「Blue Lights of Sanhedrin」
Sanhedrin featuring Miya
7月3日 開場19:30 開演20:00 ¥3,500+税(1DRINK付)
【MEMBERS】
灰野敬二(G)ナスノミツル(B)吉田達也(Ds)featuring:Miya(Fl)
灰野敬二×ナスノミツル×吉田達也。アヴァン・シーンに名を轟かすスーパー・トリオ「サンヘドリン」ついにPIT INN初登場。Miyaをゲストに迎え、これまでにないフォーマットで挑む即興の新境地にご期待ください。
灰野敬二、ナスノミツル、吉田達也で2004年に結成されたサンヘドリン(Sanhedrin)は、テクニカルな面を含め"三位一体"のユニットだと言える。つまり灰野のバンド/ユニットは得てして灰野色に染まりがちだが、サンヘドリンに関しては三人が対等の立ち位置で思う存分激しいプレイを繰り広げるのである。「満場一致は無効」という語源通りの演奏スタイル。2009年に一旦活動停止するが、2013年12月に3rdアルバム『「好」の5W1H』を引っさげて復活。復活後は灰野はほぼノーヴォーカルでギターに専念し、ストイック且つエクストリームなギタートリオに生まれ変わった。ただしそれぞれ多忙なためか、2014年に東阪名のツアーを行ったあとは、2016年2月新大久保アースダムでイベント出演するまで活動は途絶えていた。30分一本勝負のイベントで三人の心の火が再燃したのか、2ヶ月連続の新機軸のライヴが企画された。サンヘドリンの青い光(Blue Lights of Sanhedrin)と題された初の新宿ピットイン出演は、ゲストに女性フルーティストのMiyaを迎えたカルテット編成。SNSで「灰野敬二は歪みなしで演奏」と告知されていた。
(写真の撮影・掲載については出演者・スタッフの許可を得ています。以下同)
満員とは行かなかったが座席の8割が埋まる良好な動員。Miyaは2011年に大泉学園in Fで坂田明との初共演を観て以来。灰野とは初共演だが、ナスノとは現在ユニットで活動しているという(吉田との共演歴は未確認)。告知通り灰野は歪み系エフェクターを使わず、基本的にアンプから出る音が自然に耳に届くよう入念にサウンドをコントロールする。別ユニットでもコンビを組むナスノと吉田はお互い手の内を知り尽くしたコラボレーションを聴かせる。そこに灰野のクリアトーンのギターが切り込み、予定調和を事前に塞ぐ型破りなプレイを展開。ステージ中央に女王の貫禄で仁王立ちするMiyaは長身の上体を大きく反らせ、激しいながら歌心の有る演奏を聴かせた。
⇒Miya+坂田明@大泉学園 in F 2011.12.13 (tue)
2ndセットでは灰野がギターを寝かせてプレイ。ゴムひもやスライドバーを使って、より物音に近いトーンをクリエイトしてゆく。吉田が4ビート、8ビート、16ビート、変則ビート、無軌道ビートを取混ぜ、サウンドの行方を占うが、ナスノは重低音のパルスや蛇使いのようなハイトーンを駆使し、ひとつ所に拘らない。灰野の怒涛のギターカッティングに限界点を超えたアンプの回路がスピーカーを否応なしに歪ませる。しかしながらMiyaは三位一体のベテランたちの責め苦や誘惑に屈すること無く、涼しい顔で自分独りの演奏の時空を突き進む。即興演奏の極意が「相手の音をなぞらずに交感すること」だとすれば、そろそろお暇(いとま)を頂きたいと弱音を吐くことなく自らのプレイを貫いたMiyaこそ免許皆伝に値する。
1部2部合わせて110分の長尺ライヴは、初共演の初々しさではなく、互いの懐の底まであと9.9センチまで接近した肉弾戦になった。この出会いが次につながれば、世界は神が手を下さずとも、瓦解することなくなんとかバランスを保ち続けるに違いなかろう。
フルートを
吹く女性なら
わかる筈
サンヘドリン(灰野敬二+ナスノミツル+吉田達也) - LIVE @ SCUM BIRTHDAY 2016.2.28
青の次は赤。
「Red Lights of Sanhedrin」
サンヘドリン featuring 坂田明(sax)
8月3日 wed 渋谷Lush
Open 19:00 / start 19:30
Adv. ¥3,000 (+1D) / Door ¥3,500 (+1D)