A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

サンヘドリン(灰野敬二+ナスノミツル+吉田達也)@秋葉原Club Goodman 2014.3.7(fri)

2014年03月09日 00時36分37秒 | 灰野敬二さんのこと


<サンヘドリン スプリングツアー 「好」の5W1H>

灰野敬二が極限のアプローチで徹頭徹尾ギターにフォーカス、
思考、反復、あらゆる固定状態を極限まで振幅させる絶対的ギタートリオの再降臨。

【出演】サンヘドリン(灰野敬二 / ナスノミツル / 吉田達也


(写真・動画の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)

灰野敬二の活動が昨年後半から活性化していることは間違いない。半年間に不失者2タイトル、DJ灰野敬二2タイトル、サンヘドリン、藤掛正隆デュオと連続リリース、ライヴも月に4・5本のペース。3月頭は8日間で4本と二日に一度の過密スケジュール。2000年代前半の年間70本ペースには及ばないが、かなりのハイペースになりそうな予感。特に英語で歌いはじめた新局面でこのサバイバルユニットがレギュラー化したことには大きな意義がある。大まかな分析は昨年12月13日同じClub Goodmanでの復活ライヴのレポート記事に記載したので参照いただきたい。



前回同様ステージにヴォーカルマイクはセットされていない。また、灰野はギター以外の楽器は演奏しない。以前のサンヘドリンではヴォーカルの比重が高く、吉田のオペラヴォイスやナスノの歌(掛け声)もフィーチャーされたし、灰野はゴッタンやフルートなども演奏した。復活後、それらを廃しシンプルなインストギタートリオ編成になったことは、灰野にとってこのトリオが従来よりも重要度が増したことを示している。100%ギターに専念し、ナスノ・吉田という世界最強(狂)のパートナーと思う存分バトルプレイを繰り広げる。英語により灰野ワールドの核とも言える「歌=言葉」を捉え直す一方で、「言葉」から離れた表現行為をとことん突き詰めることが、サンヘドリンに求められる使命だといえる。



それを証明するように冒頭から気迫溢れるトリプルクロスカウンターが炸裂する。前回は久々のせいか聴き手に恐怖の念を抱かせる程殺気だったバトルだったが、この日は容赦ないテンションの高さにも拘らず、聴き手を煽る焦燥感は影を潜め、相互信頼に支えられた芳醇な対話と議論が展開された。言うまでもないが、それは馴れ合いでも甘えでもない。どんなに激しく攻撃しても決して降参することのない好敵手同士の全力の果たし合いである。傍観者ではなく目撃証人として立ち会うオーディエンスは、高度に鍛錬された戦士の闘いから目を離すことは出来ない。最高レベルのロック即興表現はローリング・ストーンズ以上に異端であり、それ故新たなロックの王道を提示するのである。





三人で
思う存分
果たし合い

サンヘドリン全活動記録

2004年(pre-サンヘドリン)
1月23日 京都Cafe Independent
灰野敬二(g,vo)+ナスノミツル(b)+吉田達也(ds)+Bus Ratch(turntable)

CIL(Cafe Independents Label) New Release Tour
6月23日 神戸ビッグアップル 
6月24日 京都カフェ・アンデパンダン 共演:This=Misa+Saikou
7月14日 吉祥寺Manda-la 2 共演:Ryusei Hattori Bass solo
灰野敬二(g)+吉田達也(ds)+ナスノミツル(b)

2005年
3月24日 三軒茶屋Grapefruit Moon「Pulse Beat」
サンヘドリン、PANICSMILE:吉田肇(g/vo)、保田憲一(b)、石橋英子(ds)、Jason Shalton(g)、Optrum:伊東篤宏(optron)、進揚一郎(ds)

8月5日 三軒茶屋Grapefruit Moon
サンヘドリン

10月13日 三軒茶屋Grapefruit Moon
サンヘドリン

2006年
1月22日 東高円寺UFO CLUB U.F.O.CLUB 10TH ANNIVERSARY『発狂天国vol.23』
サンヘドリン、にせんねんもんだい、オシリペンペンズ、おとぎ話

5月6日 池袋Live Inn Rosa
サンヘドリン

6月24日 六本木Super Deluxe
サンヘドリン、にせんねんもんだい/ダブル・トリオ(サンヘドリン+にせんねんもんだい)

7月29日 東高円寺UFO CLUB Zon presents 惑惑ナイト6
サンヘドリン、Amazon Saliva、DoDDoDo、キママ(Zon+ジュリ+誰か)

2007年
3月3日 新高円寺Earthdom kuruucrew M presents『SCUM BIRTHDAY 2007』
サンヘドリン、Astro+Hair Stylistics+Jazzkammer、Kuruucrew他

6月9日 池袋Live In Rosa “DEP” presents『ジャングルに咲く花』
サンヘドリン、MANDOG、BOGULTA(ZUINOSIN)、nhhmbase、Bloom Creation

8月21日 六本木Super Deluxe 「爆音日和」
サンヘドリン、おにんこ!、CARRE+Organization(永田一直)

12月5日 青山月見ル君想フ 「ULTIMATE MUZIK!」                 
サンヘドリン、OKI +GOMA +エマーソン北村+沼澤尚 with迫田悠+Kamiyann、nenem

2008年
2月26日 六本木Super Deluxe
サンヘドリン+勝井祐二

6月1日 六本木Super Deluxe 【VA/U.F.O.CLUB TOKYO JAPAN vol.4&vol.5 レコ発ライブ 第4日目】
サンヘドリン、INCAPACITANTS、おにんこ!、OWKMJ(俺はこんなもんじゃない)、DJ:発狂チカ

[SUN HEAD RING TOUR 2008]
10月3日 京都UrBANGUILD 
10月4日 名古屋K.D japon 
10月5日 難波ベアーズ 
10月23日 六本木Super Deluxe 
サンヘドリン

2009年
11月4日 高円寺High
吉田達也+灰野敬二、サンヘドリン

2013年
12月13日 秋葉原CLUB GOODMAN
サンヘドリン

2014年
「サンヘドリン スプリングツアー「好」の5W1H」
3月7日 秋葉原CLUB GOODMAN
3月19日 今池TOKUZO
3月20日 大阪CONPASS
サンヘドリン

参考:『捧げる 灰野敬二の世界』(河出書房)

コメント
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