かぶれの世界(新)

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拉致と9.11

2009-02-16 21:25:40 | ニュース

ヒラリー・クリントン国務長官が今夜、羽田空港に特別機で到着したとニュースが伝えていた。国務長官が最初に訪れる国としての日本重視とか、北朝鮮の核問題や拉致問題がどうなるか、アフガン重視にシフトするオバマ政権への協力、景気刺激策を支える米国債購入継続の要請などがアジェンダと報じられている。

このところテレビで時間を割いて報じられているのが北朝鮮の拉致問題であり、拉致家族が直接国務長官と面会して米国の支援を依頼するという。日米関係の重要事項として米国が配慮を見せたヒラリー国務長官訪日の象徴として、多分、今後も時間を割いて報じられるであろう。

しかし、例によって天邪鬼の私はどうにも腑に落ちないことがある。拉致問題は国民を守るという立場からも重要なテーマであると私も思う。テロとの戦いが最重要テーマだった前政権には、拉致はテロといい米国政府の協力を要請し、その動向が何度も大々的に報じられて来た。

であるとしたら、何故同じテロの犠牲者である9.11の犠牲者は全く無視されるのだろうか。日本人被害者24人は全員亡くなっているから、最早ニュース価値は無いのだろうか。米国の問題と見なしているように感じる。しかし、拉致問題を米国人に共感をもって助けてくれというなら、少なくとも9.11に対して共感を示さないのは気になる。

そうでなれば、拉致問題解決のため米国に協力以上の事を頼む根拠は一体何だろうか。日米安保条約があるからか?同じ自由主義国の友人だからか?米国債をいっぱい買っているからか?拉致家族は助けてくれるなら理屈無しに誰にでも協力を要請して当然だ。

だが、どこからも9.11に言及する声が聞こえてこないのは、私には不自然を越えて身勝手な様に聞える。トータルの利害関係を考えて交渉し、国益が最大になるようもっていくのが外交だ。しかし、個々の政治家・言論人・メディア等ならば話は別だ。彼等はそのような交渉の損得とは離れて何か言っても良さそうに思うが、違和感があるのは私だけだろうか。■

コメント
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