都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「ヨコハマトリエンナーレ2017」(後編) 横浜市開港記念会館地下
横浜市開港記念会館地下
「ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス」
8/4~11/5
中編(横浜赤レンガ倉庫1号館)に続きます。「ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス」を見てきました。
「ヨコハマトリエンナーレ2017」(中編) 横浜赤レンガ倉庫1号館
赤レンガ倉庫から開港記念会館の間に無料バスはありません。よって徒歩で移動する必要があります。象の鼻テラスから、神奈川県庁の裏手をゆっくり歩いて10分ほどでした。さほど時間はかかりません。
開港記念会館は地下フロアのみが会場です。出展作家も柳幸典のただ一人でした。
階段を降りるとトリエンナーレの受付があります。ほぼ真っ暗闇で、慣れるまでは足元も安定しません。順路は一方向で、行く手を鏡が誘っていました。
突如、ゴジラが現れました。その名も「Project God-zilla」です。大きな目をぎょろりと光らせています。身体は無数の瓦礫で出来ていて、中には角材が積み上がり、家具がひっくり返ってもいました。そして「遮」と記された放射性廃棄物を入れる袋もありました。否応なしに3.11の大津波と、福島の原子力事故を思い起こさせます。そもそもゴジラ自体もビキニ環礁の核実験で生まれた生物でした。
このゴジラに出会ったのは2度目でした。というのも、柳はヨコハマトリエンナーレにおいて、昨年冬にBankArt Studio NYKで開催した個展、「ワンダリング・ポジション」を再構築しているからです。リメイクと呼んでも良いかもしれません。かの時は鏡の迷路を抜けた先で現れましたが、今回は冒頭に登場しました。
その鏡には終始、朱色に燃え上がる太陽が映し出されています。前回は振り返ると太陽が追ってきましたが、ここでは必ず目の前の鏡に太陽が現れます。視線から外せません。結果的に何度か鏡の角を曲がると、太陽本体が現れましたが、手前に結界があり、たどり着くことは出来ませんでした。
さらにあわせて場内には日本国憲法第9条をモチーフにしたLEDのインスタレーションも展示しています。真っ暗がりに放たれた赤い光は何やら不気味でもありました。
「ワンダリング・ポジション」のスケールには到底及びませんが、世界観は十分に味わえるのではないでしょうか。大正6年の創建の歴史的建造物の地下の雰囲気ともよく合っていました。
全会場とも写真の撮影が可能です。前回は一部に制限がありましたが、今回は全ての作品の撮影が出来ます。ただしフラッシュ、動画、三脚での撮影は出来ません。(作品単体も原則不可。)
結果的に12時半頃に横浜美術館へ入り、赤レンガ倉庫、開港記念会館と巡って、全て見終えたのは17時過ぎでした。
トリエンナーレ期間中は、「BankART Life V」、「黄金町バザール2017」でも、同時にアートプログラムが行われています。ともにセット券で見ることが出来ます。私は改めて後日に行く予定です。
ペースには個人差がありますが、移動などを含めると、全てのプログラムをまわるには1日掛かりになるかもしれません。前回より作家数が減り、ややこじんまりとしていた印象がありましたが、そもそもの出展数が膨大です。時間に余裕を持ってお出かけください。
私が見たのは会期の3週目でしたが、さほど混雑していませんでした。どの会場もスムーズに観覧出来ます。
11月5日まで開催されています。
*「ヨコハマトリエンナーレ2017」 関連エントリ
前編:横浜美術館/中編:横浜赤レンガ倉庫1号館/後編:横浜市開港記念会館地下/BankART LifeⅤ~観光/黄金町バザール2017
「ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス」(@yokotori_) 横浜美術館(@yokobi_tweet)、横浜赤レンガ倉庫1号館(@yokohamaredbric)、横浜市開港記念会館地下
会期:8月4日(金)~11月5日(日)
休館:第2・4木曜日(8/10、8/24、9/14、9/28、10/12、10/26)。
時間:10:00~18:00
*10/27(金)、10/28(土)、10/29(日)、11/2(木)、11/3(金・祝)、11/4(土)は20時半まで開場。
*入場は閉場の30分前まで。
料金:
鑑賞券 一般1800円、大学・専門学生1200円、高校生800円。中学生以下無料。
セット券 一般2400円、大学・専門学生1800円、高校生1400円。中学生以下無料。
*同時に20名以上のチケットを購入する場合は各200円引。
*セット券で「BankART Life V」、「黄金町バザール2017」のパスポートと引換え。
*チケットを提示すると会場間無料バスに乗車可。
住所:横浜市西区みなとみらい3-4-1(横浜美術館)、横浜市中区新港1-1-1(横浜赤レンガ倉庫1号館)、横浜市中区本町1-6(横浜市開港記念会館地下)
交通:みなとみらい線みなとみらい駅3番出口から徒歩3分(横浜美術館)、みなとみらい線馬車道駅または日本大通り駅から徒歩6分(横浜赤レンガ倉庫1号館)、みなとみらい線日本大通り駅から徒歩1分(横浜市開港記念会館地下)。
注)「ヨコハマトリエンナーレ2017」の会場写真はいずれも「クリエイティブ・コモンズ表示・非営利 - 改変禁止 2.1 日本」ライセンスでライセンスされています。
「ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス」
8/4~11/5
中編(横浜赤レンガ倉庫1号館)に続きます。「ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス」を見てきました。
「ヨコハマトリエンナーレ2017」(中編) 横浜赤レンガ倉庫1号館
赤レンガ倉庫から開港記念会館の間に無料バスはありません。よって徒歩で移動する必要があります。象の鼻テラスから、神奈川県庁の裏手をゆっくり歩いて10分ほどでした。さほど時間はかかりません。
開港記念会館は地下フロアのみが会場です。出展作家も柳幸典のただ一人でした。
階段を降りるとトリエンナーレの受付があります。ほぼ真っ暗闇で、慣れるまでは足元も安定しません。順路は一方向で、行く手を鏡が誘っていました。
突如、ゴジラが現れました。その名も「Project God-zilla」です。大きな目をぎょろりと光らせています。身体は無数の瓦礫で出来ていて、中には角材が積み上がり、家具がひっくり返ってもいました。そして「遮」と記された放射性廃棄物を入れる袋もありました。否応なしに3.11の大津波と、福島の原子力事故を思い起こさせます。そもそもゴジラ自体もビキニ環礁の核実験で生まれた生物でした。
このゴジラに出会ったのは2度目でした。というのも、柳はヨコハマトリエンナーレにおいて、昨年冬にBankArt Studio NYKで開催した個展、「ワンダリング・ポジション」を再構築しているからです。リメイクと呼んでも良いかもしれません。かの時は鏡の迷路を抜けた先で現れましたが、今回は冒頭に登場しました。
その鏡には終始、朱色に燃え上がる太陽が映し出されています。前回は振り返ると太陽が追ってきましたが、ここでは必ず目の前の鏡に太陽が現れます。視線から外せません。結果的に何度か鏡の角を曲がると、太陽本体が現れましたが、手前に結界があり、たどり着くことは出来ませんでした。
さらにあわせて場内には日本国憲法第9条をモチーフにしたLEDのインスタレーションも展示しています。真っ暗がりに放たれた赤い光は何やら不気味でもありました。
「ワンダリング・ポジション」のスケールには到底及びませんが、世界観は十分に味わえるのではないでしょうか。大正6年の創建の歴史的建造物の地下の雰囲気ともよく合っていました。
全会場とも写真の撮影が可能です。前回は一部に制限がありましたが、今回は全ての作品の撮影が出来ます。ただしフラッシュ、動画、三脚での撮影は出来ません。(作品単体も原則不可。)
結果的に12時半頃に横浜美術館へ入り、赤レンガ倉庫、開港記念会館と巡って、全て見終えたのは17時過ぎでした。
トリエンナーレ期間中は、「BankART Life V」、「黄金町バザール2017」でも、同時にアートプログラムが行われています。ともにセット券で見ることが出来ます。私は改めて後日に行く予定です。
ペースには個人差がありますが、移動などを含めると、全てのプログラムをまわるには1日掛かりになるかもしれません。前回より作家数が減り、ややこじんまりとしていた印象がありましたが、そもそもの出展数が膨大です。時間に余裕を持ってお出かけください。
★美術館って写真撮影できないと思ってない?Non non、ヨコトリではほとんど写真撮影OKなんだよ!アート作品と一緒にハイセンスなオシャレ写真、撮りにおいでよ������#ヨコトリ #yokotori #ヨコハマトリエンナーレ2017 #横浜美術館 #赤レンガ倉庫 #映える pic.twitter.com/YN5SeAQonM
— 横浜トリエンナーレ (@yokotori_) 2017年8月13日
私が見たのは会期の3週目でしたが、さほど混雑していませんでした。どの会場もスムーズに観覧出来ます。
11月5日まで開催されています。
*「ヨコハマトリエンナーレ2017」 関連エントリ
前編:横浜美術館/中編:横浜赤レンガ倉庫1号館/後編:横浜市開港記念会館地下/BankART LifeⅤ~観光/黄金町バザール2017
「ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス」(@yokotori_) 横浜美術館(@yokobi_tweet)、横浜赤レンガ倉庫1号館(@yokohamaredbric)、横浜市開港記念会館地下
会期:8月4日(金)~11月5日(日)
休館:第2・4木曜日(8/10、8/24、9/14、9/28、10/12、10/26)。
時間:10:00~18:00
*10/27(金)、10/28(土)、10/29(日)、11/2(木)、11/3(金・祝)、11/4(土)は20時半まで開場。
*入場は閉場の30分前まで。
料金:
鑑賞券 一般1800円、大学・専門学生1200円、高校生800円。中学生以下無料。
セット券 一般2400円、大学・専門学生1800円、高校生1400円。中学生以下無料。
*同時に20名以上のチケットを購入する場合は各200円引。
*セット券で「BankART Life V」、「黄金町バザール2017」のパスポートと引換え。
*チケットを提示すると会場間無料バスに乗車可。
住所:横浜市西区みなとみらい3-4-1(横浜美術館)、横浜市中区新港1-1-1(横浜赤レンガ倉庫1号館)、横浜市中区本町1-6(横浜市開港記念会館地下)
交通:みなとみらい線みなとみらい駅3番出口から徒歩3分(横浜美術館)、みなとみらい線馬車道駅または日本大通り駅から徒歩6分(横浜赤レンガ倉庫1号館)、みなとみらい線日本大通り駅から徒歩1分(横浜市開港記念会館地下)。
注)「ヨコハマトリエンナーレ2017」の会場写真はいずれも「クリエイティブ・コモンズ表示・非営利 - 改変禁止 2.1 日本」ライセンスでライセンスされています。
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