A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【私のロコドル熱愛記】でんき組.inc『ZEROBAN』/lonely▽lonely『♏-scorpion-』

2016年07月20日 01時10分34秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


子供の頃転勤族で、船橋〜函館〜仙台〜金沢〜練馬と移り住んだ経験のせいか、筆者の志向にはどこか地方主義/反中央集権のようなものがある。端から見れば判官贔屓(ほうがんびいき)やマイナー志向に通じるかもしれない。人に知られていない、自分だけのお気に入りを見つけることは愛好家として最大の歓びである。地下ジャズを愛好したり、B級サイケを蒐集したり、えいたそを妄想分析したりするのは、10代までに筆者が体験した転校生活で培った自我同一性を保つ為の処世術の賜物かもしれない。
【私の地下ジャズ愛好癖】ブロッツマン/エドワーズ/ノーブル/アダシェヴィッツ『live at Cafe OTO』
【私のB級サイケ蒐集癖】第6夜<愛しのジャケ買い編>バックウィート/ザ・ニュー・ミックス
でんぱ組×SPYAIR@ZEPP TOKYO 2016.7.6(wed)+【えいたそ野性時代】六の巻『キラメク伝説』

アイドルブームが落ち着いてファッション(流行)からカルチャー(文化)へ、そしてネイチャー(風物)へと定着した現在、アイドルを出身地で区分したり分類したりするのはアウトオブモラル(反道徳)かもしれないが、アイデンティティ(個性)の観点では、出身地や育った土地の違いが大きな意味を持つ。

たとえば「香川県高松市出身のアイドル」と聞いてもどんな女の子なのか分かるはずはないが、<香川=讃岐うどん>というイメージが頭に浮かび、白い肌のふくよかな娘さんを妄想する可能性は十分ある。ましてや筆者は四国に足を踏み入れたことも無ければ、親戚や知人が住んでいる訳でもない。九州や沖縄、さらにハワイや韓国には修学旅行や社員旅行で訪れたのに、四国だけ全く未踏査である。そんな謎の土地から秋葉カルチャーに被れたアイドルグループが登場したことを知ったのは、今を去ること2年半まえの2014年2月のことだった。持ち前の愛好家の血が騒ぎ、音も映像もないのに、ツイッターやブログ記事・写真だけで推すことを決心した。
【正体解明】謎の高松のアイドルグループ「でん○組.inc」とは?(2014.2.12記)
【続報】高松発異色アイドルユニット「でんき組.inc」が進化中!(2015.1.21記)

<でんき組.inc/lonely▽lonelyミニヒストリー>
2013.12.21 2011年オープンのライヴハウス「高松モンスター」にてデビュー。メンバー:りいにゃん、ゆりちゅ、はーちゃん、たかちゃん(すぐにみすてぃーに改名)
2014.3.7 でんき組.inc定期公演(ワンマン)@高松モンスター開催
2014.5頃  はーちゃん脱退
時期不明  やーちん加入
2015.1.16-18 レディービアード&でんき組.incプチ四国ツアー
2015.3.14 でんき組.inc 1周年&レコ発ワンマンライブ『104人でホワイトデー』@高松MONSTER開催。
      1stシングル『ZEROBAN』リリース
時期不明  やーちん脱退
時期不明  みすてぃー脱退
2015.8  lonely▽lonelyに改名。メンバー:りいにゃん改めRINA、ゆりちゅ改めYURI
2016.3.14 lonely▽lonely 1stシングル『♏-scorpion-』リリース
2016.7.18 高松モンスターでの「IDOL THE END」 ~Do not forget this day~にて解散

でんき組.inc / nerve "日本エヴィゾリ化計画"


運営である高松モンスターの方針であろうか、動画はもちろん写真もほとんど公式には公開されず、活動も四国〜関西地方に限定され、それ以外の土地ではライヴを経験することは出来なかった。でんき組時代は基本的にでんぱ組のカバー中心だったこともあり、大きな声で「ローカルアイドル」と自称することも憚られたかも知れない。しかしlonely▽lonelyに改名してカバーを封印、オリジナル中心に勝負する方向を打ち出してからは、全国区への進出が期待されたが、果たすこと無く解散を迎えた。残された2枚の音源を聞きながら、片思いで終ったロコドル熱愛歴を回想することにしよう。

仙台研究員 feat.でん○組.inc / nerve "日本エヴィゾリ化計画"


●でんき組.inc 『ZEROBAN』(2015.3.14)

でんき組.inc:ゆりちゅ りいにゃん みすてぃ

1. HEART♡STOP
アイドルソングには珍しいダブステップのドラムにハードなギターがドライヴする小気味いいパワーポップ。イントロの「We are でんき組!」のかけ声からしてアゲ要素しかない。「死ぬ死ぬ 私100%死ぬ」という衝撃的な歌い出しに唖然とするが、最後に「今を前向きに生きるの!」と宣言してポジティブなメッセージを伝える。でんき組のテーマといえるデビュー曲。

2. 俺が、アイドルや・・・で☆【俺ドル】
ヘヴィメタルとキラキラシンセポップが融合したアイドル讃歌。メンバー自身が作詞を手がけ、歌と踊りでファンと笑い合う歓びを謳歌する。「ずっとみんなの心を照らす いつかでんきは世界を照らす そんな理想叶えたい」と願い、後半のコールでファンと一体化する。りいにゃんのアニメ声が炸裂し、ライヴパフォーマンスの多幸感を象徴するナンバーである。

●lonely▽lonely『♏-scorpion-』(2016.3.14)

lonely▽lonely:RINA YURI

1. ♏iddle Game
ビリビリ派手なでんき組から一点、ブラック&ホワイトのモノトーンに三角のロゴのシンプルなデザインに変化したlonely▽lonely(ロンロン)のデビューシングル。RINAが作詞を担当、でんぱ組のカバーは封印し、オリジナルで勝負する決意が表れた曲。スピード感はでんき組時代とあまり変わりはないが、サウンドは整理されスタイリッシュになった。なんと言っても歌い方が正統派になり、アイドルというよりガールズポップ的なイメージを打ち出した。

2. HEART▽STOP
でんき組のテーマ曲の再録ヴァージョン。オケのアレンジに大きな変化は無いが、ギターを前面に押し出しハードボイルドな感触になった。RINAは少しアニメっぽい歌い方をしているが、でんき組のカオス感よりも、テーマをはっきり聞かせてスピード感が強調されている。ロンロンの将来の成長を予感させる作品だった。

残念ながら「将来」は来ないまま、ロンロンは解散することになった。解散の理由は明らかにされていないが、アイドルではやりたいことが実現できそうも無い、と言ったコメントがツイッターで見られる。アイドル活動は終了しても、音楽活動は続けて行くと思われる。この先ふたりに直に会えるチャンスが巡ってくるかどうかは神のみぞ知るだが、アイドルだったからこそ出会えた筆者を含むファンとの繋がりが、ふたりの将来の役に立つことを願っています。



高松は
アイドル激戦
地区なのだ

<ロンロンの跡を継ぐ高松モンスター期待のアイドル二組>

●KIsuzuKA
香川県高松市の「高松MONSTER」を拠点に活動しているアイドルユニット、「きすず」と「すずか」の二人組『KIsuzuKA(きすずか)』です。でんき組「俺が、アイドルや・・・で☆【俺ドル】」をレパートリーとする。

【愛踊祭2016】KIsuzuKA / すきすきソング(WEB予選課題曲)



●monopoly
香川県高松市の「高松MONSTER」を拠点に活動しているアイドルユニット、「しおり」と「あんじゅ」の二人組『monopoly(ものぽりー)』です。

【愛踊祭2016】monopoly / すきすきソング(WEB予選課題曲)




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