『未来手国ローマ』(TV題:『ローマ2072年虐殺のグラディエーター』)
ROME,2072 A.D. THE NEW GLADIATORS(1983年イタリア)
監督:ルチオ・フルチ
脚本:エリザ・ブリガンティ
ダルダーノ・サケッティ
チェザーレ・フルゴーニ
ルチオ・フルチ
原案:エリザ・ブリガンティ
ダルダーノ・サケッティ
音楽:リズ・オルトラーニ
出演:ジャレッド・マーティン
フレッド・ウィリアムソン
ハワード・ロス
アル・クライヴァー
エレノア・ゴールド(エレノア・ブリリアドリ)
■ストーリー■
2072年、イタリアのローマでは、ライバル局SSTVの番組”殺人バイク”視聴率に手を焼いていたWBSテレビのコルテスは、上司サムの指示で実際の「殺人競技」を番組を制作、放映することに。
各国から集められた20人の死刑囚たちが参加させられ、優勝者には特赦が与えられることになっていた。
ライバル局の番組”殺人バイク”のチャンピオン、ドレイクを参加させるため、ある計画を実行する。ドレイクの妻のスーザンを殺し、妻を殺した犯人を殺し死刑囚となったドレイクに釈放を条件に”殺人競技”に参加させるのだった。
一方、ドレイクの妻殺しの犯人を殺したときの記憶の映像から、WBSの社員サラは、ドレイクが罠にはめられたことを知り1人調査を始めるのだった、、、。
■感想■
ルチオ・フルチ監督のイタリアのSci-Fi映画。
イタリアでは、当初の”マッドマックス2”+”ニューヨーク1997”の世界が独特に発展、近未来Sci-Fi映画のジャンルを作りました。
その1本が今作。
自分は、イタリアのこのジャンルの映画が好きなんです!!
セルジオ・マルティーノ監督が描く傑作『ニューヨーク2019』(VHS題:『サイボーグ・ハンター ニューヨーク2019年』(1984年)。
ジョー・ダマト監督の近未来の殺人ゲームを描くはずがミュータントを助けるストーリー『核戦士シャノン』(1983年)。
エンツォ・G・カステラッリ監督の”マッドマックス2‟”物『カーバイオレンス』(VHS題『マッド・ファイター』)(1983年)。
ロモロ・グェッリエリ監督、ウッディ・ストロード大活躍の『ラスト・ソルジャー』(VHS題『ザ・エクスキューター』)(1983年)。
エンツォ・G・カステラッリ監督の”ウォリアーズ”+”ニューヨーク1997”『ブロンクス・ウォーリアーズ』(VHS題『ブロンクス・ウォリアーズ1990年の戦士』)(1982年)。とその続編『ブロンクスからの脱出』(1983年)。
ジョー・ダマト監督の『近未来戦士テキサス2020年』(1983年)
『ラスト・ソルジャー』のフィルム使い回しのみ有名な『レプリコップ 未来刑事』(1985年)
劇場公開された『マッドライダー』
アイデア豊富なイタリア映画なので、今作も殺人ゲームがメインと思いきや、濡れ衣を着せられた主人公のことを調査するヒロインが、TV局の重役失脚を狙った陰謀にたどり着きます、、、。
と思わせて、人類を支配しようとする感情を持ったコンピュータ”ジュニア”の陰謀にまでストーリーが膨らんでいきます。
単純なアクション映画が観たいのに、、、。
今作ですが、どうしようもないくらいヒドイ特撮(レーザー光線??)、いかにもミニチュアな飛行物体、スピード感のないアクションシーンの連続ですが、、、
それを補ってあまりある魅力の数々!
素晴らしい音楽!
不必要なまでのゴアシーン!
複雑なストーリー!
バラエティ豊かなキャラクターたち!すばらしすぎ!イタリアのエンターテイメント作品!!
監督は『サンゲリア』(1979年)以降ホラー映画で有名になってしまったルチオ・フルチ。もともと何でも撮る監督なので、今作でも手堅く演出しています。
脚本は『マッドライダー』、『暗闇の殺意』(1986年)のエリザ・ブリガンティと、『サバイバル・ショット恐怖からの脱出』、『呪いの迷宮ラビリンス・イン・ザ・ダーク』(1998年)のチェザーレ・フルゴーニと、数多くの脚本を手掛けているダルダーノ・サケッティ。アイデアが出すぎたのかすごく複雑で、最後は本格Sci-Fi映画に!!
今作もどこかのメーカーさん、ブルーレイ化してくれないでしょうか??
でも自分的には、TV吹替音源つきで『カーバイオレンス』『ニューヨーク2019』『ブロンクスウォーリーアーズ』と、字幕のみですが『核戦士シャノン』を優先的にブーレイ化でお願いします、、、。
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