グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

ジオパーク馬車プロジェクト

2013年07月12日 | 火山・ジオパーク
三原山にいる人気者「馬」

実は伊豆大島では今、「官民恊働した魅力ある観光地の再建・強化事業」の一環で、三原山のふもとに馬車を走らせる試みが進行中です。

「大島町史」によると、大島に馬が入って来たのは江戸時代初期。
水が地表にたまらず米作りができない大島が年貢として塩を納めていた時代に、馬は海水や海水を煮る薪を運搬するための役畜として入って来たようです。(馬もジオとつながっていたんですね)

車やトラクターなどの登場により馬はその役目を終えていきましたが、昭和一桁台に始まった観光ブームで三原山の観光馬車が人気となり、新たな馬の仕事ができたようです。

ピーク時は130頭以上の馬がいて、馬を引く仕事で子ども達を大学まで出した人も何人もいたとか。
しかし昭和61年の噴火でカルデラ内が立ち入り禁止になり、この仕事もなくなってしまいました。

そこで今回「昔の馬車を復活させながらジオパークを楽しむ」という試みが始まりました。

これは「足の弱い人も小さな子どもも、全ての人が使いやすい“ユニバーサルデザイン”を考える」という試みでもあります。

先日観光協会から代表が3名出て、乗馬組合の方と一緒に視察に行って来たということなので、話しを聞いてきました。以下観光協会岡田さんからもらった写真です。

こちらが那須塩原温泉の町中を走る馬車。

屋根もあって全天候型とか。

そしてこちらは木曽馬の里の馬車。

オープンエアで満開のソバ畑の中を走り、遠くには雪を頂いた木曽御岳山が見え「このままジオツアーになりそうだった。」とのこと。

ところで馬の糞はどうするのでしょうか?
気になったので聞いてみました。

「オムツのような布をあてる方法と、馬が糞をするため尻尾を上た瞬間にバケツでパッと受ける方法がある」とのこと。…瞬時にバケツで受けとるって、熟練の技がいりそうですね~笑。

次に私が心配だったのは、事故の危険。
これも聞いてみました。

「馬は生き物だから、車などのクラクションで驚いて暴れたりという可能性はある」そうです。
三原山は車が通らないから、馬が驚いて暴れるとしたら何でしょう?

きっとこれから色々なケースを考えて、より安全にしていく必要があるのだと思います。
でも何はともあれ馬は可愛く、馬車は魅力的な乗り物のようです。

途中まで馬車に乗って、後半歩いてゆっくり火山を見るというのも楽しそうです。

この「ジオパーク馬車」秋にはモニターツアーも行われます。
ぜひ乗りにいらしてください。

なお今回の事業はタビカレ(日本タビカレッジ)の1ページにまとめられています。
お時間のある方は、下記サイトをお訪ねください。
http://tabicollege.jp/area/028/028_contents.html

(カナ)




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