A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

ロリータ18号/八十八ヶ所巡礼/Droog@下北沢 CLUB Que 2012.9.18 (tue)

2012年09月20日 00時39分29秒 | ロッケンロール万歳!


"CLUB Que shimokitazawa 「新夜想曲第十八番・ウタゲアリキ」 No.18 anniversary"
-18周年だけにカツテないスペシャル!!-
ロリータ18号/八十八ヶ所巡礼/Droog

下北沢CLUB Queが18周年を迎えスペシャル・イベントを開催中である。1994年10月オープン。渋谷系に対して「下北系」と呼ばれるシーンの中心地として活躍してきたライヴハウスである。オープン当時のスケジュールを見るとSECRET GOLDFISH、GREAT 3、スターワゴン、エレクトリック・グラス・バルーン、CORTAR OF THE DEEPERSなど90年代ロックを象徴するバンドが出演している。渋谷系は死語になったが、下北系は今でも日本のインディー・シーンのいちジャンルとして使われている。

この日は「18日」ということで数字の8に因んだバンドを集めたイベントだった。こじつけっぽいがDroogもロゴを縦にすれば8になるという。このイベントを知った時なぜロリータ18号と八十八ヶ所巡礼が共演を?と思ったものだ。人気急上昇で取りにくい八八のライヴ・チケットがロリータ経由で取れて良かった。ロリータとDroogは一度対バンしたことがあるが、八八とは初顔合わせ。

会場は若いファンで満員。背のちっちゃな女の子が多いので後列からでもステージがよく見える。会場に着いたとき丁度最初のDroogが始まるところだった。大分出身の彼らはこの春にメジャー・デビューし新聞でも取り上げられたので名前だけは知っていた。九州の恐るべき十代パンクスと話題になったそうだ。不敵な面構えのイケメン4人組で熱狂的なファンがステージ前でモッシュする。ハードなパンク・ナンバーに加え腰の座ったロックやバラードもあり、ただの若さまかせの暴走野郎じゃないと感心した。ニューヨーク・ドールズやジョニー・サンダースを思わせるグラム・パンクは古くは村八分やサンハウス、最近では毛皮のマリーズを思わせる。ヴォーカルが最近の若手にはない妖しいヤバさを持っていてなかなかいい。もしかしたらマリーズのように化ける可能性を秘めた要注目のバンドである。



Droogが終わると後列で眺めていた女子が一斉にステージ前に移動する。1年前は男女半々だった八十八ヶ所巡礼のファンが圧倒的に女子中心になっていて驚いた。新作「○△□」を出してからのライヴは初めて。新作を出してもあまりメディアには登場していないのにこの人気沸騰ぶりは凄い。クチコミとライヴだけでやってきた稀有なバンドである。楽曲/演奏が他のバンドと一線を画しているのは彼らのPVを観れば一目瞭然だ。私は”妖怪プログレ・ハードロック”と呼んでいるのだが仏教や霊界をテーマにした個性的な歌詞と超絶変態ギターを武器にした異能サウンドは、寺山修司のアングラ風味、三島由紀夫の武士道精神、夢野久作のドグラマグラの21世紀的展開といえる。敢えていえば筋肉少女帯、人間椅子、ゆらゆら帝国の流れを受け継いでいる。しかしそのどれとも違う非日常世界が八八の持ち味である。マーガレット廣井氏はMCで「親孝行バンド八十八ヶ所巡礼です」「愛国心はありますか、貴様ら」と言ったり君が代」を歌ったりするが、この道徳心/愛国心がマジなのかパロディなのか謎なのも興味深い。新曲も完璧な演奏、最後はKazuya Shimizu氏がギターをお尻で弾くという技を見せた。



八八が終わると女子が大挙して帰り観客が半分位になってしまった。この日の盛況ぶりは八八目当てだったのだ。最前列へ移動し先日の誕生日ライヴに行けなかった40歳石坂マサヨ嬢の御姿を間近で拝見。いつもの脳元気なマーチのSEに乗せてロリータ18号のメンバーが現れる。マサヨ嬢は「DESTROIN」の旗を持って登場。少し寂しい客席へ激を飛ばす。♪餓鬼の戦車で突撃だ Oi!♪の「デストロイン」からスタート。観客のほとんどが初ロリータだったが「お客さん、曲を知らなくてもOi Oi言ってればいいんですよ」というMCに次第にOiの合唱に。「ひとこと言っていいですか?ここは乾燥してるね~」と言って始まる水吹き大会も盛り上がる。CLUB Queは久々だと言うが二位店長がQueを始める前に下北沢屋根裏の店長だった頃、高校生のマサヨ嬢がデモテープを持参して以来の付き合いだとのこと。因みに屋根裏ではテープ審査に2度落ちたそうだ(笑)。「CLUB Que18周年はおめでたいけど、ロリータは結成23年。5年年上ですよ」とアピール。最前列でポゴダンスをしていたスキンヘッドの古参のファンが隣で踊っていた若者を肩車して盛り上がる。マサヨ嬢は客席へ降りてきて歌う。11月に久々の新作CD「YES, PUNK ROCK call with me!!!」をリリースすることを発表。最後の曲ではCDタイトルを書いたプラカードを持って歌う。初めて観たお客さんも大喜びでアンコールを求めての「Oi!Oi!」のコールは客電が点くまで10分近く続いた。



異色の組み合わせのイベントはとても楽しめた。ロリータと八八の対バン、また観たいな~。

8繋がり
末広がりで
おめでたい

10月は八十八ヶ所巡礼の全国ワンマンツアー。渋谷クアトロのチケットは本日の時点ではまだ購入できたがSold Out必至。今すぐ予約に急げ!
<八十八ヶ所巡礼ワンマンツアー○△□>
2012/10/05(fri) 仙台PARK SQUARE
2012/10/12(fri) 渋谷CLUB QUATTRO
2012/10/19(fri) 札幌COLONY
2012/10/26(fri) 大阪MUSE
2012/11/02(fri) 福岡graf
2012/11/10(sat) 広島4.14
コメント
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