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きゃりーぱみゅぱみゅ
「ピカピカふぁんたじんツアー きゃりーぱみゅぱみゅの雲の上のHEAVEN’S DOOR」
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昨年秋の「なんだこれくしょんツアー~きゃりーぱみゅぱみゅの宇宙シアター』に続いて2度目のホールツアーがスタート。地方都市の1000~2000人キャパの会場での公演は、最近握手会が「おかあさんといっしょ」状態だというきゃりーの大きな購買層であるちびっ子/ファミリー層も来場し易く、老若男女あまねく集う気安さが楽しい。ガチなコスプレよりも、手作り感いっぱいの微笑ましい衣装は、デビュー当時は奇々怪々とされたきゃりースタイルが、徐々に市民権を得つつある兆しだろうか。それはテーマパークで鼠の耳を被ったり、ハロウィーンに死人メイクで電車に乗ったりするのと同様の解放感がある。「私のコンサートはテーマパーク。特別な世界を楽しんで下さい!」と煽るきゃりーは、トンネル天国ならぬカワイイ地獄行き列車の女車掌の如し。
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物語仕立てのステージで馬と梟のゆるキャラに天国か地獄かの選択を迫られた挙げ句、時間を巻き戻す掟破りの魔法で第三の道を突き進むきゃりー。善悪二元論 [1] に傾きがちな昨今のアンビバレントな社会状勢を鋭く風刺し、3rdオルタナティヴソルージョンの可能性を示唆。黒でも白でもなければ灰色?または玉虫色?それともカフェオーレ?といった単純素朴な発想では勿論ない。彼女の死後の世界革命思想 [2] に賛同して天国の扉を開ける者は、果たして栄光の導きの光に迎えられるのか、はたまた地獄の業火に焼かれ粉塵に帰するのか、最後まで目を離すことは出来ない。
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⇒きゃりーぱみゅぱみゅ、『ポジティブな死後の世界』をコンセプトにホール・アリーナツアースタート!
そう考えると『ピカピカふぁんたじん』とは、人類をレベルアップし高次元へ導く啓示であると共に、雲の上から垂らしたクモの糸にしがみつく亡者にシリアス瞳で鉄槌を喰らわす無慈悲な三行半(みくだりはん)でもあることは明らかだ。「楽あれば苦あり」「仏の顔も三度まで」「一寸先は闇」「いい事ばかりはありゃしない」。永遠に仮想現実に生きることは出来ない、いつかはリアルな世界に足を踏み出さねばならない。夢眠がちな子供たちに向けた愛のメッセージは、老若男女全ての人類の不可避な宿命を描いた黙示録なのかもしれない。
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⇒きゃりー世界ツアー終え凱旋ステージ
10カ国を回った世界ツアーの凱旋ライヴだったこの日の夜、奇しくも秋葉原で開催されたもうひとつの凱旋ライヴ『Multiple Tap』が、混沌と轟音に満ちた日本を世界に発信する希望の光を提示した。対照的に、カワイイジャパンを世界にお届けする天使が、この国の未来に警鐘を鳴らしたことは、主客転倒、天地無用、上下反転、ポジとネガが入れ替わる現代日本カルチャーの縮図さながらのスペクタキュラーといえよう。ホールからアリーナへ日本全土を席巻する「KPP天国の扉ツアー」の不穏な動きに関しては、今後も折に触れてご報告して行く所存である。
▼きらきらキラー~死ね死ね(殺せ殺せ)団のテーマ
▼RING A BELL~闘いのベルを鳴らせ!
注釈
1. ゾロアスター教(ゾロアスターきょう、ペルシア語: دین زردشت /Dîn-e Zardošt/、ドイツ語: die Lehre des Zoroaster/Zarathustra、英語: Zoroastrianism)。古代ペルシアを起源の地とする善悪二元論的な宗教。『アヴェスター』を根本経典とする。
2. 『死者の書』 (ししゃのしょ、独: Totenbuch) は、古代エジプトで冥福を祈り死者とともに埋葬された葬祭文書。パピルスなどに、主に絵とヒエログリフで、死者の霊魂が肉体を離れてから死後の楽園アアルに入るまでの過程・道しるべを描いた書。「日のもとに出現するための呪文」と呼ばれることもある。
世界革命戦争宣言
「カワイイ」対「カオス」
明日はどっちだ?
▼天国の扉を叩け、さらば救われん。