1990年代中盤に吹き荒れたブリットポップ。"メロディーの復権"を旗印としてブラー、オアシスを代表格としてイギリスから数多くのギター・ロック・バンドが登場し世界の音楽シーンを席巻した。1997年ブラーのデーモン・アルバーンによる「ブリットポップは死んだ」発言によりムーヴメントとしては終焉を迎えたが、オアシス、オーシャン・カラー・シーン、アッシュなどその後も活動を続け、人気を博してきたバンドも少なからずいる。今回来日中のブルートーンズもその一つで、メジャーからインディーへ移り地道な活動を続けてきたが、デビュー16年目に当たる今年ついに解散を表明し、イギリス~日本でフェアウェル・ツアーを敢行中である。ライヴレポは明日書くとして、当時ブリットポップにかなりのめり込んだ私なりの注目バンドを紹介したい。
私が一番好きだったのが3人組のドッジー。大きくブレイクすることはなかったが親しみやすくドリーミーなメロディとコーラスが特徴で、DJクラブとライヴを組み合わせた「ドッジー・クラブ」というイベントを主催するなどしてユニークな活動が注目を集めた。
スウェードの初期メンバーであるジャスティーン・フリッシュマンを中心に結成、ドラム以外が女性メンバーという珍しい構成の4ピース・バンドとしても注目されたエラスティカ。ジャスティーンのクールなイメージが好きだった。
ブルートーンズが主催するインディー・レーベルからデビューした4人組ムーヴァー。ソウルやR&Bの影響を受けた黒っぽいビートがかっこよかった。ブルートーンズと一緒に日本ツアーも果たした。
ブリットポップ界一のダンディ、ジョニー・ディーン率いるメンズウェア。"ブリットポップの徒花""ハイプの象徴"と揶揄されたがその音楽性は良質なブリティッシュ・ロックの流れを受け継いでいた。
エラスティカと同じく女の子3人+男性Dsのケニッキー。アノラック系にも通じる可愛らしい演奏には萌える。
2000年代に入りブリットポップを音楽の原体験とするカイザー・チーフス、カサビアン、ブロック・パーティーらがデビューし、ブリットポップからの影響をはっきりと公言する者も多かったことから、徐々にブリットポップは一定の名誉回復を遂げたとされる。今年はヴィヴァ・ブラザーがデビュー、往年のオアシスを彷彿するサウンドが心地よかった。
英国の
誇り忘れず
ブリットポップ
今思えば日本のバンド・バブルみたいな現象だった。またこんなワクワクするムーヴメントが起こらないかな。