応えている。そこに、ニンニク・パウダーを練
り込むことで、目的機能性を高めた低カロリーで健康志向な新麺を誕生させることができる。そ
れとも、例えば、特定の加熱履歴を持たせた大豆粉を特定分布曲線をもつ
ナノレベルまで粉砕する
だけで、目的機能組成を再現できる製法を開発してしまうということもありだろう。

 

【分子デバイス時代の幕開け】 

東京大学は、単一の自己形成量子ドットのゲートにイオン液体を初めて適用し、トランジスタの
制御性を従来比で最大百倍に向上させたと発表。同成果は、同大 生産技術研究所の平川一彦教授
同ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構の柴田憲治特任講師らによるもの。同大学院 工学系研
究科附属量子相エレクトロニクス研究センターの岩佐義宏教授らと共同で行われ詳細は、英国科
学誌「Nature Communications」(2013.10.24)に掲載された。

パソコンや携帯電話などの半導体集積回路は、トランジスタの微細化・高集積化を通じて性能を
高めてきたが、これまでと同様の手法でのトランジスタの微細化には限界が生じつつある。近年、
この壁を乗り越えようと、単一の電子で動作する新原理のトランジスタに関する研究が活発に行
われてきている。この半導体素子は、単一の量子ドットを電子の通り道として用い、ここにゲー
ト電圧を加えることで、電子1個分に相当する電流を制御する。つまり、微細化に対応した究極
の省エネルギー素子であるだけでなく、量子力学に基づいて絶対安全な情報の伝達などを担う
子情報処理のキーデバイスとしても注目されるものだ。このSETでは、量子ドットのサイズを小さ
くするほど、量子力学的な効果が顕著になり、高温動作も可能となる特徴がある。平川教授らは
数十ナノメートル程度の非常に小さな自己形成InAs量子ドット(In:インジウム、As:ヒ素)を用
いたSETの研究。これまで主としてInAs量子ドットが小さすぎることで、その特性をゲートで制御
することが難しく、逆にその応用範囲は限られてきた。この研究では、SETのゲート絶縁膜として
イオン液体を用いる電気二重層ゲートと呼ばれる新しい手法を用いることで、量子ドットにきわ
めて強い電場を加え、量子ドットを用いたSETの特性を格段に大きく電圧制御することに初めて成
功。これにより、量子効果が大きな微小量子ドットのSETへの応用拡大に道を拓くことが可能にな
る。

※ 単電子トランジスタ(Single-Electron Transistor:SET)
※ 電気二重層ゲート:通常の電界効果トランジスタは、ゲート絶縁膜に酸化物などの誘電材料
  を用いるが、本研究の電気二重層ゲートでは、誘電材料の代わりにイオン液体を用いる。ゲ
  ート電極に電圧をかけると、その電圧の符号に応じてイオン液体の陽イオンまたは陰イオン
  が半導体表面に移動し、半導体表面にイオンとは反対の電荷を持った電子または正孔が蓄積
  される(これを電気二重層と呼ぶ)。電気二重層ゲートでは1ナノメートル程度のイオン分子
  膜一層が絶縁膜として働き非常に大きな電気容量が得られる。そのため、通常の電界効果ト
  ランジスタよりもはるかに高い電界を半導体に加えることが可能で、半導体表面への高濃度
  の電荷蓄積が可能になる。

 

 

この研究成果は、電気二重層ゲートを用いることで、非常に小さな自己形成量子ドットを用いた
トランジ
タの特性を電圧で大きく変化させることで、量子ドット1つを用いた超低消費電力トラ
ンジスタの制御性を格段に向上させ、その量子情報処理への応用に新たな道を拓き、電気二重層
トランジスタの手法は、他のさまざまなナノ材料系にも適用できることで、広く量子ナノ構造の
次世代エレクトロニクス応用に貢献するものと期待されている。

※ 電子相転移を用いた新原理トランジスタ開発へ前進、2012.01.31、産総研

 



【符号の説明】

10 燃料電池  11 金属支持体  12 アノード 13 電解質膜  14 カソード 15 発
電部  16 孔  17 切れ目  18 スリーブ 19 絶縁部材 
20 ケース 21 酸化剤ガ
ス入口  22 酸化剤ガス出口  23 入口側燃料マニホールド 24 出口側燃料マニホールド
25 固定部材  26 シー
ル剤  30 インターコネクタ 100 燃料電池スタック

【最新燃料電池技術】



特開2013-222505 燃料電池およびその製造方法 トヨタ自動車株式会社  

【符号の説明】

10 燃料電池  11 金属支持体  12 アノード 13 電解質膜  14 カソード 15
発電部  16 孔  17 切れ目  1
8 スリーブ 19 絶縁部材  20 ケース 21 酸化
剤ガス入口  22 酸化剤ガス出口  23 入口側燃料マニホールド 24 
出口側燃料マニホ
ールド 25 固定部材  26 シール剤  30 インターコネクタ 100 燃料電池スタック


今日は、"最新の燃料電池の技術"の棚卸を行った。上図のトヨタ自動車の燃料電池は、円筒形状
の第1電極の外周に、固体酸化物電解質膜および第2電極が順に積層した発電部と、発電部内部
に設けたガス透過性円筒形状の金属支持体を持つ。この金属支持体は、発電部の内壁に対し押
力を有している。また、燃料電池の製造方法は、円筒形状の第1電極の外周に、固体酸化物電

質膜および第2電極が順に積層、焼成された発電部を準備する工程と、第1電極の内径よ
りも大
きい外径の円筒形状の金属支持体に対し、外周側から内周側に荷重を印加し、
この金属支持体を
小径化する工程と、この金属支持体を第1電極の内部に挿入する工程と、
金属支持体の印加荷重
を開放する工程とで、金属支持体の酸化を抑制できる燃
料電池と製造方法を提案している。この
分野は、韓国、ドイツなど外国勢の新規考案が次々と提
案される激戦領域である。めが離せない!

  

コメント
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