今年の1月1日、能登半島で烈しい地震が起きた。ほぼ一年経っても、被災地の復旧、復興は進んでいないという。今まで、大きな地震が起きるたびに、わたしはその現場に行っていたが、北陸には未だ行っていない。歳を重ねてしまったわたしの意志が弱くなったようだ。しかし、早く日常生活を取り戻してほしいという願いは強い。
しかし、ニュースを見て驚いた。石川県知事の馳浩は、今年12月27日、こう語ったという。
えっ?来年が「復興元年」なの?では今年は何だったのか。
北陸の被災地の復旧、復興がまったく進んでいないという。なるほど、この知事の下では、そうだろうな、と思う。
しかし、この知事を選んだのは、石川県民である。この人が自由民主党の森喜朗の影響下にあることは周知のことだが、自由民主党という政党は、「今だけ、カネだけ、自分だけ」に徹底している政党であり、その考えに賛同している経済界などが絶大に支援されている。
「今だけ、カネだけ、自分だけ」という精神を持ち合わせていない庶民は、もちろんこのような政党やそれに指示されている輩に票を投入するということはすべきではないのだ。しかし庶民も、そういう輩に投票し、その結果、北陸のような事態を招く。
「今だけ、自分だけ、カネだけ」の精神に凝り固まっている人びとや政党が、庶民の生活を立て直そうなんて、考えるわけがない。
投票行動は、しっかりみずから考えてすべきであることは、いうまでもない。
しかし庶民は、なぜか、誤情報に躍らされたりして、投票すべきではない輩に投票する。兵庫県知事選でも、斎藤某という鉄面皮を当選させた。ネットを見ていても、質問に対してまともに応えず、顔色一つ変えない。まさしくみずからに責任が及ばないような姿勢を貫く、まさに官僚そのものである。なぜか、兵庫県民は、そういう輩に投票した。
人間を見抜く眼をもたなければならない。顔には、その人物の半生が投影されている。顔は、その人物の「人格の陶冶」が刻まれている。