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極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

デジタル・エネルギーの国Ⅱ

2013年11月14日 | 新自給自足時代

 

 

【エネルギー自給自足時代の幕開け】 

「電力システム改革法」、電気事業法の改正法案が、国会で可決、成立した。今回の法案は、
2015年をめどに電力需給を全国規模で調整する広域系統運用機関(仮称)の設立が柱。今回
の改正で、地域ごとに、ひとつの電力会社が独占的に事業体制は終焉し、電力自由化の時代
が始まる。
電力システム改革は、今回の改正を第1段階として、第2段階では2016年を目途
とした電気の小売業への参入の全面自由化、第3段階では2018年から2020年までを目途に法
的分離による送配電部門の中立性の一層の確保、電気の小売料金の全面自由化を行う。
第2
段階、第3段階の実施には、さらに2015年度、2016年度の通常国会に改正法案を提出する予
定となっている。電力システム改革の全体像については、「電力システムに関する改革方針
」(本年4月2日閣議決定)に基づいており、同方針では、電力システム改革の目的として、
(1)安定供給の確保、(2)電気料金の最大限の抑制、(3)需要家の選択肢や事業者の事
業機
会の拡大を掲げ、この目的の下で、①広域系統運用の拡大、②小売及び発電の全面自由
化③法的分離の方式による送配電部門の中立性の一層の確保、という3本柱からなる改革を
行うこととしている。

これは、戦後最大の電力システム改革で、市場環境は激変する。需要家のニーズに対してど
のようなサービスが提供できるのか。国の基盤を担いうる新たな電力事業者は生れるのかの
点については、再生可能エネルギー×デジタル・エネルギー=エネルギー自給自足システム
にとどまらない事業展開が試行するか、これまで事業規模の拡大が難しかったPPS事業者
積極的な動きが期待されている。さらに。ダイナミックプライシングや、アグリゲータなど
のビジネスも、台頭できるチャンスを得たことになり、
需要家側がエネルギー源を選択が拡
大される意味は大きな点。再生可能エネルギーをはじめとする新エネルギービジネスは、改
革の最終工程である2018~20年以降に新たな局面を迎えると予測されている。



【オールソーラーシステムの最新技術事情】

 

【符号の説明】

1 水電解装置  2 酸素気液分離部  3 水素気液分離部  4 水電解スタック 5 ポン
プ 6 ポンプ 
11、12 配管  16、17 配管  21 酸素除湿用熱交換器  22
酸素気液分離器  23 配管  25、
25a 酸素膨張冷却器  26 酸素液化装置  31
水素除湿用熱交換器  32 水素 気液分離器 
33 配管  35 水素液化装置  41
水素低温化用熱交換器  43、44a、44b 45a、45b、46 配管 
 50 ガス
製造システム

さて、最新の太陽光発電→水の電気分解→水素製造→水素液化→貯蔵サイクルに関する新規
考案を看てみた。例えば、上図の特開2013-227634「ガス製造システム及びガス製造システム
の動作方法」で、低湿(高純度)水素と酸素を製造可能な簡易的な構成でガス製造システム
とガス製造システムの動作方法が提案であり、このガス製造システムは、水電解装置1と、
酸素膨張冷却器25と、熱交換器41とを具備している。水電解装置1は、水を電気分解して気
体の水素と気体の酸素を生成する。酸素膨張冷却器25は、生成された気体の酸素を膨張減圧
させ低温化する。熱交換器41は、低温化した酸素と生成水素、または低温化前の生成た酸素
とを熱交換し、低湿(高純度)水素と酸素を製造できる簡易的な構成を特徴としたガス製造
システムだ。なお、下図は水素生成装置の特許概説図。




また、下図は、水素貯蔵システム(特開2013-221542「自律駆動型水素吸蔵合金アクチュエ
ータ」)で、温水と冷水を水素吸蔵合金アクチュエータからの出力(エネルギー)を使用する
ことなく活用できて、自律駆動のエネルギーを低減できる。このため、水素吸蔵合金の水素
放出と貯蔵を効率行え、さらには、合金用容器(水素吸蔵合金の配置等を含む)、温水冷水
供給水槽と排水制御水槽等の容量と配置設計が最適化でき、出力(エネルギー)を向上させ
る発明。その構成は、水素吸蔵合金により可動する第1水素吸蔵合金アクチュエータと、合
金用容器と、水槽と、第2水素吸蔵合金アクチュエータを備えた排水制御機構と、温水冷水
供給水槽と、排水制御水槽と、第3水素吸蔵合金アクチュエータをもつ温水冷水制御機構か
らなり、自律駆動型の水素吸蔵合金アクチュエータを実現し、水素吸蔵合金を加熱、冷却し
て水素の放出、吸蔵を行い、これによりピストンを作動する。

さらに、下図の様なコンパクトな水分解装置も提案されている。その構成概要は、ケーシン
グ3と、光半導体触媒が担持された作用極250と対極60と、ケーシング3内に充填される電解
液と、作用極と対極との間に電流を印加する電流印加部270とを備える水分解装置200で、ケ
ーシング内は電解質膜70により酸素発生チャンバ21と水素発生チャンバ31とに分離、この酸
素発生チャンバには受光部211が形成され、受光部に対向して作用極が配置、この作用極の受
光部側面に光半導体触媒の層251を形成、水素発生チャンバには対極を配置し、酸素発生チャ
ンバを構成するケーシング210、200と、作用極には電解液通路260が形成されて、電解液通路
を介して凹部213が形成され、酸素発生チャンバ内の電解液が光半導体触媒層と前記電解質膜
とに共に接触可能とする。水の分解反応を促進し、実用化に足りる新規構成の水分解装置。

 

なお、この発明と類似したものとして、下図の構成をもつ「特開2013-220983 光水素生成シ
ステム」(パナソニック株式会社)も提案されているが、その特徴は、光を照射することで
水素を生成する光水素生成デバイスと、光水素生成デバイスで生成された水素の気泡と、水
を含む電解液の気液混合水を、水素と水を含む電解液と、に分離する気液分離器と、光水素
成デバイスと気液分離器をつなぐ気液パイプと、気液分離器で分離した水を含んだ電解液
光水素生成デバイスへと再び導入する電解液パイプと、を備え、気液分離器は、光水素生
デバイスの上方に位置し、気液混合水は、光水素生成デバイスから気液分離器へ、気液混
水に含まれた気泡の浮力により、気液パイプを介して導く光水素生成システムを構成する
とで、水素生成デバイスの電極表面に発生する気泡を除去に水流を生み出す水流ポンプの
動エネルギーを逓減できる特徴をもつ。

【符号の説明】

100光水素生成デバイス 101光電極 102対極 103外部回路 104筐体 
105セパレータ 106第1電解液 107第2電解液 108第1電解液導入口 109
第1電解液導出口 110第2電解液導入口 111第2電解液導出口 201第1気液分離
器 202第2気液分離器 203第1気液パイプ 204第2気液パイプ 205第1電解
液パイプ 206第2電解液パイプ 207水流ポンプ 208貯水タンク 209水配管
210フローコントローラー 211水素貯蔵タンク 212水素配管 213昇圧ポンプ

上図の特徴をもつ光電気分解装置が提案されている(「特開2013-220983 光水素生成システ
」パナソニック株式会社 )。それによると、光を照射することで水素を生成する光水素生
デバイスと、光水素生成デバイスで生成された水素の気泡と、水を含む電解液からなる気
液混合水を、水素と水を含む電解液と、に分離せしめる気液分離器と、光水素生成デバイス

と気液分離器とをつなぐ気液パイプと、気液分離器で分離された水を含む電解液を、光水素
成デバイスへと再び導入する電解液パイプと、を備え、気液分離器は、光水素生成デバイ
スの上方に位置し、気液混合水は、光水素生成デバイスから気液分離器へ、気液混合水に含
まれた気泡の浮力により、気液パイプを介して導かれる光水素生成システム。光水素生成デ
バイスの電極表面に発生する気泡を除去するための水流を生み出す水流ポンプにかかる駆動
エネルギーを逓減する。

 

東北大学・原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)の田村宏之助教はドイツ・ゲーテ大学と
共同で、有機薄膜太陽電池において有機半導体の結晶性が高いと光エネルギーで励起した電
荷が高速移動し損失が抑制される
事を計算機シミュレーションによって解明したと発表。有

機分子のような誘電率が低い材料では、電子と正孔が静電引力でドナーとアクセプターの接
合界面にトラップされ易い傾向があります。界面にトラップされた電子-正孔ペアが再結合し
て光を吸収する前の安定状態に落ちてしまうと、フリー電荷の生成が妨げられる。つまり、
界面での電子-正孔のダイナミックスは光電変換効率を決定する重要なステップと考えられ、
導電性高分子とフラーレンから作られた有機薄膜太陽電池の時間分解分光による実験では、
条件によっては10兆分の1秒という超高速なフリー電荷の生成が観察されているが、静電引
力に打ち勝ってフリー電荷が生成するメカニズムはこれまで未解明だった。

この研究で、有機薄膜太陽電池のドナー/アクセプター界面で、光エネルギーを吸収した励
子が電子と正孔に分離しフリー電荷が生成するダイナミックスを量子力学に基づいた計算
機シ
ミュレーションで解析。(1)先ず、導電性高分子とフラーレンから成るドナー/アク
セプター界面の凝
集構造が電子-正孔分離の静電障壁に与える影響を調べたところ、その結
果、フラーレンの結晶性が高い界面では構造の乱れた界面より、電子が多分子に拡がること
で静電障壁が下がることを突き止め、(2)結晶性の高い界面をモデル化したシミュレーシ
ョンでは、10兆分の1
秒という超高速でフリー電荷が生成し、構造の乱れた界面よりもフリ
ー電荷の
収率が遥かに向上し光励起エネルギーが熱として失われる前に電子-正孔が静電障
壁を超え
分離する「ホット励起子機構」がフリー電荷の生成を促進していることを明らかに
した




このことで、光を吸収した高エネルギー電子がドナー分子に在る場合とアクセプター分子に
在る場合のポテンシャル差はバンドオフセットと呼ばれ(図1右)。ドナーからアクセプタ
ーへ電子が移動するためには、バンドオフセットはある程度大きい必要がある。一方、有機
薄膜太陽電池の光電変換効率を高めるためには、太陽光の長波長成分(低エネルギー成分)
を効率的に吸収することと出力電圧を高めるという要件を同時に満たす必要があり、バンド
オフセットは最小限の大きさが望ましいと考えらている。この結果は、界面の結晶性を高め
て、電子-正孔分離の静電障壁を下げることで、最小限のバンドオフセットでフリー電荷が
効率的に生成することを示している。


【ビール党の心得】 

我が輩はビール党である。ところで、ビールを飲み過ぎてお腹がぽっこり出てしまっている
人の代名詞に使われるが、ビールとビール腹には何の関係性もない。ビールには体の主要な
エネルギー源である炭水化物、肌の構成成分でもあるたんぱく質、代謝を助けるビタミンB群
、体の働きを保つミネラルのバランスよい。ビール酵母には、糖質の分解に関わるビタミン
B1、糖質や脂質の代謝を促進するビタミンB2、老化を防止するビタミンB6、赤血球を造るビ
タミンB12が含まれているため、ビタミンBの宝庫といわれる。摂取する量としては 1日1
リットル。つまり、500mlの缶2本分にあたり、中ジョッキだと2杯分が目安とされる。とい
うことで、性懲りもなく、冷え込みが厳しい中でも今夜も白い金麦で、“デジタル・エネル
ギーの国”の実現に向けて乾杯だ。

 

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