「第5回新鋭作家展 型にハマってるワタシたち」 川口市立アートギャラリー・アトリア

川口市立アートギャラリー・アトリア
「第5回新鋭作家展 型にハマってるワタシたち」 
7/16~8/31



川口市立アートギャラリー・アトリアで開催中の「第5回新鋭作家展 型にハマってるワタシたち」を見てきました。

2011年から比較的若い世代の美術家を公募展形式で紹介している「新鋭作家展」シリーズ。今年で5回目を迎えました。

ポートフォリオ、及び専門家の審査を経て選出されたのは大石麻央と野原万里絵。ともに1980年代後半生まれの女性の作家です。

会場内の撮影が出来ました。

さて今回の新鋭作家展、タイトルにもあるように、ある1つのテーマが設定されています。それは「型」でした。

野原万里絵は型紙を使って作品を制作しています。目立つのは人型でしょうか。様々なかたちを切り抜いた紙を用い、木炭に塗りつけては壁面へ写しています。


野原万里絵「Pattern」 

個々の型紙はノートサイズほどに過ぎませんが、作品は巨大でした。壁画と呼んでも差し支えありません。一体、高さは何メートルあるのでしょうか。床から天井まで壁いっぱいに広がっています。


野原万里絵「Pattern」

壁画の一部はワークショップで作られたそうです。また型紙は下記の日程に限り、実際に切り抜いて作ることも出来ます。つまり観覧者の型も作品に取り込まれるわけです。

「かたち発掘場」
日にち:7月16日(土)、17日(日)、18日(月祝)、23日(土)、24日(日)
時間:13:00~16:00


野原万里絵「Pattern」

蝶や鳥が舞い、花や草木が生い茂っているかと思うと、人や動物のシルエットが浮かんでいるように見えます。まるで生命の楽園です。また同じパターンが繰り返し続く場面も少なくありません。その意味では装飾的でもありました。


大石麻央「私の辞書」

大石麻央の型は動物のかぶり物でした。タイトルは「私の辞書」。鳩のかぶり物をした人物の写真がたくさん並んでいます。実際にかぶり物をした人形もいました。椅子に座り、空中でロープに腰掛ける姿はどこかコミカル。視線を合わせては見入ってしまいます。


大石麻央「私の辞書」

一連の写真のモデルは一般の参加者です。会期に先立ち「着るアート体験&撮影大会」にて撮影されました。確かによく見ると体型が様々です。同じようで同じではありません。そもそもかぶり方にも若干の違いが見られます。

会場の構成に一工夫ありました。というのも順路がAとBの2パターンあるのです。最初から作品を見るコースと、展示物を後回しにして、コンセプトなどを先に見るコースがあります。もちろん結果的に同じ展示を廻るわけですが、少し見え方も変わってくるかもしれません。

入場料は300円のパスポート制です。会期中、何度でも入場出来ます。



8月31日まで開催されています。

「第5回新鋭作家展 型にハマってるワタシたち 大石麻央・野原万里絵」 川口市立アートギャラリー・アトリア
会期:7月16日(土)~8月31日(水)
休館:月曜日。但し7月18日は開館。翌19日は休館。
時間:10:00~18:00。土曜日は20時まで開館。*入館は閉館の30分前まで
料金:300円。(パスポート制。会期中何度でも再入場可。)高校生以下無料。
住所:埼玉県川口市並木元町1-76
交通:JR線川口駅東口から徒歩約8分。
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