◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

ただの言い間違いではないでしょう?

2007-09-30 19:00:47 | 言葉についてあれこれ
                 報 ハム道(むくい はむみち)だってば
 このブログでは変な日本語を毎日取り上げて解説していますが、ただの言い間違いならそこまでする必要はないわけで、一人でテレビに向かって「だらけ!」と言っていればそれでいいのです。でも、事はそう簡単ではありません。たまたまそのとき言い間違えただけだというのではなく、ふだんからそう言っているんだろうなと思うことがほとんどなので危機感を抱いているわけです。また、聞いている人が、それをそのまま耳に慣れさせてしまい、間違いだとは気づかず、そっちに引っ張られていくのが困ったことだと思っているのです。
 例えば、「入れる(はいれる)ことができません」「測れることが可能です」「変えれることができます」という言い方はよく聞きますが、可能表現が重複になっていることに気づいていないようです。「どういったトラブルがあったのかどうか」「いかに早く信頼を取り返すことができるかどうか」「どれだけ引き出しを持っているかどうか」、「どうか」が余計だということに気づいていません。「真意をどこまで量りかねていたのか」などは、「量りかねて」の意味をきちんと理解していないようです。
 ニュースで、ナレーターが「連続自動殺害事件」と言って、次に、中継先の裁判所前に立つ若い男性記者も「連続自動殺害事件」と言って、検察と弁護側の主張を簡潔にまとめたVTRが流れ、再び先ほどの男性記者が映り、またもや「連続自動殺害事件」と言ったのです。???・・・分かりましたか? 「連続児童殺害事件」です。「児童」のはずなのですが、3回が3回とも、しかも、1回めは女性ナレーター、2回めと3回めの男性記者は、VTRを挟んだためにしばらく間があった、なのに、「連続自動殺害事件」としか聞こえないのです。これは単なるミスではありません。何かがおかしくなっているのです( ̄ ̄)。
 そういえば、第91代総理大臣が決まった日の夕方のニュースでメインキャスターが発したこの言葉、「・・・についてはケイちゃんのほうからお願いします」、ケイちゃんってだれ? メインキャスターの横に座っている若い女性、多分、局のアナウンサーだと思いますが、名前が「恵」で、ふーん、「めぐみ」ではなくて「けい」なのか、それとも、「めぐみ」だけど「ケイちゃん」と呼ばれているのかな、って、そんなことはどうでもいいのですよ、本番で真面目な顔して「ケイちゃん」なんて言っちゃだめでしょ! その辺がかなり自由な報道バラエティーとは違うのだから。ふだん「ケイちゃん」と呼んでいるからつい出ちゃった?
コメント (2)
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