『あずみ』
(2003年日本)
監督:北村 龍平
脚本:水島 力也
桐山 勲
原作:小山 ゆう
出演:上戸 彩
原田 芳雄
オダギリ ジョー
北村 一輝
佐藤 慶
■ストーリー■
関が原の戦いが終わり天下は徳川によって統治されるようになったが、いまだ、徳川の天下を認めず豊臣家の復興を願う者たちがいた。2度と戦乱を起こさない為、南海坊天海は小幡月斎にいずれ反乱を起こすであろう者たちを抹殺するための刺客を育てるよう命じるのだった。戦乱で親を失った子供たち、あずみ、なち、ひょうがたち10名の子供たちは小幡月斎に拾われ山奥で刺客として育てられるのだった。そして、10数年たったある日、とうとう山を降りる日がやっくるのだった。徳川に謀反を起こそうと戦を始めようとする浅野長政、加藤清正、真田昌幸の3名を殺すよう使命を受けるのだが・・・
□■□ネタバレあり!□■□
■感想■
小山ゆう原作の人気コミックの映画化。
監督は『VERSUS』(2000年)、『ALIVE』(2002年)の北村龍平。
原作はすでに莫大な量なので、最初の方を映画化してます!
映画が始まって早々、原作とおりのサプライズが用意されてます!
あずみたちは、使命を果すために山を降りることになるんですが、今まで苦労して育ててきた10人に最後の試練が待ってるんですよね。
10名を2名づつ仲の良い者を組ませ5組にして、爺は言う
「刺客というものは相手を選ぶことは出来ぬ。幼き者も、また人望厚き者も使命とあらば斬らねばならぬ。鋼の心をもって鬼と化す。これが刺客の道だ。最後の試練だ。今組んだ者どおし斬り合え!友を殺せぬ心なき者も使命を果せぬ!始めーッ!」
ってわかったようなわからんような理論で殺し合わせるんだから!!
あんたそりゃムチャでしょ!仲の良い者組ませてどうすんの?
思った通り、1番、2番に強いなちとあずみが組んじゃったじゃない!!
これから使命を果すときに人数を半分にしてどうすんの?
100人が50人になるんじゃないよ~、10名が5名になっちゃうンですよ!
原作は連載物だしそれなりの事情もあるだろうけど、映画で同じ展開にしたらいかにもバカって感じになっちゃいますよ。
1番強い者と、2番目に強い者を斬り合わせてどうすのッ!
5名だから、その後の展開であんなに苦労するんだ!爺のバカ??
まず浅野長政を軽く仕留めた後、加藤清正を狙うのだが、これが大変!
影武者を用意していたり、忍者軍団が襲ってきたりして、全編これアクション、アクション!チャンバラ!チャンバラ!
それも血まみれの!いや血しぶきあげてます!!
斬って斬って斬りまくる!!
あずみたちも強いですけど、敵の忍者軍団も強い!
あずみたちも、空を飛べますけど、敵も空を飛べます!
忍者だけでなく、加藤清正の腹心の井上勘兵衛まで空飛んでます!崖10メートル位飛び降りてくるんですけど…。
まぁ、香港の武侠映画の登場人物の英雄たちも“気”を使ってホントに空飛んでるんだから、それに比べたら、あずみの登場人物なんてみんなジャンプしてるくらいだもんね。カワイイもんです。
さすが北村監督はアクション映画がわかってる!!!
北村監督は「時代劇の『マッドマックス』目指しました。」って言ってます。←ってそれってホント?だったら感性とイマジネーションはスゴイ、スゴすぎ。
1970年代の時代劇『子連れ狼』(←劇場版の方です。もちろん若山富三郎版の方です。)とか『影狩り』(←石原裕次郎のです)とかを目指したんじゃないの??ホントは。
アイドル映画にそういった映画のエッセンスがつまってます。
「『子連れ狼』目指しました」なんて、そんなこと言えないだろうけど。
面白すぎの2時間20分!あっという間に過ぎるんだから、あと20分長くて全然OKです!
それにしても、血まみれのチャンバラがイヤっていうほど見れます!アイドルの上戸彩ちゃんがのっけから、なちをきって返り血浴びて血まみれ状態。
村に下りれば夜盗が村人を襲うのを主人公たちが見てみぬふり。
その後の任務のときは敵を斬って斬って斬りまくって、返り血浴びまくり状態。
スタッフも北村監督の常連で固めて、やりたい放題のアクション時代劇!
あと、最後、はりつけにされた爺を助けにあずみが登場して敵を斬りまくって、爺の方へ向かってくるとき、強い敵が現われて美女丸が飛び跳ねて喜んでるシーンなんて最高!!!