浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

リニア新幹線と参議院選挙

2019-07-11 22:13:20 | 政治
 『中日新聞』の報道によると、川勝平太静岡県知事は定例会見で「リニア開業と南アルプスの保全の問題にどのような姿勢で臨むのか。候補者は明確にするべきだ」と語ったという。

 リニア中央新幹線が建設されることによって、大井川の源流部の水が山梨県側に流れていってしまうことが予想されている。毎秒2㌧というばく大な水量である。大井川の流水は、発電、飲料水、農業・工業用水として利用され、大井川の周辺市町においては死活問題である。

 リニア中央新幹線によって多少の便益を得ることが出来る地域はその早期の開通を求めているかも知れないが(私はたとえ些細な便益があろうとも、リニア中央新幹線は不要であると考えているし、それを各所で話している)、大井川の流域の住民にとっては、マイナスしかないのである。そういうマイナスを放ったままに建設を進めていくことに、私は多大な違和感を持つ。

 川勝知事の記者会見でのこの発言に対して、同じ記事で、浜松商工会議所のトップが語ったことが報じられていた。浜松商工会議所といえば、ずっと鈴木修氏が覇権を握っているところであるが、そのトップが、大井川流域の人びとのことをまったく考えずに、こういう発言をすることに、私は怒りをもつ。これが浜松市のレベルである。あまりに低レベルである。

開通遅れを懸念 浜松商議所会頭

 浜松商工会議所の大須賀正孝会頭は九日、リニア中央新幹線の南アルプストンネル(静岡市葵区)工事を巡る県とJR東海の対立について「あんましやると、リニアの開通が遅れる」と懸念を示した。浜松市内での定例記者会見で語った。

 地元財界は長年、浜松駅に停車する東海道新幹線の「ひかり」の本数増加を求めており、リニア開通後の大幅増を期待している。大須賀会頭は川勝平太知事とJRの姿勢について「話し合って、折れるところは折れてほしい」と問題の早期解決を願った。

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