高倉健、田中裕子主演の「ホタル」。もと特攻隊員を描いた映画である。高倉健演じる山岡は、もと特攻隊員。その妻は、朝鮮半島出身の特攻隊員の許嫁であった。朝鮮半島出身の金山少尉は、特攻隊員として戦死した。山岡は、金山少尉の出撃直前まで行動を共にし、許嫁や故郷、そして母に対する深い思いを聞いていた。
山岡とその妻は、金山少尉の遺族に会いに韓国へ行く。
叙情溢れる、そして山岡の複雑な心境がよく表現された、よい映画である。
映画の中で、特攻隊員は「死ぬ意味」を一生懸命に考えた、という台詞があった。なぜ死ななければならないのか。まだまだ十分に生きてきていないのに・・・
死を意識することがある。「死の意味」を考えることがある。しかし、未来のある者は、「死の意味」とは、すなわち「生きる意味」であることを発見する。そして生きる中で、「生きる意味」=「死の意味」を考え続けるのだ。だが、特攻隊員には、その転換ができない。死を生に転換することが、暴力的に、国家の暴力によって不可能にされたのである。
この映画、「嫌韓」にこだわる人びとに見てもらいたいと思う。健全な日本人のあり方が示されている。本来、日本人は、山岡のような人間でなければならない。いつから、そういう豊かな感情が失われてしまったのか。
山岡とその妻は、金山少尉の遺族に会いに韓国へ行く。
叙情溢れる、そして山岡の複雑な心境がよく表現された、よい映画である。
映画の中で、特攻隊員は「死ぬ意味」を一生懸命に考えた、という台詞があった。なぜ死ななければならないのか。まだまだ十分に生きてきていないのに・・・
死を意識することがある。「死の意味」を考えることがある。しかし、未来のある者は、「死の意味」とは、すなわち「生きる意味」であることを発見する。そして生きる中で、「生きる意味」=「死の意味」を考え続けるのだ。だが、特攻隊員には、その転換ができない。死を生に転換することが、暴力的に、国家の暴力によって不可能にされたのである。
この映画、「嫌韓」にこだわる人びとに見てもらいたいと思う。健全な日本人のあり方が示されている。本来、日本人は、山岡のような人間でなければならない。いつから、そういう豊かな感情が失われてしまったのか。