レコードコレクション聴きとおし続けて5日目になるが、意外にどのレコードも覚えていることの我ながら驚く。80~90年代は買ったレコードをかなり熱心に聴いていたのだろう。21世紀に入ってからは、レコードを買うことばかりに気を取られ、聴くことが二の次になっていたのではないか、と少しだけ反省している自分がいる。100円レコードも愛情をもって聴き炙ってあげることが大切なのだ。心して聴くべし。
●The Barbarians / The Barbarians
1965 / Germany: Line Records – 6.24351 AP(1980) / 1986.9.8 吉祥寺ロンロン新星堂バーゲン ¥980
1964年マサチューセッツ州ケープ・コッド出身のガレージロックバンド。メンバーはBruce Benson (g), Jeff Morris (g), Jerry Causi (b),そして片腕が義手のドラマーVictor "Moulty" Moulton。ローリング・ストーンズへのアメリカからの回答と呼ばれTVショーで人気を得る。ザ・バーズやアニマルズをカヴァーを含むホワイトR&Bは録音の良さもあって、ガレージパンクの最良型と言っていい。ドイツの再発専門レーベルLINEからのリイシュー。
The Barbarians- Hey Little Bird (TAMI Show)
●Beacon Street Union / The Eyes Of The Beacon Street Union
1968 / US: MGM Records – SE 4517 / 1991.6.21 下北沢Flash Disc Ranch ¥2,180
1966年にボストンで結成。メンバーはJohn Lincoln Wright (vo), Paul Tartachny (g), Richard Weisberg (ds), Robert Rhodes (key), Wayne Ulaky (b)。MGMレコードと契約、プロデューサーのAlan Lorberにより、サンフランシスコ・サウンドに対抗する”Bosstown Sound”として売り出され(他にUltimate Spinach、Orpheus等)ちょっとした成功を収めた。テープ早回しやサウンド・エフェクトを使用したトリッキーなサウンドは、バラエティありすぎて統一感に欠ける気がする。ハードな曲調がメインのB面が聴きどころ。
The Beacon Street Union - 06 - Sadie Said No (by EarpJohn)
●Beacon Street Union / The Clown Died In Marvin Gardens
1968 / US: MGM Records – SE-4568 / 1987 大船ミュージック
半年後にリリースされた2ndアルバム。ストリングやホーンを入れつつも1stよりバンドっぽい音作りで出来は良い。聴きどころは16分に渡るB-3 Baby Please Don't Goの長尺演奏。多くのバンドがカヴァーする曲だが、中間部にジャジーなアドリブがあり独自性を感じる。70年にEagleという名義で3rdアルバムをリリースし、70年8月2日ジャニス・ジョプリンの前座でハーヴァード・スタジアムに出演したのを最後に解散。このレコードは、1stのジャケットに2ndの盤が入っている中古レコならではの不良商品だが、こちらを先に買ったのでしばらく気が付かないで聴いていた。いつかは正規のジャケで買い直そうと思っていたが、もうどうでもいい。
Beacon Street Union - Baby Please Dont Go
●Bear / Greetings, Children Of Paradise
1968 / US: Verve Forecast – FTS-3059 / 1993.11.10 Seattle $1.50
ニューヨーク出身のArtie Traum (g), Eric Kaz (key), Steven Soles (vo)のトリオ。同郷のサイケバンドAutosalvageのSkip Boone (b)とDarius Davenport (ds)がゲスト参加している。Eric Kazはサイケの名バンドBlues Magoosの後期メンバーだった。のちにソロで活躍するTraumとKazの才能が光るソフトロック~サイケポップ~プログレッシヴカントリーの隠れた名盤。ツインギターとオルガンのクロスプレイが印象的なA-5 What's Difference?、キャッチ―なB-1 It's Getting Very Cold Outsideを始め、地味だが名曲名演ばかり。
Bear - it's gettin very cold outside 1968
●Beast / Beast
1969 / US: Cotillion – SD 9012 / 1994.4.30 New Orleans Record Ron's $12.00
コロラド州デンヴァー出身の7人組。メンバーはDavid Raines (vo), Robert Yeazel (g), Gerry Fike (org), Larry Ferris (ds), Michael Kerns (fl, sax), Ken Passarelli (b, hca), Dominick Todero (tp)。枯れた味わいの哀愁ブラスロックはまさに通好みの極致。B面のシタール・インストも瞑想音楽で心地よい。『Woodstock』のサントラ盤やヴェルヴェット・アンダーグラウンドの『Loaded』を出したAtlantic傘下のCotillionレーベルは、60年代末に無名のプログレッシヴ・バンドをリリースしている。そのどれもが激渋ながら味わい深いバンドばかりで、筆者のフェイヴァリット・レーベルである。70年にEvolutionから2ndアルバムをリリースし解散。Robert YeazelはSugarloafに参加する。
http://www.bobyeazel.com/Beast.htm
Beast - Beast 1969 FULL VINYL ALBUM
●The Beau Brummels / Autumn In San Francisco
1985 / UK: Edsel Records – ED 141 / 1985.12.15 吉祥寺Disk Inn ¥1,850
1964年サンフランシスコで結成されたフォークロック・バンド。オリジナル・メンバーはSal Valentino (vo), Ron Elliott (g), Ron Meagher (b), Declan Mulligan (g, b, hca), John Petersen (ds)。ビートルズよりもサーチャーズに似た物悲しいメロディとハーモニカで知られ、シングル・ヒットやTV出演で人気を博す。60年代に5枚アルバムをリリース。イギリスの再発専門レーベルEdselからの80年代のバスト盤には初期のヒット曲が収録されている。哀愁のフォークロックは好きだが、きちんとしていて優等生っぽいのがいまいち。
The Beau Brummels - Don't Talk To Strangers (Hullabaloo, Season 2, Episode 3, Aired Sep 27, 1965 )
●Beaver & Krause / Gandharva
1971 / US: Warner Bros. Records – WS 1909 / 1989 London Music & Video Exchange £9
Paul BeaverとBernie Krauseからなる電子音楽デュオ。60年代半ばからデュオで音楽活動しつつ、西海岸地区のMoogシンセサイザー営業担当をしていた。ジョージ・ハリスンやザ・バーズ、ドアーズ、モンキーズなどにMoogを売ったという。71年の4thアルバムの本作はヒンドゥ教の神話をテーマとした作品で、マイク・ブルームフィールド(g)、ロニー・モントローズ(g), ジェリー・マリガン(sax), バド・シャンク(sax), ライ・ブラウン(b)など有名アーティストがゲスト参加。その割には凡庸なスムーズジャズやイージーリスニング風のサウンドで、サイケなジャケに期待した筆者は裏切られた思いがしたが、今聴くとニューエイジの先駆者のようで悪くない。
Beaver & Krause - Saga of the Blue Beaver (1971)
Bの段
Aの段より
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