我が家のGWの定番スポットは深大寺~神代植物公園の散策である。いつも家を早めに出て深大寺まで約4キロの道のりを歩くが、今回は歩かずバスで深大寺に到着。すぐにいつもこれも定番の蕎麦屋にいくが、バスできたためかまだ列もできておらずすぐに深大寺そばに舌鼓を打つ。その後、深大寺にお参りするわけだが、この時期に深大寺の境内には大きなナンジャモンジャノキ(ヒトツバタコ)が白い小さな花で覆われる。
この木はモクセイ科の落葉高木で5月に花を咲かせる。ちょうどすぐ裏に葉の茶色のもみじが植えられているためそのコントラストが美しい。必ず参拝客はこの白い花で覆われた木を写真に収めている。その後は元三大師堂、金銅製の白鳳仏にお参りをすることにしている。
坂を上るともう神代植物公園の入口である。ところで『神代植物公園』と『深大寺』、同じジンダイなのになぜ字が違うのかが以前からの疑問であったが、入口近くの看板が全て解決してくれた。看板を読んで頂ければ簡単にわかるが、江戸時代は『深大寺村』と呼ばれていたが、明治22年に周囲の村と合併して『神代村』となった。昭和15年に東京府は防空緑地として71万平米を買収して『神代緑地』とし、戦後これをベースに昭和36年『神代植物公園』が開園、一方、昭和30年に調布市と神代町が合併したが、その後『深大寺』を名乗る地名が復活した。というややこしい経緯によるものらしい。ともかく『神代』も『深大寺』も意味が有ることが分かり、すっきりした。
植物園はバラフェスタをやっているが、予想どおりまだほとんどバラは咲いておらず、藤棚の藤の方が美しい。その後も芍薬、シャクナゲ、ボタンと見て歩く。
そして見つけたのがハクウンボク(白雲木)、枝先に可愛らしい白い花がいくつもついて垂れ下がっている。木は高いが花が下に向いてついているので眺めてもよく見える。木自体は5m位はあると思われたが、枝全体に花がつき美しい。毎回植物園に来ると新しい発見があるが、今回はハクウンボクがそのようである。
そして広場で風にひらひらしているのがハンカチノキである。中国原産のこのキハ中国四川省・雲南省原産で『樹木のパンダ』とも言われるくらい珍しい木で、遠くから見ていると白いハンカチがふられているように見える。よく見ると花は中心の黄色いところでハンカチのように見られるのは2枚の苞葉である。ハナミズキの親戚のような樹木だが、今が満開なのか強い風に一部花びらが飛ぶ有様はなかなか素晴らしい。
そのあともまだ青い実付き始めた梅の木などを見て植物園はほぼ1周。しかし、椿や竹などは少し外れていて見る人がおらずやや寂しげであった。毎年来るたびに発見のある植物園はGWの格好な散歩コースである。