おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒュ.ーマン・ギルド の岩井俊憲です。
中山国際法律事務所の代表弁護士の 中山達樹さん (インテグリティエヴァンジェリスト)からいただいていた『インテグリティ~コンプライアンスを超える組織論 』(中央経済社、1,980円)をじっくり読みました。
「誠実・人格の高潔性・正直・品位」などとも訳されドラッカーがよく使った”Integrity”「インテグリティ」ー 彼の本のほとんどの訳者の上田惇夫氏の訳では「真摯さ」ー による企業文化論・組織論と言っても間違いはないでしょう。
著者の 中山達樹さん とは2月28日にお目にかかってすぐランチしながら話をしましたが、その場でお人柄に魅了されました。
このお人柄ありてのこの本が『インテグリティ~コンプライアンスを超える組織論 』です。
第一にとても明快な本です。
回りくどさがなくとても端的な表現の本です。
左側が本文、右側に図表の構成で頭に入りやすい。
第二に構成がとても見事。
次の章立てになっています。
第1章 コンプライアンスの限界
第2章 インテグリティの意味
第3章 コンプライアンスとインテグリティの違い
第4章 組織論としてのインテグリティ
第5章 インテグリティ導入のメリット
第6章 インテグリティ導入のポイント
あとがき
第三に着眼点が鋭い。
冒頭から日本の多くの会社のコンプライアンスが(1)機能不全に陥っていること、(2)解釈が拡大し続けてもう限界に達していること、(3)悪しき手垢が付いてしまっていることを論じています。
第四にコンプライアンスを超える組織のあり方としてインテグリティを提唱しています。
第五にインテグリティの美徳としてリーダーシップ、勇気やコミュニケーションを説いてくれています。
このへんのところからアドラー心理学と近いものを感じます。
第六に個人のインテグリティと組織のインテグリティ(会社理念との一体化)とに分けて、豊富な具体例とともに分かりやすく解説しています。
こんな本を書けたのは戦略的な発想力の持ち主である中山達樹さん だらかでしょう。
私は密かに中山さんの名言を手帳に書き留めていました。
「戦略不足は戦術では補えない」
中山さんはまた、志の高い人間愛に満ちた人のようです。
私と会ったその日に、達筆な字で巻紙に礼状をくださいました。
山中さんとの出会いとこの『インテグリティ~コンプライアンスを超える組織論 』を大切にします。
有難うございます、中山さん。
今日は今から奈良に日帰り出張。
奈良の経営者を対象に生涯現役論をぶってきます。
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