「ヒロシマ・アピールズ展 2018」 21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3

21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3
「ヒロシマ・アピールズ展 2018」
8/4~9/9



21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3で開催中の「ヒロシマ・アピールズ展 2018」を見てきました。

1983年より、広島国際文化財団と日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)が、「広島の祈りと願い」(解説パネルより)を伝えるべく続けてきた「ヒロシマ・アピールズ」も、今年で21年目を迎えました。



「ヒロシマ・アピールズ」は、毎年、一人のグラフィックデザイナーが、「ヒロシマの心」を訴えるべく、ポスターを無償で作り続けていて、第1回目は、東京オリンピックのポスターでも知られる亀倉雄策が、「燃え落ちる蝶」を提供しました。

その歴代のポスターが、21_21 DESIGN SIGHTへ一堂に会しました。そして今年のポスターは、広告、書籍、展覧会などのデザインを幅広く手がける服部一成が、「疑問符、2018」を制作しました。



まず目を引くのが、第1回目の「燃え落ちる蝶」で、炎に包まれた色とりどりの蝶が、無残にも落下する光景を表していました。直接的に原爆の描写こそないもの、美しさとともに、死を思わせるモチーフは鮮烈で、何とも言い難いを恐怖感を覚えてなりませんでした。



自らを「広島を代弁する資格も力量もない。」とする服部一成は、「疑問符、2018」において、水色の空にはてな雲の浮かぶポスターをデザインしました。広島が問うていることを、それぞれが考え続けるとのメッセージが込められているそうです。



また、一連の「ヒロシマ・アピールズ」のポスターのほかに、13歳の時に被曝し、「平和アピール」などのポスターで、平和への願いを込めた片岡脩の作品もあわせて展示されていました。



原爆投下後の広島を写した、一枚のパノラマ写真に目が止まりました。まさに街は灰燼に帰していて、原爆ドームや幾つかの建物の残骸を除けば、ほぼ何も存在しないと言って良いかもしれません。73年前の出来事ながらも、その惨状はリアルで、しばらく動くことが出来ませんでした。


当初の会期が延長されました。9月9日まで開催されています。

「ヒロシマ・アピールズ展 2018」 21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3(@2121DESIGNSIGHT
会期:8月4日 (土) ~9月9日 (日)
休館:火曜日。
時間:11:00~19:00(入場は18:30まで)
料金:無料。
住所:港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン・ガーデン内
交通:都営地下鉄大江戸線・東京メトロ日比谷線六本木駅、及び東京メトロ千代田線乃木坂駅より徒歩5分。
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