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仕事中にいつも流している洋楽専門FMチャンネルから突然流れ出した日本語の調べ。流麗なギター・サウンドと哀愁漂う泣きのメロディーは洋楽の波を突き破って久々に私の胸を直撃した。このしみじみした感動はかつてのスピッツにも通じる懐かしい感覚だった。
back numberという名前のこのバンドは2004年に群馬県で結成、地元のオーディションやラジオ局で話題となり、2009年にインディ・デビュー。大手レコード・チェーンで推薦盤となり、全国的に知名度を高める。メンバーはVocal & Guitar : 清水 依与吏、Bass : 小島 和也、Drums : 栗原 寿の3人。2010年6月1stアルバム「あとのまつり」をリリース後、2011年メジャー契約。3枚のシングルをリリースし、満を持して今週リリースされたのが2ndアルバム「スーパースター」である。見せかけの派手さとは無縁な素朴極まりない「歌」と「メロディー」を最大限に生かしたサウンドがアピールし、現在オリコンのデイリー・チャートで2位と思いがけないヒット中である。
私は最近のこの手のロックを聴いているわけではないので他のバンドとの比較をすることはできないが、この3人のダイヤモンドの原石のような才能はヒシと伝わってくる。シングル曲の「はなびら」「花束」「思い出せなくなるその日まで」をはじめ「スーパースターになったら」「チェックのワンピース」「リッツパーティー」「幸せ」など捨て曲なしの秀逸なアルバムである。多分彼らの支持層は心優しい少年少女なのであろう。しかし私のような年配層をも魅惑するエヴァーグリーンな魅力に溢れていることは間違いない。久しぶりに心が洗われる清浄な魂に出会った気がした。
汚れちまつた悲しみに
今日も小雪の降りかかる
聴いていると何故か中原中也の詩を思い出す。一度ライヴを観てみたいものだ。