◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「声煮出して訴えて」って?

2025-02-09 11:07:51 | 言葉についてあれこれ
                                   チョコ祭りだぞ

 「務めている職場には(中略)つらいときは『つらい』という気持ちを声煮出して訴えていかないと、いつまで経っても環境はよくならない」(2022/1/4 18:02 現代ビジネス)って( ̄ε ̄)、まぁ随分な誤字で・・・、「勤めて」「声に出して」「いつまでたっても」でしょ! 大好きなチョコ、もう値上げしないでぇーっΨ( ̄д ̄)Ψ。
 「触って見ると(中略)藪を掻き分けるように登って行った。(中略)立ち昇る炎にスコップで土をかける(中略)ぼんやりと連なる山々が見わたせた」(2023/8/12 12:02 JBpress)って( ̄д ̄)! 正誤を気にしていないのですね。それに、「~てみる」「~ていく」は平仮名で書く、そんなことも分かっていないのにライター?
 「触ってみると(中略)藪をかき分けるように登っていった。(中略)立ち上る炎にスコップで土をかける(中略)ぼんやりと連なる山々が見渡せた」でしょ! 煙は「立ち昇る」でもいいのですが、炎は「昇る」というほどではないですよね、それに、土をかけて消火するくらいですから「立ち上る(たちのぼる)」です。
 「使用済みのコーヒーかすを土の層の上に振りかけるだけでは効果が低く、水や他の栄養素が植物に届くのを妨いでしまう可能性があるからだ」(2023/12/30 20:40 ELLE DIGITAL)って「妨げて(さまたげて)しまう」でしょ。でも、このライターは「ふせいで」のつもりですよ、それだと「防いで」になるはずなのに、なぜこうなる?
 「『二階来て!』騒ぐ猫に連いて行った先で飼い主が見た景色とは…?」(2024/4/2 12:30 ハフポスト日本版)って、なぜこうなる? 誤字は本当にいろいろですが、「連いて行った」は初めて見ましたよ、もちろん変換候補にもありません。「ついていった」でしょ。
 「臭い問題に対応できる間取りか」(2024/5/22 16:00 ねこちゃんホンポ)、くさい問題、あ、においか ┐( ̄д ̄)г。「臭い」を「におい」と読むのは常用漢字の音訓外で、国語辞典でも表記辞典でも不快な臭気は平仮名で「におい」です。「臭気(しゅうき)」は「嫌なにおい」、臭いのですよ、イメージできないかなぁ <( ̄д ̄)>?
 「『くさっ!なにこの臭い!』洗面台の下から強烈な悪臭が!→驚愕した『ニオイ』の正体とは…!?」という見出し、記事も「洗面所がやたら臭いので(中略)臭いの元を」(2024/5/28 ベビーカレンダー)って、ばっらばら、随分いいかげんに書いていますね ┐( ̄д ̄)г。「臭い」は「くさい」と読み、臭いのは「におい」です。
 「猫のお尻がクサイ原因のひとつとして(中略)分泌液の匂いが変わったり(中略)子猫が母猫に甘える際に、クサイにおいを出すことが(中略)お尻がくさくなることが」(2024/5/23 12:00 ねこちゃんホンポ)って Ψ(`^´)Ψ。こんな稚拙な書き方、一体どういう神経? 漢字なんて好き勝手にしていいと思っているの?
 「猫のお尻が臭い原因の一つとして(中略)分泌液のにおいが変わったり(中略)子猫が母猫に甘える際に臭いにおいを出すことが(中略)お尻が臭くなることが」でしょ! 「いい匂い」「臭いにおい」、“ライター”なら区別しないといけない、区別して当たり前なのになぜできない? なぜしない? いろいろあると読みにくいのですよ!
 「死神が迎えに来たかのように不快な臭いを放った」(2024/6/2 11:46 文春オンライン)(゚д゚)。船の乗組員を襲う壊血病の話。昔の人はビタミンCなんて知りませんからね、お気の毒。とても臭いのでしょうね、それは「不快なにおい」ですよ、平仮名で「におい」なのですよ。誤字に鈍感な“ライター”が多過ぎます。
 「気になるのが生ゴミの臭い(中略)部屋の中でイヤ~な臭いが(中略)生ごみのニオイを抑える方法」(2024/6/5 18:15 BuzzFeed Japan)って( ̄д ̄)! 「生ゴミ」「生ごみ」、「臭い」「ニオイ」、表記揺れを気にしていませんね、一つの文書内では統一する、基本です。「臭い」は「くさい」と読むものであって、「におい」とは読みません。
 「すまん! ハルの200万借してくれ!」(2022/1/20 CoordiSnap)は、そこに掲載された漫画の中に書いてあったセリフです。「かしてくれ」と打って変換したら当然「貸してくれ」になります。変換候補に「借してくれ」なんてありませんから、なぜこうなるのか、理解不能 <( ̄д ̄)>。
 「貸りた車をぶつけて『私は知らない』しらばっくれるママ友に証拠を突きつけると青ざめて?!」という見出し(2023/6/21 ベビーカレンダー)、誰が書いた? なぜこうなる? 記事は「仕事用軽トラを貸して欲しいと頼まれました。(中略)翌朝何食わぬ顔で軽トラを借りにきた」でしたが。
 「日本の惨状…『お金がなくて孤独だから、家も借してもらえない』貧困老人7万人が置かれる、あまりに悲し過ぎる現実」という見出し(2024/4/18 11:02 THE GOLD ONLINE)、出た、理解不能な「借して」( ̄д ̄)! こういう媒体の記事でも出てくるなんて・・・( ̄" ̄)。
 記事本文も「借りたくても借りられなかった(中略)収入面の懸念から『家は貸せません』と謝絶した大家も、生活保護を受けることで収入が安定した高齢者であれば『貸りてください』という対応へと変化するかもしれない」って、一体どうなっている? 「貸」と「借」を区別していないのか?
 「借りたくても…」と「貸せません」は合っているのに、何をどうしたら「借してもらえない」だの「貸りてください」だのが出てくるんだ? 「お金がなくて孤独だから、家も貸してもらえない」「収入が安定した高齢者であれば『借りてください』という対応へと」でしょ! 誤字のチェックぐらいしようよ!
 言葉は世の移り変わりとともに徐々に変化するのですが、今はあっという間に変わります。正しい日本語を知らない、知ろうともしない、チェックすらしない、そんなスーパースプレッダーやライターもどきが大勢いますから。さらに、昔は“うそも百回言えば本当になる”でしたが、今は“1回言えば本当っぽく広まる”わけです。
 「調査国中で『情報が事実か意見か』を見極める力が最低」(2021/9/9 11:16 PRESIDENT Online)、「見たいものしか目に入らず、聞きたくない話は耳に入らない人たち」(2024/9/3 17:00 夕刊フジ)、これは韓国人評ですが、日本人も同じでしょう、同じなのだと思うこの頃です。いや、もう世界中そういう傾向にあるのでしょう。
 例えば“選挙”すら己の“稼ぎ”のために利用するような人たちは効率のいい広め方を知っていて、事実であろうがなかろうが好き勝手に広め、やりたい放題なので、情報が虚偽か真実か冷静に考え、振り回されないようにしたいですね。また、見聞きする日本語が正しいかどうか、自分はちゃんと話せるか、ちゃんと書けるか、気にしましょう。

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