■国立歴史民俗博物館『大ニセモノ博覧会-贋造と模倣の文化史-』(2015年3月10日~5月6日)
終わってしまった展覧会だが、これは面白かった。陶器、絵画、貨幣、化石、文書など、さまざまな「ニセモノ」に焦点をあてた展覧会。いちばん面白かったのは絵画のセクションで「伝・雪舟」「伝・池大雅」「伝・酒井抱一」等々の作品に対し、「どう見てもニセモノ」「よく似せているが、やっぱり違う」「これは意外と本物?」などの解説がついている。たまに「本物」判定が混じっているところが可笑しい。鑑定した研究者の似顔絵つきで、悩んだり驚いたり断定したりしている表情が楽しかった。私が参観したときは、ギャラリートークが始まっていたので、途中から混じって「本物とここが違う」等の解説を興味深く聞いた。あとで気づいたら、その先生が似顔絵そっくりの鑑定者本人だった。
久しぶりに常設(総合展示)エリアもひとまわりしてみた。あれ?変わったなあと思ったのは第4展示室「民俗」。「現代社会における民俗」を考える展示が充実した。デパートのおせち料理のサンプルが華やかに並んでいたり、美容への関心や、いまの子供の学習机とキャラクターグッズのあふれる日用品など。河童など妖怪や怪談について展示していたのもこの展示室だったと思うのだけど、ホームページの紹介が追いついてないみたい。
■江戸東京博物館 徳川家康没後400年記念特別展『大関ヶ原展』(2015年3月28日~5月17日)
まさかと思うくらい混んでいた。やっぱり戦国時代好きは多いんだなあ。展示品としては全くつまらない文書であっても、武将の名前が紐づいていると、みんな熱心に覗き込んで、あれこれ話し合っていた。
■弥生美術館『日本の妖美 橘小夢展』(2015年4月3日~6月28日)
橘小夢(たちばなさゆめ、1892-1970)の作品をネットで見たとき、あ、知っている画家だと思って、展覧会を見に行った。でも自分のブログに検索をかけても出てこないので、思い違いだったかもしれない。どっちでもいい、作品展を見に行ってよかった。甘く妖しく、どこか悲しい官能美。あわせて竹久夢二や高畠華宵の作品も見てきた。高畠華宵って面白い人だな~と思って、参考文献を2冊も買ってしまった。波乱の生涯だが、ま、最後が幸せでよかった(Wiki参照)。
■三井記念美術館 三井文庫開設50周年・三井記念美術館開館10周年 記念特別展『三井の文化と歴史(前期)茶の湯の名品』(2015年4月11日~5月6日)
久しぶりに三井家の茶道具を楽しんできた。やっぱり長次郎作「銘:俊寛」、光悦作「銘:雨雲」、道入作「銘:鵺」など楽茶碗が私のお気に入り。升色紙、継色紙、寸松庵色紙、さらに高野切(1種)も見ることができて眼福。
■泉屋博古館分館(東京)『小川千甕(おがわ せんよう)縦横無尽に生きる』(2015年3月7日~5月10日)
画家・小川千甕(せんよう/ちかめ、1882-1971)の回顧展。京都に生まれ、仏画を学び、洋画を浅井忠に学び、渡仏してルノアールに会い、漫画(西洋風俗大津絵)を描き、南画に転じる。さまざまな作品が出ていたけれど、最終的に注文に応ずることをやめて、自分の楽しみのために描くようになったという晩年の作品がいちばん好きかな。
終わってしまった展覧会だが、これは面白かった。陶器、絵画、貨幣、化石、文書など、さまざまな「ニセモノ」に焦点をあてた展覧会。いちばん面白かったのは絵画のセクションで「伝・雪舟」「伝・池大雅」「伝・酒井抱一」等々の作品に対し、「どう見てもニセモノ」「よく似せているが、やっぱり違う」「これは意外と本物?」などの解説がついている。たまに「本物」判定が混じっているところが可笑しい。鑑定した研究者の似顔絵つきで、悩んだり驚いたり断定したりしている表情が楽しかった。私が参観したときは、ギャラリートークが始まっていたので、途中から混じって「本物とここが違う」等の解説を興味深く聞いた。あとで気づいたら、その先生が似顔絵そっくりの鑑定者本人だった。
久しぶりに常設(総合展示)エリアもひとまわりしてみた。あれ?変わったなあと思ったのは第4展示室「民俗」。「現代社会における民俗」を考える展示が充実した。デパートのおせち料理のサンプルが華やかに並んでいたり、美容への関心や、いまの子供の学習机とキャラクターグッズのあふれる日用品など。河童など妖怪や怪談について展示していたのもこの展示室だったと思うのだけど、ホームページの紹介が追いついてないみたい。
■江戸東京博物館 徳川家康没後400年記念特別展『大関ヶ原展』(2015年3月28日~5月17日)
まさかと思うくらい混んでいた。やっぱり戦国時代好きは多いんだなあ。展示品としては全くつまらない文書であっても、武将の名前が紐づいていると、みんな熱心に覗き込んで、あれこれ話し合っていた。
■弥生美術館『日本の妖美 橘小夢展』(2015年4月3日~6月28日)
橘小夢(たちばなさゆめ、1892-1970)の作品をネットで見たとき、あ、知っている画家だと思って、展覧会を見に行った。でも自分のブログに検索をかけても出てこないので、思い違いだったかもしれない。どっちでもいい、作品展を見に行ってよかった。甘く妖しく、どこか悲しい官能美。あわせて竹久夢二や高畠華宵の作品も見てきた。高畠華宵って面白い人だな~と思って、参考文献を2冊も買ってしまった。波乱の生涯だが、ま、最後が幸せでよかった(Wiki参照)。
■三井記念美術館 三井文庫開設50周年・三井記念美術館開館10周年 記念特別展『三井の文化と歴史(前期)茶の湯の名品』(2015年4月11日~5月6日)
久しぶりに三井家の茶道具を楽しんできた。やっぱり長次郎作「銘:俊寛」、光悦作「銘:雨雲」、道入作「銘:鵺」など楽茶碗が私のお気に入り。升色紙、継色紙、寸松庵色紙、さらに高野切(1種)も見ることができて眼福。
■泉屋博古館分館(東京)『小川千甕(おがわ せんよう)縦横無尽に生きる』(2015年3月7日~5月10日)
画家・小川千甕(せんよう/ちかめ、1882-1971)の回顧展。京都に生まれ、仏画を学び、洋画を浅井忠に学び、渡仏してルノアールに会い、漫画(西洋風俗大津絵)を描き、南画に転じる。さまざまな作品が出ていたけれど、最終的に注文に応ずることをやめて、自分の楽しみのために描くようになったという晩年の作品がいちばん好きかな。