「ビーマイベイビー 信藤三雄レトロスペクティブ」 世田谷文学館

世田谷文学館
「ビーマイベイビー 信藤三雄レトロスペクティブ」 
7/14~9/17



世田谷文学館で開催中の「ビーマイベイビー 信藤三雄レトロスペクティブ」を見てきました。

1948年に東京で生まれ、アートディレクターや映画監督としても活動する信藤三雄は、数多くのミュージシャンのCDジャケットを手がけ、延べ1000枚も作り上げました。



ジャケットが世田谷文学館の展示室を埋め尽くしました。ともかく右を向いても、左を向いても、無数のジャケットが連なっていて、CDに限らず、レコードもありました。空間のプロデュースは信藤三雄が自ら行い、会場デザインを、舞台美術や住宅設計などで知られる、建築家でデザイナーの遠藤治郎が担いました。



信藤は、1984年、松任谷由実のシングルのデザインを担当し、本格的にジャケットのデザインの仕事に関わるようになりました。その後、ピチカート・ファイヴのシングル、「ピチカート・ファイヴ・イン・アクション」をきっかけに、ピチカートの多くのCDやレコードのアートディレクションを手がけました。



そしてサザンオールスターズ、Mr.Children、MISIAなどのデザインも行い、同時代の音楽シーンをデザインの面からも牽引しました。いずれもヒット曲が多く、馴染みのあるジャケットも少なくありませんでした。



ライターの故・川勝正幸は、信藤三雄をして、「ミュージシャンと一緒に走っている勢いがデザインにもある。要するに同時代性を感じさせる」(*)と評したそうです。*展覧会リリースより



私も10代や20代前半の頃、Mr.ChildrenやMy Little LoverのCDを購入しては、繰り返し聞いていたことを思い出しました。



若い頃に聞いた音楽は、同時代の体験とともに、耳と体に染み付いているものです。ジャケットを前にすると、かの頃の、どこか甘酸っぱく、懐かしい思い出が、色々と蘇ってくるのを感じました。



信藤が監督したミュージックビデオの映像も上映もありました。(全8本)さらに書道家としても活動していて、作品の展示も行われていました。



会場内、動画、フラッシュ以外であれば、全ての撮影も出来ました。



ネット配信が主流となりつつある中、「ジャケット買い」なる言葉は、死語となりつつあるかもしれません。しかし、信藤三雄のジャケットの生み出した、力強いまでの熱気に、終始、圧倒されました。


9月17日まで開催されています。

「ビーマイベイビー 信藤三雄レトロスペクティブ」 世田谷文学館@SETABUN
会期:7月14日(土)~9月17日(月・祝)
休館:月曜日。但し7月16日(月・祝)および9月17日(月・祝)は開館し、7月17日(火)は休館。
時間:10:00~18:00 *入場は17時半まで。
料金:一般800(640)円、大学・高校生・65歳以上600(480)円、中学生以下無料。
 *( )内は20名以上の団体料金。
住所:世田谷区南烏山1-10-10
交通:京王線芦花公園駅より徒歩5分。
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