関係維持の手法

昨年１１月半ばに帰京後息子が診て貰っている最寄りの女性の歯医者さんにかかり、何故か気が合い「歯医者と患者のハイブリッドな仲間」になったと投稿した。その後、毎週通院し今日も治療を受けた。今日は約１時間かけて差し歯を挿してその上を覆う仮歯を取り付けた。

最初に治療を受けた時はお互いに紹介を兼ねてたと思うが、話好きの私でさえやり過ぎと思うくらい会話が弾んだ。多分、気が合ったということだろう。彼女は週末に千葉の田舎に戻り農業をやり、どの大学で学んだか、父君とのパリ旅行等を紹介してくれ、私は米国の歯科医にかかった経験や海外旅行の思い出などを話した。

だが、３回目からは彼女は治療の説明をするだけで、お互いに話すことも無く静かに治療を受けるだけになった。最初の熱気のような会話は全くなくなった。だからと言って悪感情が湧いてきた訳ではない。歯科医への信頼が増して一々会話して反応を確認するようなことが無くなったと思う。

家内に最初の異常な程のお喋りが無くなり、今では歯科医と殆ど口を利かなくなったと説明した。彼女はそのアプローチは良くない、少しずつ新しい話題を繰り出して良い関係を長く続ける方が良いと言う。一瞬、その手で若い頃ボーイフレンドとの関係を保ったのかと私は思った。

私はそうじゃない。出会った時から出来るだけ自分をさらけ出して相手が好ましいと思ってくれたら良い。もし、性格的に合わないと感じたらさっさと別の歯科医を捜す。医者として腕が立つかどうかは分からない。どうせ素人判断などあてにならない。

何だか、女友達と仲良くなって付き合うかどうか、関係を続けるかどうかの手練手管みたいな会話になった。そういえば、米国で歯科医に診て貰った時の看護婦さんがみんな美人だったというと、歯科医の女先生はそれはとっても大事という意外な返事が返ってきて驚いた。■