アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

写真は、霧にかすむ皇居。大手町のビルの32階から撮りました。

さて、昨日(7月3日)は、ある連合体組織でテレビ会議方式による管理職研修を行いました。

研修会場には17人の受講者。さらにモニターテレビを通じて全国の30数カ所に受講者がいます。

私のこの組織の研修は今年で6年目。「カウンセリング・マインド研修」と銘打って、内容は、次のとおりでした。

1.ストレスの基礎知識とメンタルヘルス

2.カウンセリング・マインド―聴き上手を中心に

3.やる気を引き出す勇気づけの理論と技法

4.質疑応答とまとめ

10時スタートのところ、本部と各拠点の接続が悪く、「音声が聞こえません」「テレビが○○地域本部のままです」と、研修をなかなか始められませんでした。
担当者は、冷や汗を流して対応していました。

15分ほど遅れてのスタートになったところで、私は「認知的ストレッサー」から始めました。

「ストレスを与える要因であるストレッサーは当人の受け止め方次第で、ストレスになる場合もあれば、ストレスと感じない場合もある」という理論で、「私は今の状況をストレスと感じません」と平然と語ったら、会場は笑いに満ちました。

ここで心の中の声。

「わたしゃープロだ!」

その後、研修は順調に進みました(と思っていました)。

研修を一通り終えて質疑応答とまとめの段階になったとき、ある地域本部から発言がありました。

「午後の初めの1時間ほどまったく音声が聞こえませんでした。もう1回教えていただけますか」

「なんたること、何で今頃言うの。研修は終わりじゃないの!」。私の心の中の声。

担当者は、どうしていいかわからず、しどろもどろ。

私は、心の中の声を覆して言いました。

「私はプロです。やりましょう。会場の方、他の地域本部の方の研修は終わりです。○○地域本部のために午後1時間分の講義を行います」

そうして30分に凝縮して音声が聞こえなかった部分の講義をたんたんと行ったのであります。

研修を本部でお受けになった方の感想文には、「講師の岩井先生に大変不快な思いをおかけしました」とあったようですが、まったく不快感はなく、「面白い」研修体験でした。

「ストレッサーは当人の受け止め方次第」、そして「わたしゃー研修のプロだ!」

私の心の中は、思いがけない状況に打ち克っていたのです。

こういう不測事態の体験、面白いですよね。


<お目休めコーナー> 通勤途上で



コメント ( 5 ) | Trackback ( )