A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【ネクロ魔 瑳里ちゃんの地下音楽への招待 Vol.4】ポートレート編:アーント・サリー/非常階段/レジデンツ/ポップ・グループ/ゲロゲリゲゲゲetc.

2018年01月16日 00時12分23秒 | 素晴らしき変態音楽


【ネクロ魔 瑳里ちゃんの地下音楽への招待 Vol.4】ポートレート編

NECRONOMIDOL 『DEATHLESS』
VELOCITRON / Specific Recordings - SPCFC033-2018 (22 Feb 2017)

2017年3月14日新宿ロフトで開催されたワンマンライヴ「SCREAMING FOR VENGEANCE ONE MAN TOUR 第二夜」で販売されたグッズは『遺影』であった。黒い額縁に飾られたメンバーのポートレートは気品があり、死の世界への憧れとともに肖像画として最高のブツだった。フランスのSpecific Recordingsからアナログ・リリースされた2ndアルバム『Deathless』も、廃墟を写したCDジャケとは異なり遺影のイラストがあしらわれている。裏ジャケットのウィジャボードの心霊術で遺影の少女は不死(Deathless)の世界に蘇るだろう。では『Deathless』に負けないポートレートジャケットの数々に瑳里ちゃんの反応はどうだろうか?
NECRONOMIDOL(ネクロ魔)@新宿LOFT 2017.3.14(tue)





非常階段 『King Of Noise』
Alchemy Records - ARLP-006 (May 1985)

デビュー当時の過激なパフォーマンスを脱却して純粋なノイズバンドに転身した非常階段の3rdアルバム。『キング・オブ・ノイズ(雑音王)』というタイトルとあどけない赤ちゃんのミスマッチ感は、逆説的にコアメンバーJOJO広重とT.美川のノイズ純情宣言にマッチしている。後に絶叫クイーンになるJunkoがWatcher(見張り役)として参加しているのも胸アツ。自分の顔より大きい赤ちゃんに隠れてじっと見つめる瑳里ちゃんの視線が筆者の心の闇を突き刺した。

非常階段 KING OF NOISE





アーント・サリー 『AUNT SALLY』

Vanity Records - vanity 0003 (1979)
Reissue: Joystick - JOY-3302 (1984)

現在も活躍する女性アーティストPHEWを擁するアーント・サリーは、町田町蔵(現・町田康)率いるINU、非常階段のJOJO広重が在籍したULTRA BIDEなどと並ぶ70年後半の関西NO WAVEの中心的バンド。写真家・鋤田正義のクールなポートレートと冷たく知的なパンク・サウンドが見事に時代を切り取っている。「アーント・サリーはちょっと好き」という瑳里ちゃんのポートレートを鋤田さんに撮って欲しいな。

aunt sally-ラストライブ





THE GEROGERIGEGEGE 『-SHOWA-昭和』
Vis A Vis Audio Arts - VLP-010 (Oct.1988)

1985年に活動開始した山之内純太郎のソロユニット、ザ・ゲロゲリゲゲゲは現在に至るまでノイズ/ハードコア/スカム/アンビエントの作品を多数リリース。ジャパノイズの代表格として海外での人気も高い。この2nd LP、味のある老人(昭和天皇裕仁)のポートレートは気品があるが、肝心の内容はセッ●ス中の喘ぎ声が延々と続くだけ。それを瑳里ちゃんに教えたら「最低!」と一言、冷たく険しい目つきで筆者を睨みつけた。変なレコでごめんなさい。

The Gerogerigegege - Ai Jin






宮沢正一 『人中間』
Smart Lookin' Records - LOOKIN-2002 (1982)

スターリンの遠藤ミチロウがプロデュースした宮沢正一のソロ・アルバム。改造ギターのダークな弾き語りは灰野敬二『わたしだけ?』に似ているが、亡霊のような朧気な宮沢の歌声は、短命に終わったパンク・バンド、ザ・ラビッツの末路を予感させる。顔面コピーのポートレートはネクロ魔が2ndワンマンで作った手ぬぐいの魚拓ならぬ顔拓にそっくり。

宮沢正一 / ススメ





Hermann Nitsch 『Das 6-Tage-Spiel Des Orgien Mysterien Theaters』
Cortical Foundation - organ of Corti 18.2 (2001)

オーストリアの実験的なマルチメディアアーティスト、ヘルマン・ニッチェが1998年にウィーンで行った六日間の祝祭パフォーマンスの実況録音LP+DVD。動物の臓物や死骸や血を浴びて、キリスト教の黒ミサ、悪魔払い、サディズムの視線から肉体の歓喜を再認識するという。宗教的なミニマルミュージックが集団ヒステリーを加速するヤヴァな音楽。ニューシングル『Strange Aeons』のリリイベでネクロ魔メンバーと血まみれチェキ撮影や惨殺体験が出来るらしい。

The Action art of Hermann Nitsch -- Hermann Nitsch (1962-2003)





The Residents 『Eskimo』
Ralph Records - ESK 7906 (Sep. 1979)

70年代前半にアメリカ南部で結成、それ以来40年以上にわたって正体不明のまま世界の前衛音楽シーンで活動してきた謎の集団ザ・レジデンツが、トレードマークのアイボール(目玉)姿を初めて披露したアルバム。内容的にはエスキモーの伝統生活をエレクトロニクス音楽で再構成した異色作。目玉マスクはツアー中に盗まれたと言われている。ネクロ魔ハロウィンイベントで目玉おやじコスプレしてもウケないだろうなあ。

The Residents - Eskimo (the Movie, p. 1)





The Pop Group 『For How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder?』
Rough Trade ROUGH 9, Y Records - Y 2 (21 Mar 1980)

イギリス・ブリストルで78年に結成されたザ・ポップ・グループの2ndアルバム。パンク、フリージャズ、ファンク、ダブ、アヴァンギャルドを橋渡しするポストパンクの金字塔。飢餓・殺戮・拷問といった言葉が飛び交う不協和音を視覚化したような「キスする二人のジプシーの子供」のポートレートはハンガリーの写真家アンドレ・ケルテスの作品。ネクロ魔キス振り付けしたら。。。

pop group on belgian tv 1980





Psychic TV 『Force The Hand Of Chance』
Some Bizzare - PSY1 (1982)

スロッビング・グリッスル解体後、リーダーのジェネシス・P・オリッジを中心に結成されたインダストリアル・バンド、サイキックTVのデビュー作。オカルト趣味と宗教思想に満ちたダークな世界は一部で熱狂的な支持を受けた。その後オリッジは宗教団体を設立したり性転換したり、世界の地下音楽シーン随一の変人として君臨する。「Skulls In the Stars」という人気曲を持つネクロ魔には棘が刺さったスカル(髑髏)ポートレートが似合う。

Psychic TV - Godstar


遺影とは
真心あふれる
ポートレート

♪瑳里ちゃん、21歳のお誕生日おめでとう♪♪♪
コメント
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