A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

Maison book girl@お台場 Zepp DiverCity 2017.12.28 (thu) #SH4F

2018年01月03日 01時18分55秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


Maison book girl
Solitude HOTEL 4F

公演日 2017年12月28日(木)
会場名    Zepp DiverCity TOKYO
会場住所   江東区青海1-1-10 ダイバーシティ東京プラザ
開場/開演   OPEN 18:00 / START 19:00
主催     HOT STUFF PROMOTION
問い合わせ先 03-5720-9999
チケット料金 ¥4,000- (税込み) / 当日¥4,500-(税込み) 共にDRINK別



この日を含めブクガことMaison book girlのワンマン公演「Solitude Hotel」を筆者は4回つまり全公演観たことになる。でんぱ組、ネクロ魔、ヤナミュー、偶ドロ、ドッツなど他の推しのアイドルは殆どが後追いでワンマン公演をすべて観たものはない。確かに2015年11月2日に中野サンプラザ前庭で初めて観て驚愕し、特にBiS時代とは違ってグループの中心で歌い踊るコショージメグミに文字通り一目惚れして、居ても立っても居られず特典会の列に並び、コミ障の自分を忘れて彼女の手を握りしめて「いいグループに入ってよかったね、コショージにはブクガしかない!」と捲し立てた瞬間こそ、筆者の「ヲタクの目覚め(In The Wake Of OTAKU)」と言えるだろう。その数日後にネクロ魔に会いに休日返上で秋葉原へ急行し瑳里の緑の瞳に魔法のように吸い込まれ「ヲタク道」を後戻りできなくなった。
Maison book girl『solitude hotel』 @渋谷WOMB 2015.11.23 (mon)
Maison book girl 『Solitude HOTEL 2F』@渋谷WWW X 2016.11.6(sun)
Maison book girl『Solitude HOTEL 3F』@赤坂BLITZ 2017.5.9(tue)



1階から順番に階段を上って行く設定はパソコン/ネットのロールプレイングゲームに似ている。レベルが上がるにつれて立ち塞がる難関を克服しなければ先に進めない。ポピュラー音楽特にアイドルにとっては「動員数」という難関が最大だが、数に関係なくオーディエンス/ヲタクを満足させなければならないという難関もある。あるものは豪華絢爛な舞台セットで、あるものはバンドを従えアレンジを凝らした楽曲のパワーアップで、またあるものは特別な特典つまり接触の密度を増やして移り気で気難しいヲタクの心を眩惑し繋ぎ止めようとするのである。



Masion book girlは前回のサードワンマンはMC無で10分超えのインストナンバーを含むアルバム『image』全曲を曲順通りになぞる手法により、他のパフォーマー(アイドル/バンド/アーティスト/ダンサー等)とは異なる空気を産み出すことで、本当の意味での「ニューエイジ=新時代」ポップユニットであることを高らかに宣言した。しかしなが3階から4階へと足を踏み入れるためには、それを超える仕掛けが必要である。



Zepp DiverCityで4thワンマンが決まったときから特設サイトやツイッターでデジタルクロックのカウントダウンが始まった。Solitude Hotel 4Fに興味を抱いたものの目にはそれが当たり前の風景になった。ライヴ当日を指折り数えて待ち焦がれなくても、公式が0.1秒刻みで残り時間を教えてくれる。知らないうちにカウントダウンが自分の時間軸に重なった。つまり現実世界を生きる時間とヴァーチャル世界のストップウォッチが曖昧になり始めたのである。



12月に入るとデジタルクロックにオーヴァーラップして言葉・単語のさざ波がネット上に起こり始めた。『cotoeri 言選り』というニューシングルのタイトルに因んだものであることは確かだが、ブクガの名前も書籍(言葉・文章)へオマージュされていることを 忘れてはならない。ポエトリーリーディングが重要なレパートリーのひとつであり、そこで語られる言葉こそ『言選り』されて闇の中から世の中へ伝えたい泡のように命を燃やしていた。



そして当日開場時からステージバックの左上にデジタルクロックが表示され、会場内の時間軸を支配していく。心無しか辿々しい影アナの注意事項のMCに続いてオープニングSEが始まる。下手の白いドアからメンバーが登場、あとは歌と踊りとコショージの金髪の乱れ方に惚れ惚れしつつ時々フリコピ入れて楽しもうと目論んだ。が、数曲歌って異例のMC、その直後に一人ずつドアから消えてゆく。どんな演出かはじまるか興味津々でいたら、デジタルクロックが逆回転、イントロに戻って最初からやり直し。あたかもコンサートのエンディングに「もう一度最初から」と定番のチャチャを入れたら本当に頭からやり直しちゃったみたい。一瞬BiSが同じ曲を何度も繰り返すスパルタな演出をパクったのかという考えた頭をかすめたが、ブクガは1枚上だった。



『rooms』のブレイクで突如ライヴが中段。バックスクリーンに巨大なメンバーが現れて何も語らずじっと見つめる。見つめ返すリアルメンバー。虚像とリアルが交差したように一瞬風景が乱れたように感じた。それ以降はデジタルクロックの横暴な動きに操られて演者も観客も現実離れした浮ついた気分のママで歌われ踊られるナンバーをそのまま受容するしかなかった。ファンの出鼻をくじく用意された歓声とアンコールの拍手。1stアルバムの人気ナンバーを封印したまま終局を迎え、コショージメグミの「これがメゾンブックガールだ」というシャウトを残してライヴは終了。我に帰ったヲタクのアンコールの掛け声に冷や水を浴びせる録音テープの影アナの声。どことなく腑に落ちないままロビーへ出ると通路に散乱するビラが目に入る。とりあえず拾ってみた。出たり入ったリが多かったせいか、歌の部分が短かくて不完全燃焼な気がしたが、家に戻る電車の中でじわじわ満足感が沸き上がってきた。



ブクガさん
5階に行く時
何するの

仕掛けられたタイムパラドックスのイリュージョンにしてやられたという感触は、映画『君の名は。』にほんのちょっと通じる気がする。ただしスタンディングで観るのは多少しんどかったことを付け加えておきたい。
コメント
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