『テイキングライブス』
TAKING LIVES(2004年アメリカ)
監督 D・J・カルーソ
脚本 ジョン・ボーケンキャンプ
原作 マイケル・パイ
出演 アンジェリーナ・ジョリー
イーサン・ホーク
ジャン=ユーグ・アングラード
キーファー・サザーランド
ジーナ・ロランズ
チェッキー・カリョ、オリビエ・マルチネス
■ストーリー■
モントリオールで他殺体が発見される。FBIから派遣されたプロファイリング捜査官イリアナこの犯人が、他人を殺して、代わりの人生を過ごして、ヤバクなったらまた違う人生をやり直す“ヤドカリ”サイコキラーであるということを知る。イリアナは、この異常なシリアルキラー、マーティン・アッシャーの目撃者コスタに惹かれていくのだが…。
■感想■
マイケル・パイ「人生を盗む男」(徳間文庫)の映画化作品。
主演は、ヒロインにアンジェリーナ・ジョリー。
共演者は犯人の目撃者コスタに『ガタカ』(1997年)のイーサン・ホーク。
容疑者に『ダークシティ』(1998年)、『霊視』(1999年)、TVシリーズ「24」のキーファー・サザーランド。
アンジェリーナ・ジョリーの同僚の刑事に『ニキータ』(1990年)、『マキシマム・リスク』(1996年)のジャン=ユーグ・アングラード。
アンジェリーナ・ジョリーの上司にチェッキー・カリョと出演者がやたら豪華な作品です!!
他人になりすまして、なりすました人間を殺していく“ヤドカリ”サイコキラーの話なんて、面白そうな話なんだろうって思って期待して見たんですけど、盛り上がりにちょっと欠ける設定だけは面白いという期待はずれな作品になっていました。
いくらでも面白くなりそうな設定のストーリーに、その上、ジャン=ユーグ・アングラード、チェッキー・カリョ、ジーナ・ローランズと超有名俳優が大勢出演してるのに、一切伏線なし、観ている観客には誰でも犯人が分かるのに、登場人物たちは、誰も犯人が分からないというミステリー映画としては、大はずれな作品になっちゃってます!!
大体、怪しい登場人物が少なすぎ!もう、このキャスティングを観ただけで犯人が分かっちゃいます!
まるで、日本の時代劇か2時間サスペンスみたい!!
ミステリ映画としては、大失敗でしょう。
ちなみにマイケル・パイの原作「人生を盗む男」は映画とはまるっきり違う作品です。
映画と小説は違いますからね、それはそれでOKですけどね。
これって「マジメに劇場用長編映画を作ってるの??」って思うくらいオーソドックスな展開です。日本のTVの2時間サスペンスなみに淡々とした展開です。
映画的な盛り上がりに欠けまくりです。それでも無意味に派手な爆発シーンやら、SEXシーンとか用意してるんだけどネ。
でも、爆発シーンやSEXシーンがあるから何なんだ!って感じです。
このストーリーだと、犯人は小学校6年生にもわかるぞ!!って感じです!
この内容で、ランニングタイム103分は、かなり長すぎです!この内容ならあと15分カットして!!
いやいや、あと25分くらいカットしたらテンポが良くなって、もっともっと面白くなるのかもね。
どうせ設定のみを原作からテイキングするんだったら、もっともっともっと大幅に脚色すれば良かったのに。
TVシリーズ「刑事コロンボ」のウィリアム・リンクとかをアドバイザーにすればよかったのにね。それじゃ超本格ミステリになっちゃうか??
ミステリー映画ファンには、ちょっとおすすめ出来ない感じです。25点
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人生を盗む男 | |
Michael Pye,広津 倫子 | |
徳間書店 |