昨年3月末に解散表明したゆらゆら帝国の坂本慎太郎氏の本格的なソロ・デビュー作が遂にリリースされた。「幽霊の気分で」は7月下旬から配信リリースされダウンロードして聴いていたが、アナログ盤として形になってみると感無量である。ジャケットは二つ折りになっていて中面には坂本氏による脱力イラストが描かれている。レコード盤が真ん中に大きな穴の開いたいわゆるドーナッツ盤なのが嬉しい。
Vo,G,B,Keyを坂本氏が、Ds,Conga,PercをYuta Suganuma氏が、ChoとChoアレンジをJunko Nogi嬢が手がけお馴染みのピース・ミュージックで中村宗一郎氏をエンジニアにレコーディングされている。
「幽霊の気分で」はボサノバ調のリズムに坂本氏らしい水木しげる的な歌詞をもった心地よい曲。パーカッションと女声コーラスがキマッている。B面(久々に使ったなこの言葉)の「何かが違う」は70'sフォーク調のアコギのアルペジオで始まり一瞬戸惑うが、歌が入るといつもの坂本節のアシッド・フォークになる。この2曲を聴くだけでアルバムのヴァラエティの豊かさが想像できる。
この7インチ・アナログ盤は発売日当日に売り切れてしまい手に入れられなかったファンも多いらしいが、11/18リリースのソロ・デビュー・アルバムは必聴ですぞ。初回盤は紙ジャケ2枚組でインスト・ヴァージョンCDが付くとのことだから早めの予約をお勧めする。
幽霊の
様に佇む
慎太郎
どう間違っても石原慎太郎ではない。