グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

オビカレハ 幼虫の1ヶ月

2019年05月30日 | 
「再生の1本道」にある1本のオオシマザクラの木。

(写真は今年の4月9日の開花の頃です)

今日はこの木で暮らしていたオビカレハの幼虫の、1ヶ月間の観察日記をお届けします!

4月28日
ツアー中、通称「天幕毛虫」とも呼ばれるオビカレハ の幼虫が、たくさんいることに気がつきました。

白と黒のシマシマの、まだ若い幼虫です。
糸を吐いて薄いテントのような膜を、張っているようでした。

「天幕毛虫」の名前は、この膜に由来します。

5月2日
少し体が大きくなり、体色が少しブルーがかってきていました。

膜の外に出て隙間なくビッシリ集まって、何匹も頭を振っていました😀

5月5日 
膜の上で休んでいるものもいれば、葉をムシャムシャ食べてるものもいました。

ネット検索すると「昼は膜の中に隠れ、夜出てきて葉を食べる」と書いてあるものが多いですが、昼でも常に膜の外に出て食事をしているのは、なぜなのでしょう?

最初は「33年前の噴火で焼け野原になった場所だから、天敵が少ないのかな?」とも考えましたが、インターネット上の幼虫写真も膜の外に出て群れているものばかり…。

本当のところはどうなのか、気になります(^◇^;)

5月11日
幼虫たちはすっかり大きくなり、美しく変身していました。

ブルーのラインが素敵です💕

膜の中には、糞と脱皮殻がいっぱい入っていました!

脱皮の時だけ膜の中に入るのでしょうか?
脱皮してウン○して出てくるのでしょうか〜??(謎は深まるばかりなり…)

5月13日
幼虫たちはさらに成長していました!


集団から離れて葉っぱを食べているものもいます!

大きくなったなぁ〜(しみじみ)

それにしても、このデザイン!


本当に美しいと思うのですが、いかがでしょう?


5月18日
前日のツアーで、かなり幼虫の数が減っていたので「もしや近くで繭を作っているのでは?」と思ってリサーチに。

またまたネット検索したところ「終齢幼虫は食樹の小枝や草の葉裏などで黄色い繭をつくり、サナギになる」と書いてあったので、周囲を30分間調べまくりました。

が…

1匹たりとも見つかりませんでした!!

私の目が節穴なのか、それとも幼虫たちの足が速くて、遠くに移動してしまったのか??…またまた謎は深まるばかりでした(^◇^;)

膜の中の糞の量も脱皮殻も、以前より増量していました。


残っていた終齢幼虫たち。

全員模様が違うのですね!(これまた新発見!)

5月20日
すでに数匹のみとなった幼虫を、ツアーで観察。


サクラはかなり悲惨なことになってしまいました。

この木は来年も、花を咲かせることができるのでしょうか?

5月28日
幼虫たちはついに1匹もいなくなり、後にはボロボロになった膜と大量の糞と脱皮殻だけが残っていました。

みんな今頃どこかで蛹になって、羽ばたく準備をしているのでしょうか?

1ヶ月時々観察してわかったのは‥
「わからないことだらけ」だということ!

そして、幼い体で協力して膜を張ったり、艶やかに変身したり、忽然と姿を消したり…「?」がいっぱいの虫たちを、改めて「すごいなぁ」と思ったのでした💕

尊敬〜💕😀💖

(かな)



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする