きゃりーぱみゅぱみゅ JAPAN HALL TOUR
Crazy Party Night 2015
本年度初きゃりー。約11ヶ月前代々木第一体育館でピカピカふぁんたじんツアーファイナルを観て以来ご無沙汰だから、我ながらずいぶん薄情な野郎である。今年2月に同じ代々木第一体育館で2DAYS公演を敢行したアキバ系ヲタ女セクステット(でんぱ組.inc)に魂を抜かれた抜け殻音楽ヲタにとっては、2014年8月8日のきゃりー、2015年1月22日でんぱ組×ニューロティカに続く三度目のエイトプリンス(八王子)こそ、不義理の元カノきゃりーとの再会の場として相応しい。
⇒きゃりーぱみゅぱみゅ@国立代々木第一体育館 2014.11.9(sun)
⇒【ネタバレ注意】きゃりーぱみゅぱみゅ@オリンパスホール八王子 2014.8.8(fri)
⇒でんぱ組.inc/ニューロティカ@オリンパスホール八王子 2015.1.20(tue)
しかしながら最新シングル「Crazy Party Night ~ぱんぷきんの逆襲~」もミュージッククリップ集『KPP MV01』もGETしていない不義理の極みは隠しようもなく、会場毎にパーティーカラーが決まっていることを全く知らず、黒シャツ黒Tで参戦し、90%が赤色の満場の観客の中、ちょっとしたアウェー感と言い訳できない気まずさに凹む素振りを微塵も見せない厚顔無恥ぶりを発揮した。 座席が3階席の後方だったので、きゃりー本人に悟られる心配はあるまい、と高をくくっていたのかもしれない。
きゃりーぱみゅぱみゅ - Crazy Party Night ~ぱんぷきんの逆襲~
”ハッキリ言ってチャラい”(きゃりー談)クラブのナイトパーティーを再現したというステージは、盛り上げDJ役のライオンが客を煽り、ジャンプシューズとマウンテンバイクの曲乗りや、イケイケブレイクダンサーが舞うサタデーナイト・フィーバー時代NYのディスコを彷彿させる贅を尽くした舞台セット。美脚露わに銀ラメボディコンスーツで歌い踊るきゃりーのお色気に刮目。かつてのキッズダンサーではなく、長身の外人ダンサーを含む踊り手もハイレゾ風。四つ打ビートでノンストップで披露されるきゃりーソングは、ディスコ向リミックス12インチ『スターズ・オン・きゃりー』としてリリースすればヒット間違いない。すなわちこれが現代のハロウィーンなのかも知れぬ。
きゃりーぱみゅぱみゅハロウィンパーティ動画公開!
中間部、アゲアゲの曲が続いたのでテンポを落としてゆったりと、と語って披露したダウンビートナンバーには、『ぱみゅぱみゅレボルーション』や武道館公演で感じたアシッドの残り香りが漂っていた。可愛い系ロリータヴォイスが、危険ドラッグの誘引剤として機能することは、カヒミカリィや嶺川貴子が実証済みである。後半「つけまつける」「にんじゃりばんばん」「ファッションモンスター」「インベーダーインベーダー」と畳み掛ける電子エモロックの奔流に、不義理を忘れて享楽の彼方へトリップしたのが絶頂エクスタシーだった。
Kyary Pamyu Pamyu - STUDIO LIVE<2015.09.06(SUN)>
「最近すてきな帽子を作りました」と自らの炎上ネタを披瀝する姿には、11ヶ月前に「芸能界って汚い」と涙ながらに訴えたきゃりーとは別人の強い女のオーラがあった。「もんだいガール」でセンセーショナルに生まれ変わったきゃりーにとって、炎上やスキャンダルや醜聞も、自らのパワーをアップさせる源に過ぎない。パワフル女子の鑑として、これからのご健勝とますますのご発展をお祈りしつつ筆を置くことにしよう。
Kyary Pamyu Pamyu - Crazy Party Night
いつまでも
元気なきゃりーで
いてけさい
パーティーカラーに「ホワイト」を加えてくれれば、きゃりーからでんぱ組へのバトンタッチは完璧だったのだが。