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『無宿人御子神の丈吉 牙は引き裂いた』完結編が見たい...

2005-03-19 19:54:30 | 日本映画

無宿人御子神の丈吉 牙は引き裂いた
(1972年日本)
 監督        池広 一夫
 脚本        石松 愛弘
 出演        原田 芳雄
            中村 敦夫
            松尾 嘉代
 
 ■ストーリー■
 凄腕の渡世人御子神の丈吉は、足の怪我を手当てしてもらった縁で宇都宮の茶屋の娘お絹と知り合う。しかし、手当中お絹を以前から物にしようとする如来堂の久兵衛とその子分が現われる。流れからお絹を助けた丈吉は久兵衛たちから追われることに。丈吉とお絹は土地を逃れ、カタギとして夫婦になり3年、子供までもうけるのだが。
 その後、3人は幸せに暮しました、めでたし、めでたし...だと映画にならないので(世の中にはそういうホームドラマが好き、なぁ~んて方々もいますけどね)仕事で宇都宮に行くことになった丈吉は久兵衛一家に見つかり捕らえられる。左手の指2本を砕かれても家族のことを思い耐える丈吉。仕事の帰り道、開雲の長五郎の子分が待ち構えていた。リンチに耐える丈吉だったが、ふと悪い予感がよぎる。家に急ぐ丈吉。お絹は犯され殺され、息子も殺されていた。渡世人にもどり復讐に燃える丈吉!丈吉を見張っていた久兵衛の部下からお絹を犯し殺した犯人の名を聞く。久兵衛、長五郎、そして国定忠治!
 
 ■感想■
 原田芳雄主演のハードアクション時代劇。
 とにかく、原田芳雄が、敵をぶった切る!!
 まず、仇の1人、九兵衛のところに殴りこんで、その子分を殺しまくり!!斬って斬って斬って斬って、斬りまくる!!それでも斬りまくる!
 
 「あれ~、丈吉強すぎ!」 
 
 もはや、本来の設定の渡世人っていうより、刺客かターミネーター状態です!!殴りこみをかけたその場は、久兵衛一家に客人となっていた疾風の伊三郎がいたので久兵衛は助かりますけど、この設定は、どう考えてもおかしいです!!
 「久兵衛、あんたアホなの??」
 って言いたくなります。あんなに強い丈吉の家族にあんなことしたら、必ず復讐されるのに決まってるのにっ!!あまりにも行動するときに考えなさすぎです!!。丈吉が泣き寝入りすると思ったんですかね??
 
 まるで、リドリー・スコット監督の『グラディエーター』(2000年)で、主人公のマキシマス将軍を殺しそこなって、なおかつマキシマスが行方不明になってんのに、マキシマスの家族を殺しちゃう皇帝コモドゥスくらいに考えなしです。まぁ、あっちは皇帝だから、まだ、護衛がたくさんいるでしょうからある程度理解できますけど、今作の悪党たちは余りにも考えなしの行動です!!
 原田芳雄が絶対に復讐にくるのがわからないんでしょうか??
 絶対に復讐する度1000%でしょ!!
 自分だったら、家族の面倒、手厚くみちゃいます。
 復讐に来たとき許してもらえるかもしれないですからね。
 
 原作は笹沢佐保の渡世人時代劇です。この映画、若山富三郎の『子連れ狼』シリーズみたいに、海外でもビデオ化されてるんでしょうか??日本人の血圧高いと思われちゃうでしょ、刀で斬られたら血が出ます、プシューって。プシュー!プシュー! 
 このころの時代劇は本当に良かったです!『あずみ2Death or Love』(2005年)の金子修介監督もこういう時代劇を観て、勉強してから監督すればよかったのに!!
 
 丈吉の旅は今作のあと、
 『御子神の丈吉 川風に過去は流れた』(1972年)
 『御子神の丈吉 黄昏に閃光は飛んだ』(1973年)へと続くんですけど
 「敵は3人、映画も3作なんで1人づつ1作づつ仇を倒していくんだな」と思うんですけど、そうはなりません!!
 今作もシリーズ化を目指したのね。特に3作目。完全にサイドストーリー的展開。1970年代前半の東宝時代劇映画として  80点   
 
 

コメント
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