恋、しちゃいました。
六花と勇太の対比の仕方が面白い冒頭だったかな。
六花が見つめる窓の外は月明かり気が綺麗で星が見え、
山もあり民家がある現実を見据えた中で語られる恋心。
対して勇太の見る外の景色は雲が浮かんでいたりとかなりの高所で、
同じ学校の敷地からでも見えているものが空に浮かんでいるような、
ある種幻想的な世界を見ているようなニュアンス。
中二病である六花が現実の中で恋を語っていく中で、
勇太はちょっと心が宙に浮かんでしまっている、
舞い上がってる様子なんかが見て取れるシーンなのかな、と思ったり。
シュバルツ~(略)。
六花の持ってるアイテムのディテールが作り出すコントラストが強い感じだったかなと。
六花の持っている石だとか光モノの処理なんかもちょっと派手目だけど、
綺麗な処理にしようとしてて良かったかなと。
傘などのアイテムを大きく写しこみ画面に影を強めに落としてから、
このようにキャラクターを透過してくるような淡い処理が際立つ告白シーンへ。
雨の中歩くシーンは光や影を強調して輪郭を強調しながら見せていましたが、
境界線上の光を浴びる2人はとても淡い。
不可視境界線の光は輪郭を捉えることなく淡く光り続けている。
そうした曖昧な光を見つめる六花と、
そんな背景を持つ六花を見つめる勇太の雰囲気とか、
挿入歌合わせるようなに2人の立ち位置にグッと来る。
ライフで受ける!じゃないけど。
文化祭の出し物でハリセンで叩いてるやつとかあったけど、
ああいうのは武本さんチックな感じかなー、と。
こうして体で言葉受けるアグレッシブさというかガチャ突いた、
悪く言えば暴力的な感じというか。
やっぱ武本さんって結構暴力的なんですよね。
消失なんかはその辺が鼻についてほんと不愉快だったな。
六花を見る勇太。
反復されるのは六花が背にする光の雰囲気であったり。
六花を待ち受ける現実に勇太がどう対応するのか。
ズシッと重い現実。
冒頭見てて思ったのが現実を見ることができなかったのは勇太の方ではなかったのか、ということ。
六花自身は決して現実に背を向け続けているわけではなく、
その中で見える輪郭のはっきりしない光に魅せられているキャラクターのように今回受け取れたけど、
勇太は恋していく中で勇太自身が彼女を導いていくことを忘却してしまっている、
夢見がちなヒロインとのやり取りに酔ってしまっている感じっていうのが出ていたのかな、と。
だから突発的な重い現実に振り回されて行動に出てしまい、傷ついてしまう。
六花は逃げているのではなく、知らされていないキャラクターというのがミソなのかな。
そして光を背にしていた六花が光の前に。
ステージ上の彼女と客席の彼の関係が今後どう転がっていくのかまた楽しみです。
いやー、しかしほんと今作は望月智充さん意識しすぎてる感じなんじゃないのかなという気が。
OPの演出にしても、今回の選曲にしても。
こういうことされると過去の望月作品からの引用とか実はあるのかなー、
なんてこっちが逆に意識しちゃいますね。
脚本:花田十輝
絵コンテ・演出:武本康弘
作画監督:内藤直
武本回。
今回は雰囲気を作る武本さんでグッと来る感じだったかな。
しかし内藤さんも単独作監かぁ。
最近は若手の方もどんどん作監になってきていますし、
制作ラインを増やしていくような感じになってくるんでしょうかね。
その辺の動きは注視したいところです。
中二病もいよいよクライマックスって感じなので、
最後まで楽しんでみたいです。
今回は少し展開が早い気がしましたが、中二病は恋の予習はバッチリ!ということなのかなあ。
最新話見ると、恋は置き去りにされて行ってる感もあるかなと。