A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

「結界」灰野敬二、田中悠美子、一噌幸弘他@渋谷公園通りクラシックス 2011.9.22(thu)

2011年09月24日 00時18分03秒 | 灰野敬二さんのこと

フェスティバルFUKUSHIMA以来1ヶ月ぶりの灰野さんのライヴ。
正式には「田中悠美子の『結界』~灰野敬二を迎えて」というイベント。「日本の民族楽器の未知なる可能性を追い求める邦楽器奏者たちが、灰野敬二氏を迎えて、「どこにもない音楽」をめざします。」出演は田中悠美子(義太夫三味線)・一噌幸弘(笛・能管)・石川高(笙)・中村仁美(篳篥)ゲスト:灰野敬二(うた、ギター、そのほか)。灰野さんはゲスト扱いだったのだが、ステージ真ん中に大きな反響板が置いてありそこで灰野さんがパフォーマンス、その周りを邦楽演奏者4人が取り囲むという灰野さんを中心に据えたセッティングだった。

以前義太夫のことを良く言っていなかった灰野さんが義太夫を始めとする伝統邦楽奏者とどのような共演を繰り広げるのか興味は尽きない。しかし義太夫三味線奏者でありながら伝統の世界に拘らず柔軟な活動をしている田中悠美子嬢やジャズの世界でも活動する一噌幸弘氏などとの共演だから思った以上に両者が溶け合った素晴らしい時間を過ごした。

会場は灰野さんのファンだけじゃなく邦楽系のファンも多く満員の盛況ぶり。そこに道路が混んでいたため遅れて灰野さんが到着、楽器のセッティングも出来ないままイベントが始まった。

1stセットは邦楽奏者4人によるセッション。田中嬢は三味線をスライドバーで弾いたり、寝かせて叩いたり弓で弾いたり反則技の連発。思いのほか楽しめる演奏だった。

休憩の間にスタッフが急いで灰野さんの楽器を並べる。この日はパーカッションだ。2ndセットは各演奏者と灰野さんのデュオ・セッション。パーカッション&ダンスにヴォイス・パフォーマンスをあわせて鬼気迫る演奏を繰り広げる。和楽器は基本的に電気増幅しないアコースティックな楽器だからパーカッションや歌ととても親和性が高い。ぶっつけ本番なのに4者4様の異なった共演を見せるところが凄い。

最後のセットは全員でセッション。西洋音楽の要素が一切ない音楽は実に新鮮。灰野さんの超絶ヴォーカルをたっぷり堪能した。これほど豊穣な音楽を体験できることは本当に幸せである。



終演後の楽屋は和気あいあいとした雰囲気でステージの厳しさと好対照をなしていた。

灰野さん
邦楽セッション
いいじゃない

灰野さんは10月はナスノミツル氏の離場有浮(10/11高円寺ショーボート)、ペーター・ブロッツマン氏のゲスト(10/14新宿ピットイン)が決まっている。11月はドイツ・ツアーに行くらしい。
コメント (2)
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