◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「○○が元気もらえるように」って?

2011-04-27 20:59:53 | 気になる言葉、具体例
                           ハムやんに元気にしてもらう

 勢いというか、ついでというか、またもやこのネタですみません (^^ゞ 報道番組で見た、「○○が元気になってもらえるように」と言っているのに「○○が元気もらえるように」と書いてあるテロップ、幾ら「元気をもらう」が定着したとはいえ、さすがにこれは変ですよね。え? いまいち分からない? では詳しくご説明しましょう。
 まず、「○○が」ではなく「○○に元気になってもらえるように」と言ってもらいたいわけですが、そもそも「~ていただく(~てもらう)」がくどいですよ。以前、「この絵は娘に描いていただいて・・・描いてもらって」と言い直したお母さんがいたことを紹介しましたが、何でもかんでも「~ていただく」で、さすがに「~ていただく」はおかしいと気づいて慌てて「~てもらう」と言い直した、あほなパターンです。
 今日の例は「~てもらう」ですからずっとましですが、ストレートに「○○が元気になるように」と言えばいいのです。ましてや、これを言っているのは、○○が元気になることに対して責任ある立場の人だったのですから。つまり、自ら動いて○○を元気にしないといけないわけで、「~ていただく」はもちろん、「~てもらえるように」と言っていること自体がちょっと変だったのです。
 そして、「○○が元気もらえるように」は・・・(-_-;)・・・だれかが元気をくれるのを待つの? もう一度言いますよ、これを言っているのは○○が元気になることに対して責任ある立場の人だったのです。それはテロップ入力作業者だって分かっていたはずですが、この人には「○○が元気もらえるように」と聞こえたのかもしれません。
 「元気」というと「もらう」ものだと思っていたら、「○○が元気になってもらえるように」と言っていても「○○が元気もらえるように」と聞こえます。人間の耳(脳)というのはそういうものです。私は、「元気になってもらう」だよ、珍しいなぁと思い、それなのにテロップが「元気もらう」だったから、脳が敏感に反応したのです。
 というわけで、「○○が元気もらえるように」は、「○○が元気になるように」という意味からいくと違うでしょ?! 入力作業者さん、もうちょっとましな仕事をしてくださいね~(ーー;)。
コメント
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