●ミドルソーラーを建設する個人向け無担保ローン
東邦銀行(福島県)、ジャックス(東京都)は、発電出力10kW以上50kW未満の太陽光発電システ
ムを導入する個人向けの「東邦・太陽光発電システムローン」の取り扱いを開始。同商品は再生
可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)を 利用し、太陽光発電システムによる電力を全量売
電する個人を対象とする。借入期間を最長20年、借入金額を最高 1,500万円、無担保扱いとし、
長期にわたる太陽光発電計画を安定的にサポートする。利用者の条件は(1)申込時の年齢が満20
歳~65歳以下、かつ完済時の年齢が81歳以下であること(2)勤続年数が2年以上、かつ安定・継
続した収入が見込めること(3)原則として、団体信用生命保険に加入できること(4)過去に不
渡り延滞等の事故がなく、ジャックスの保証が受けられること(5)東邦銀行の営業区域内に住ん
でいる、または勤務していること。借入金額は100万円以上、1,500万円以内(1万円単位)だが、
自営業者は上限額が1,000万円となる。なお、融資利率は東邦銀行所定の利率で、返済は元利均等
毎月返済。東邦銀行では、本商品の活用で地域の環境保全と地域経済の持続的な成長をサポート
するという(それならわたしに融資してくれないだろうか ^^;)。それはさておき、農作放棄地
や減反(稲作の縮小)への対応(レバレッジ:梃子)が意図されているのだろうか。そういえば、
我が家の朝食も、息子達らがグラノーラなどを食べるようになっているから、いかんしがたいも
のかもしれない。
●ジェイアイエヌは13日、センサー機能を備え着用者の疲労や眠気の度合いを計測できるメガネ
「JINSミーム」を2015年春に発売すると発表した。一般的なメガネと変わらないデザインで、
スマートフォンと組み合わせて使う。職場での健康管理、長距離ドライバーの安全運転支援、フ
ィットネスなどでの利用を想定している。アプリケーション・プログラミング・インターフェー
ス(API)を秋に公開し、第3者の開発者の協力も得ながらさらなる応用の可能性を探ってい
くとのこと。開発には川島隆太東北大学加齢医学研究所所長や、稲見昌彦慶応義塾大学大学院メ
ディアデザイン研究科教授らが協力した。会見で田中仁社長は「ミームを使って自分の(体や心
の)内面を知ることで、日々の生活を豊かにできる」とアピールした。価格は未定。ミームは眼
球運動に伴う眼の周りの電位差を検出する「眼電位センシング技術」を採用した。鼻パットと眉
間部分の3点に眼電位センサーを搭載し、八方向の視線移動とまばたきをリアルタイムに検知。
その情報を分析して疲労や眠気の度合いを割り出してスマホに表示するとのこと(左上図)。
●東京大学と物質・材料研究機構(NIMS)は、極低温でスピンの向きがふらつく状態(量子スピン
液体状態)を示す純有機物質を発見したと発表(右上図)。水は温度を下げると、運動エネルギーを失い、
水分子が動けなくなった固体(氷)となるように、磁性体中の電子のスピン(S = 1/2: 電子が持つ
固有の磁気モーメント)も、通常は低温では整列しスピンの固体となるが、三角格子上のスピン
は、極低温まで液体状態(量子スピン液体状態)を保つことを示唆していたが、本質は理解され
ていなかったが、純有機物質κ-H3(Cat- EDT-TTF)2の電子スピンが量子スピン液体状態であるこ
とを突き止めたというもの。量子スピン液体の詳細な理解は、高温超伝導体の超伝導メカニズム
研究や、新規のデータストレージや通信技術の開発に新たな指針が提供できるものと期待されて
いる。
●物質・材料研究機構(NIMS)や岡山大学らの研究チームは5月、大気・室温の環境下で印刷プ
ロセスを用い、有機薄膜トランジスタ(TFT)を 形成することに成功したと発表。フレキシブル
基板上に形成した有機TFTにおいて、平均移動度は7.9cm2V-1s-1を達成した。今回の研究成果は
大面積の紙や布、さらには人間の皮膚など生体材料の表面にも、半導体素子を形成できる可能性
を示したという。インク状にした機能性材料の印刷によって電子素子を作製するプリンテッドエ
レクトロニクスは、大規模で高価な製造装置を必要としないため、低コスト・大面積の新しい半
導体素子形成技術として注目を集めてきた。プラスチック等のフレキシブル基板を用いることに
より、Roll-to-Rollによる素子の大量生産や、ウェアラブル素子等の新しいアプリケーションが
期待されているが、従来のプリンテッドエレクトロニクスは、100~200℃以上での高温プロセス
が多く、PETフィルムのようなプラスチック基板の多くは耐熱性が低く、低温印刷プロセスの開発
が望まれていた。今回、すべての印刷プロセスを大気下・室温で行い、1℃も昇温することなく
エレクトロニクス素子が製造可能な「室温プリンテッドエレクトロニクス」を確立したという(
左上図/右上図は、世界最高峰の疲労耐久性を有する新合金を用いたビル用制振ダンパーの開発)。
●透明時の可視光透過率が70%以上の調光ミラーを開発
産業技術総合研究所サステナブルマテリアル研究部門環境応答機能薄膜研究グループは、透明状
態での可視光透過率が70%を超える調光ミラーを開発。法規上70%以上の可視光透過率が必要な
自動車のフロントガラスにも適用できる。鏡状態と透明状態を切り替えられる調光ミラーを用い
た窓ガラスは、透明な複層窓ガラスに比べると夏場には冷房負荷低減効果が高いので、建物や自
動車の窓ガラスへの適用が期待されていた。可視光透過率を高めたことで、冬場の日射による暖
房負荷低減にも対応できる(上図)。そういうことで、今夜も新しい科学技術や新商品開発の話
がてんこ盛りでしたということに。
【アベノミクス第三の矢 僕ならこうするぞ!】
●里山資本主義異論
今回は、「第四章 "無縁社会"の克服―福祉先進国も学ぶ、"過疎の町"の知恵」に入るが、「日
本は国と地方あわせて千兆円もの借金をかかえている。今後いつごろまでにどうやって返してい
くか、目途がたたないばかりか、高齢化はますます進む。働かなくなった後、生活の頼りとなる
年金に病気になった時の医療費、一人で生活できなくなった時の介護保険.お年 寄りばかりの
国になるのだから、必要なお金は膨らむ一方だ。危険は膨らんでいる」の箇所を巡りわたし(た
ち)と考え方は大きく異なる。国の累積債務の件と医療費の膨張の件とは峻別して考える必要が
ある。前者に関しては、下に掲載した3冊の本を購読していただければ、ほぼ全景が見通せると
思える(専門家の仕事を邪魔をしてはいけないが、余りにも酷い状態に陥ったなら?わたしも経
済政策論をどこかに書いてみたい)。さて、後者で、 しかし今、私たちが本気で取り組むべきは、
新たな前提を受け入れた上での根本的な「再設計」ではないのか。田舎を捨てて都会に出ても、
多くの人が「たくさんお金をもらえるようになるという成功」を期待できない「成長の鈍った時
代」。せっせと積み立てた年金のお金だけを頼りに老後を設計するのは心許ない時代。政治や官
僚がだめだと嘆いたり、お先真 っ暗と絶望したりするしかないのだろうかと疑問を投げかけ、
高齢者施設の食事を広域市場(県外)に依存しない、地域内での内製化の試みが紹介されている。
なかでも、「日本の経済学者は数学に疎い人間が多く、雰囲気や見込みで経済を語ってしまう、
と著者は力説します。一方、かつては数学者を目ざしたという著者は独自の情報収集とデータ解
析から、日本国債が暴落しない理由を明確に示します」と推奨する『「借金1000兆円」に騙され
るな!』の著者 高橋洋一は、『“答えありき”が疑われる財政の長期推計 「詠み人知らず」の
報告書を出す財政審の実態』(2014.05.01、ダイヤモンドオンライン)で、4月28日に、財政制
度等審議会財政制度分科会のの起草検討委員から「我が国の財政に関する長期推計」が報告され、
マスコミで「2060年度 債務残高は8000兆円余に」と報じられた数字が政治家の間に流布されてい
る増税キャンペーンを下記の試算条件表を参考に数字のマジックを論破している。
「税と社会保障の一体改革頼み」への反旗
本当にそれだけの膨大な額のお金を、自分たちでまかなえるのだろうか。選挙でどこの政
党が勝とうとも、どんなに素晴らしい改革が成し遂げられようとも、結局は自分たちの財布
の問題として突きつけられることになる、「税と社会保障」の問題である。
ギリシャで起きたことは、あの国がいいかげんだったからだ。そう思いたくなる気持ちは、
わからないでもない。でもそれは、見たくないものから目をそらしているにすぎない。国に
お金がなくなり、年金や社会保障が切り捨てられたのは、ギリシャだけではないのだ。フラ
ンスでも、同じようなことが行われた。どうにもならなくなる前に、国民の猛反対を押し切
って、自分たちで切りつめる決断をした。おかげでフランスの財政は、当面の破綻を免れか
日本は国と地方あわせて千兆円もの借金をかかえている。今後いつごろまでにどうやって返
していくか、目途がたたないばかりか、高齢化はますます進む。働かなくなった後、生活の
頼りとなる年金に病気になった時の医療費、一人で生活できなくなった時の介護保険.お年
寄りばかりの国になるのだから、必要なお金は膨らむ一方だ。危険は膨らんでいる。
本当にそうした苦しみをかかえるしかないのか。高齢化による社会コストを全部まかなう
だけの膨大な資金を用意するか、老後の生活レベルを下げて支出を削り、集めなければなら
ない資金の総額を減らすかという二者択一しか、選ぶべき道はないのだろうか。
その常識を疑い、別の道もあるのではと考えるのが、里山資本主義だ。お年寄りは金食い
虫で足手まといと、なぜ決めつけるのか。本当に年金がなくなったら飢えるしかないのだろ
うか。産業力のない田舎は役立たずと、なぜ決めつけるのか。
この問いかけは、日本の社会をむしばみ続ける「無縁社会」への問いかけでもある。ふる
さとを離れて部会に出たもののうまくいかず、地縁、血縁から切り離されて孤逞する人が、
ひとりさびしく亡くなるケースが急増している。彼らが最後の最後にすがるのは、親の年金
であることが多いそうだ。
「最後の頼みの綱が年金であること」が、今の状況を象徴的に表している。もともとあった
地縁や血縁のセーフティーネットを古くさいものとして忌み嫌い、そこから抜け出して豊か
さや幸せを追い求めた時代。その究極の形が、誰の世話にもならず、若いとき積み立てた備
えで悠々自適の老後を送る年金の仕組みだ。残念ながらこの仕組みは、経済成長がいつまで
も続くことを前提にしている。しかも、老人ばかりが増える社会を想定して設計されていな
い。議論され続けている「税と社会保障の一体改革」は、そうした設計を、ある種の「微調
整」によってしのごうとするものだといえる。
しかし今、私たちが本気で取り組むべきは、新たな前提を受け入れた上での根本的な「再
設計」ではないのか。田舎を捨てて都会に出ても、多くの人が「たくさんお金をもらえるよ
うになるという成功」を期待できない「成長の鈍った時代」。せっせと積み立てた年金のお
金だけを頼りに老後を設計するのは心許ない時代。政治や官僚がだめだと嘆いたり、お先真
っ暗と絶望したりするしかないのだろうか。
全くそんなことはない。できることはいくらでもある、という力強い試みが中国地方の山
あいで進んでいる。
「ハンデ」はマイナスではなく宝箱である
広島県庄原市の道を走ると、人には全く出くわさなくても、必ず出くわすものがある。
「空き家」だ。長く放置された家の軒が崩れ、無残な姿をさらしている。そんな光景を見続
け、なんとかしなければ、と考え続けた未に、空き家やお年寄りばかりの地域だからこその
「福祉の実験」を思いついた人がいる。高齢者や障害者の施設を運営する、庄原の社会福祉
法人の理事長、熊原保さんだ。
熊原さんは、和田芳治さんの近所に住み、「過疎を逆手にとる会」の主要メンバーのひと
りとしてがんばってきた方でもある。多くの人が「こんな田舎に未来はない」と決めつけ、
思考停止に陥っているのを尻目に、人がまばらなことをメリットととらえ、活かすことで目
の前の課題を解決する道を模索してきた。和田さんのひとまわり下の世代。時に挑発的なも
の言いで人を引っ張っていく和田さんとは違い、めがねの奥の小さな目がいつも静かに笑っ
ている、細身の紳士だ。
熊原さんがなんとか活かせないか、と取り組んだのが「空き家」の活用だ。「ふるさとを
捨てる人があとをたたない」と嘆くよりも、「ただで使える地域の資源がまた増えた」と前
向きにとらえよう、というわけだ。考えてみれば、すぐに使える立派な建物がごろごろある
というのは、一般的にはうらやましい環境だ。都会の人々は、高い家賃を払って土地や建物
を借り、その高い家賃を払うた めに、せっせと働いている。不動産のコストが低いことは、
強みであるはずだ。
熊原さんは、地域のお年寄りが集まるデイサービスセンターなどにして、空き家の活用を
進めている。人が住まなくなって長くなると、どうしても建物が傷んでしまうので、できる
だけ早く活用法を見つけ、動き出す。朽ちた姿をさらすと、まわりの人も寂しくなって気落
ちしていくが、逆に再生するさまを見せられれば、地域の元気の源になる。デイサービスの
拠点が作れれば、地域の若者の雇用も進む。なかなか働く場が見つからない地元の若者にと
ってもうれしいことだし、若者が近くでいきいきと働くことは、地域にも活気をもたらす。
確かに、借りるための手続きは煩雑で、空き家の活用は思ったほど簡単には進まない。
でも、あきらめてはいけない。少しずつ成功例を増やしていけば、道は広がっていく。熊
原さんはそう信じ、確実に実行している。
道を歩いていくと、次から次へと空き家が無残な姿をさらすふるさとの風景。「これをず
っと見てきた」という、熊原さんの原点ともいうべき風景を見ながら、なぜここでがんばる
のか、がんばれるのか聞いた。熊原さんならではの、地方での生き方を話してくれた。
「福祉も過疎問題も同じなんですよ。あんまりいい旨葉ではないけれど、ハンデのある人、
地域。マイナスの多い人、地域。それを弱者とは、私は思ってないんです。実は玉手箱のよ
うに光り輝くものがあると思ってるんですね」
ハンデはマイナスではなく、玉手箱であるという逆転の発想。それが熊原さんのがんばり
を支えているという。それを信念として持つことができれば、未来に希望をつむいでいく原
動力になるというのだ。
なんというブラス思考だろう。そこに負け惜しみはない。熊原さんは全然無理をしていな
い。私たちは彼の話を聞き、実践の現場を見ていく中で、我々の頭を占領する常識の貧弱さ
に気づいていく。
高齢化すること、過疎になることをひたすらマイナスととらえ、悲しみ、恨んでばかりい
る発想がいかに貧しいことか。ありのままを受け入れ、その中でみんなができることを見つ
けていけば、「若い社会」とは異なる形の、穏やかで豊かな「成熟した社会」がありうるの
だ。
それはどんなものか。我々の目の前で、まさに同時進行で進められた実験的取り組みが、
私たちの目から鱗をぼろぼろと落としてくれた。
「腐らせている野菜」こそ宝物だった
雪が降りしきる冬、熊原さんは、その目もお年寄りの施設で、デイサービスを利用しにや
ってきたおばあさんと、穏やかな会話を交わしていた。そして、突然膝をうち「そうだ、そ
れを使う手があった。早速とりかかろう」と動き出した。どんな会話があったのか。
おばあさんは、こういったのだ。「うちの菜園で作っている野菜は、とうてい食べきれな
い。いつも腐らせて、もったいないことをしているんです」
少し解説が必要かもしれない。デイサービスに通ってくるお年寄りは、施設で会うと一方
的にお世話されているだけの人」に見える。年齢は多くが80を超えているし、腰も曲がっ
ている。歩くスピードも遅い。でも家に帰ると、立派に自立している。それどころか、毎日
元気に畑に出て、野菜を育てているのだ。市場に出荷するほどは作っていなくても、自分
が食べる分くらいは、ほとんど全部自給している。その野菜が余る一方で、腐らせていると
いうのだ。
ベランダのプランターで野菜を作ったことのある人ならすぐわかることだが、なすでもト
マトでも、一株ちゃんと育つと、次々実をつけて、とたんに食べきれなくなる。まして彼ら
は何十年もプロの農家としてやってきたベテランだから、野菜づくりのうまさは素人の比で
はない。しかも一人暮らしや、老夫婦だけの家庭では、毎日食べる量などたかがしれている。
結果、どんどんなって、どんどん腐らせているのだ。
地元で生まれ育った熊原さんが、そのことを知らなかったわけではない。もちろん知って
いた。だが、熊原さんのような人でも、ある種の常識にしばられていた。その野菜を施設の
食材として使うという発想が、全くなかったのだ。
熊原さんは、施設の経営を少しでも改善できないか、日々頭をひねっている。地方は老人
が多いからといって、楽に経営できるわけではない。介護保険のお金だけで悠々と維持でき
る仕組みには到底なっていない。働く人に払える給料も決して高くない。かなりきつい労働
条件であるにもかかわらず、介護だけでは十分食べていけず、アルバイトと掛け持ちの人が
多いというのが、全国的な傾向となっている。
しかし、高齢化が加速度的に進むなか、地方が社会として機能していく上で、こうした施
設、あるいは社会福祉法人といったものの存在は欠かせない、と熊原さんは考えている。昔
ながらのつながりがほころび、過疎化でダメージが拡大する中で、施設が人工的にでも取り
持つつながりの意味は、ますます大きくなると考えるからだ。だから熊原さんは、現状の制
度の上にあぐらをかくのではなく、チャレンジをするようにしている。少しでも施設の運営
に余裕が出るよう、少しでも働く人の待遇が良くなるよう、できることは何でもしてやろう。
そんな熊原さんでも、これまで施設で使う野菜を、市場以外のところから買うなど、思い
も寄らなかった。食材の調達とはそういうものだ、という固定概念に縛られていたのだ。
「公的性格の強い施設のようなところで毎日大量に消費するものは、大屋の物資を集めては
売る物流システムから調達すべきで、その方が合理的なのだ」という固定概念だ。
施設の調理場に積まれている野菜は、県外産ばかりだった。市場の価格競争を勝ち抜いて
きた優等生の野菜たちである。職員たちは、少しでも仕入れ値が安いところを選ぼう、食材
費のかさまない献立を考えようと努力はしていたが、自分たちの足元は見ていなかった。そ
んなある目、お年寄りとのなにげない会話の中で、突然気がついたのだ。お年寄りの作る野
菜を施設で活かせばいいではないか、と。食べきれない野菜を活用していけば、食材費を劇
的に抑えられる可能性がある。
藻谷浩介 著『里山資本資本主義』pp.204-212
この項つづく
●チャイナリスクを過小評価してはいけない
驚くようなニュースが飛び込む。フィリピン外務省報道官は14日、中国やフィリピンなどが領有
権を争う南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島にある岩礁で、中国が滑走路を建設中とみ
られることを明らかにした。アキノ大統領も同日、この動きを先の東南アジア諸国連合(ASEAN
)首脳会議で取り上げたと述べた。中国が滑走路を建設しているとみられるのはジョンソン南礁
(フィリピン名マビニ礁、中国名赤瓜礁)。フィリピン国防省によると、中国は今年2月、ジョ
ンソン南礁に大量の土砂を運び込んだことが空や海からの監視活動で確認されたという。フィリ
ピン政府は既に中国に抗議したという。ジョンソン南礁は以前、ベトナムが実効支配していたが
1988年に「南沙海戦」と呼ばれる中国との武力衝突が発生。中国は、ジョンソン南礁を含む近隣
の岩礁を奪い、その後支配を続けていたという。これは既成事実を積み上げての領土拡大行為で
あり、帝国主義的(米国のそれは異なり領土拡大支配が特徴)行為だ。
●赤ワインが健康に良いとはもう言わさない?
高脂肪の食事がもたらす「落とし穴」を赤ワインで回避できるとする「フレンチ・パラドックス」
には問題があるとする研究が、12日の米国医師会内科学雑誌(Journal of the American Medical Ass-
ociation Internal Medicine、電子版)」に掲載されたという。赤ワインに豊富に含まれている抗酸化
物質のレスベラトロールに人を長生きさせる効果は見受けられなかったという。