都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「中村弘峰 SUMMER SPIRITS」 ポーラミュージアムアネックス
ポーラミュージアムアネックス
「中村弘峰 SUMMER SPIRITS」
2019/8/8~9/1

ポーラミュージアムアネックスで開催中の「中村弘峰 SUMMER SPIRITS」を見てきました。
104年続く博多人形師の4代目として福岡に生まれた中村弘峰は、東京藝術大学大学院で彫刻を学んだ後、従来の概念に留まらない創作人形を作り続けては、人気を博してきました。

「黄金時代 波千鳥」 2019年
入口正面、右手で振りかぶっては、力強くボールを投げ込むピッチャーの姿が目に飛び込んできました。それが「黄金時代 波千鳥」なる作品で、東北楽天ゴールデンイーグルスの18番のユニフォームを身に付けていました。その番号からすれば、現在、MLBのヤンキースで活躍中の田中選手の楽天時代をイメージした人形なのかもしれません。

「黄金時代 波千鳥」 2019年
中村は、「江戸時代の人形師が、現代にタイムスリップしたらどうなるか。」という視点で制作していて、鮮やかな色彩による伝統的な文様を取り込みながら、主にスポーツ選手などの現代の人物を古典的な人形に表現してきました。

「不動如山」 2018年
その投手の先には、まるで狙い球を読みきったかのようにバットを得意げに構えるバッターに、真剣な眼差しでボールを受け取ろうとするキャッチャーもいて、野球における投打の攻防の緊迫したシーンが演出されていました。細かな彩色はもとより、丸みを帯びた身体の表現、さらには生々しい顔の表情なども魅力的と言えるかもしれません。

「この矢はずさせ給うな」 2019年
「この矢はずさせ給うな」なる作品は、中村が今年4月に生まれた次男のために作った端午の節句の人形で、平家物語の弓の名手、那須与一にあやかり、弓を大きく引いては的を狙うアーチェリー選手に表現しました。
やや眉間に皺を寄せ、口元を引いては弓を引く姿は真剣そのものでしたが、よく見ると頬には笑くぼも象られていて、ユーモラスな雰囲気も感じられました。

「Para Heroes:立石 アルファ 裕一」 2018年
「Para Heroes:立石 アルファ 裕一」は、現役のパラ卓球のナショナルチームに所属する立石選手をモデルとした作品で、江戸時代の京都で子どもの健康を願って作られたという「御所人形」のスタイルを反映させていました。ラケットを持ち、体を捻らせて構える姿は、まさに一瞬の動きを捉えていて、大変に緊張感があるのではないでしょうか。

「日はまた昇る Platinum」 2019年
さらに競馬のジョッキーやアメフト選手、ゴルファーなどの人形の他、靴や小さな動物を象った作品なども目を引きました。先の野球やアーチェリーなど、空間全体でスポーツを意識させる構成も面白いかもしれません。

「優駿サマースピリッツ」 2019年
昔の桃太郎などのヒーローを現代に置き換えると、スポーツ選手にあると考えた中村は、数年前よりアスリートをモチーフとした作品を作ってきました。いずれも力作揃いで、古典人形と現代のアスリートの意外な邂逅に見入りました。
9月1日まで開催されています。
「中村弘峰 SUMMER SPIRITS」 ポーラミュージアムアネックス(@POLA_ANNEX)
会期:2019年8月8日(木)~9月1日(日)
休館:会期中無休
料金:無料
時間:11:00~20:00 *入場は閉館の30分前まで
住所:中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3階
交通:東京メトロ有楽町線銀座1丁目駅7番出口よりすぐ。JR有楽町駅京橋口より徒歩5分。
「中村弘峰 SUMMER SPIRITS」
2019/8/8~9/1

ポーラミュージアムアネックスで開催中の「中村弘峰 SUMMER SPIRITS」を見てきました。
104年続く博多人形師の4代目として福岡に生まれた中村弘峰は、東京藝術大学大学院で彫刻を学んだ後、従来の概念に留まらない創作人形を作り続けては、人気を博してきました。

「黄金時代 波千鳥」 2019年
入口正面、右手で振りかぶっては、力強くボールを投げ込むピッチャーの姿が目に飛び込んできました。それが「黄金時代 波千鳥」なる作品で、東北楽天ゴールデンイーグルスの18番のユニフォームを身に付けていました。その番号からすれば、現在、MLBのヤンキースで活躍中の田中選手の楽天時代をイメージした人形なのかもしれません。

「黄金時代 波千鳥」 2019年
中村は、「江戸時代の人形師が、現代にタイムスリップしたらどうなるか。」という視点で制作していて、鮮やかな色彩による伝統的な文様を取り込みながら、主にスポーツ選手などの現代の人物を古典的な人形に表現してきました。

「不動如山」 2018年
その投手の先には、まるで狙い球を読みきったかのようにバットを得意げに構えるバッターに、真剣な眼差しでボールを受け取ろうとするキャッチャーもいて、野球における投打の攻防の緊迫したシーンが演出されていました。細かな彩色はもとより、丸みを帯びた身体の表現、さらには生々しい顔の表情なども魅力的と言えるかもしれません。

「この矢はずさせ給うな」 2019年
「この矢はずさせ給うな」なる作品は、中村が今年4月に生まれた次男のために作った端午の節句の人形で、平家物語の弓の名手、那須与一にあやかり、弓を大きく引いては的を狙うアーチェリー選手に表現しました。
やや眉間に皺を寄せ、口元を引いては弓を引く姿は真剣そのものでしたが、よく見ると頬には笑くぼも象られていて、ユーモラスな雰囲気も感じられました。

「Para Heroes:立石 アルファ 裕一」 2018年
「Para Heroes:立石 アルファ 裕一」は、現役のパラ卓球のナショナルチームに所属する立石選手をモデルとした作品で、江戸時代の京都で子どもの健康を願って作られたという「御所人形」のスタイルを反映させていました。ラケットを持ち、体を捻らせて構える姿は、まさに一瞬の動きを捉えていて、大変に緊張感があるのではないでしょうか。

「日はまた昇る Platinum」 2019年
さらに競馬のジョッキーやアメフト選手、ゴルファーなどの人形の他、靴や小さな動物を象った作品なども目を引きました。先の野球やアーチェリーなど、空間全体でスポーツを意識させる構成も面白いかもしれません。

「優駿サマースピリッツ」 2019年
昔の桃太郎などのヒーローを現代に置き換えると、スポーツ選手にあると考えた中村は、数年前よりアスリートをモチーフとした作品を作ってきました。いずれも力作揃いで、古典人形と現代のアスリートの意外な邂逅に見入りました。
【残り10日!】博多人形師の4代目で新進気鋭のアーティスト、中村弘峰の展覧会「SUMMER SPIRITS」、好評開催中です。ギャラリーは20時まで開館しています。お仕事や学校帰りにもぜひお立ち寄りください。https://t.co/MSEENha3NF pic.twitter.com/GQU3mVt6Mr
— ポーラ ミュージアム アネックス (@POLA_ANNEX) August 22, 2019
9月1日まで開催されています。
「中村弘峰 SUMMER SPIRITS」 ポーラミュージアムアネックス(@POLA_ANNEX)
会期:2019年8月8日(木)~9月1日(日)
休館:会期中無休
料金:無料
時間:11:00~20:00 *入場は閉館の30分前まで
住所:中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル3階
交通:東京メトロ有楽町線銀座1丁目駅7番出口よりすぐ。JR有楽町駅京橋口より徒歩5分。
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