A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

松田聖子@日本武道館 2014.7.13(sun)~病めないアイドルの『Silhouette~シルエット~』

2014年07月15日 00時15分15秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


~Pre 35th Anniversary~
Seiko Matsuda Concert Tour 2014
Dream & Fantasy




永遠のアイドルSEIKO MATSUDAは、昨年7月に通算100回目の日本武道館公演を成し遂げ、歴代2位・女性ソロ・アーティスト1位に輝いたが、それで打ち止めになるハズも無く、新作アルバム『Dream & Fantasy』を引っさげての35周年前夜祭ツアーでも2公演が日本武道館にて開催された。物販は相変わらずピンクピンク、客層は三日前の犬ギター少年バンド(スピッツ)同様に女子上位であるが、SEIKOファンの方が年齢は高く、男子(おっさん)率が高い特徴がある。アラフィフ世代女子が、ヒラヒラのついた派手なシャツや露出度の高いチュチュ(ミニスカ)姿で群れる現場は、犬以上に異空間だった。応援グッズは物販&自家製団扇が多く見られ、楽曲限定小物として赤いスイートピーを鞄に潜ませて居る模様。毛髪が残り少ないアラフィフ男子がバンダナでは無く鉢巻きを絞めているのは、かつての親衛隊員の名残だろう。



アイドル歌手歴34年3ヶ月半の実績は、2曲毎の衣装替えの間の実力派バックバンドの力演が休憩代わりに成ったり、ヲタク以上に丁寧な言葉遣いで、客をいぢりもお手の物のSEIKOトーク、さらに勝ち負けを賭けたバンマス小倉良のトークコーナーなど、他のライヴではお目にかかれないレア演出の連発に、日本武道館というよりも、10数年前に中野サンプラザで観た武田鉄矢コンサートの感触に近からずも遠からずな感慨を覚えた。もちろんヴィジュアル的にはおい!鉄矢よりもSEIKOちゃんの方が数億光年輝いていることは言うまでもない。意外性のある選曲、意外性のある振付け、意外性のある客のリアクション。アイドルでいる為に犠牲にしてきたものについては一切語らないが、それ故夢想家の恰好の餌食になり得る、大文字のIDOL。



しかし、よく考えれば、34年3ヶ月半の長きに亘って「IDOL」を旗印に生きた者は皆無なので、果たしてSEIKOがメインストリームなのか、オウタナティヴなのか、誰にも判断はつかないのも事実。それはまるで「私の前に道はない。私の後ろに道は出来る」という有名な詩の一節をリアルに生きるかのよう。すなわちSEIKOはアイドルの道を進むのではなく、SEIKOの人生こそがアイドル道なのである。SEIKOの人生に失敗や過ちは有り得ない。何故ならSEIKO=IDOLなのだから。BiSが解散して1週間になる。元BiSから引き続きIDOL人生を送る者もいるが、半数は非IDOLとして社会復帰を目指す模様である。嗚呼、哀しい哉、「アイドルの病」を経験した者は皆無なので、病むことすら不可能であるSEIKOは、IDOLを辞めたり卒業することは許されない。かくも悲痛な運命に足を踏み入れてからもうすぐ35年。失われた時間を取り戻すように最新ナンバーから80年代のヒット曲まで熱唱するSEIKOのシルエットは、33年前と1mm程のブレもなかった。



【非常階段だけじゃない!】祝デビュー35年目。松田聖子の永遠のアイドル女子哲学。





IDOLは
BILLIE IDLEと
Eye $


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