『ブラッドリンク』
BLOOD LINK(1982年イタリア、アメリカ、西ドイツ)
監督:アルベルト・デ・マルティーノ
脚本::セオドア・アップステイン
原案:アルベルト・デ・マルティーノ
マッシモ・デ・リタ
出演:マイケル・モリアーティ
ペネロープ・ミルフォード
ジェラルディン・フィッツジェラルド
キャメロン・ミッチェル
サラ・ランゲンフェルド
■ストーリー■
女性を殺す悪夢や日中に見る謎の幻覚に悩む医師のクレイグ・マニングスは、ある日、両親が亡くなったあと面倒を見てくれた育ての親で施設に入っているトマソン夫人に会いにクリーブランドへ向かう。そこで、トマソン夫人はクレイグを見て、クレイグのシャム双生児で弟のキースと呼ぶのだった。
キースはトマソン夫人の家に放火してトマソン夫人の夫を殺し、そのとき焼死したと思われていたのだった。
クレイグは、焼死したと思われていたキースが生きていると確信、キースを探し出そうと思い始めるのだった。クレイグは謎の幻覚がキースの見ているヴィジョンと思い、そのヴィジョンから西ドイツに何かがあると確信し、西ドイツへと、、、。
西ドイツでは、ハンブルグ警察の刑事ヘルシンガーから、孤独な中年女性がホールで殺された事件があり、目撃者からクレイグに容疑がかかっていることを知るが、事件のとき、クレイグはアメリカにいたので、何かの間違いということに、、、。また、その事件の翌日にも中年女性が殺される事件が起きていた。
クレイグは、キースが女性を殺したと気づくのだが、、、。
また、以前治療したボクサーのバド・ワルドにクレイグとして近づいたキースは公園でスパーリングを始め、バドの心臓の負担をかけて殺すのだった。娘のクリスティーンは、クレイグが父親を殺したと思い込むが、、、。
■感想■
未DVD化作品の感想を!!
本日は、アルベルト・デ・マルティーノ監督のサスペンス映画。
今作のビデオは東芝映像ソフトから発売されていましたが、アメリカ映画とパッケージに書いてありましたが、アルベルト・デ・マルチーノ監督のジャッロ映画です。
イタリア映画ファンだったら、VHSソフトのパッケージ見て気づけというコトなんでしょう。
『続シンジケート』(1973年)、『ビッグマグナム77』(1976年)、『悪魔が最後にやって来る!』(1977年)、『サイコ・キラー』(1985年)と傑作を数多く監督したアルベルト・デ・マルチーノ監督が、原案もしてるので、エンターテイメント系のスリラー映画では??
と期待も大きかったのですが、想像していたのとは違う方向性の心理サスペンスになっていました、、、。
心理サスペンスに重きを置いたためか、ストーリーは普通だったら、主人公は、「何かおかしい」と思うようなシーンも、登場人物の理解が早すぎな展開に。
シャム双生児だったからといって、もう1人の見たものが、ヴィジョンとして現れるということに疑問抱かなさすぎ!!
自分の見ていた幻覚や夢が弟キースが見ているものだとすぐに気づいちゃいます。
映画的にはスムーズで良いんですが。
でも、他の登場人物たちは、誰も信じてないようだし、、(少なくとも警察は)
最初に刑事に会ったときに、双子の弟がいることを話せば、こんなに犠牲者が増えなかったような気がするんですが、どうでしょうか??
二子の弟のキースが連続殺人鬼と言えば、すぐに指名手配できたでしょうしねぇ。
殺人鬼のキースも大問題ですが、主人公もこのあたり、ちょっと(かなり)感情移入できない!
事件を大きくしたのは、主人公では??
死ななくても良い人が、死んだのは、主人公のせいッ!!
映画を観ながら思わず、突っ込んじゃいました、、、。
主人公は、弟のキースとも最後まで対決しないし、結局、恋人のジュリーが活躍って、ジャッロ映画的には不思議な作風ですけど、重厚な雰囲気な心理サスペンスとしてはかなり特殊な感じの作品です。
音楽はエンニオ・モリコーネでいつも通り映画の雰囲気を盛り上げてくれます。
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