■鎮江の市場
目が覚めると、久しぶりの青空。朝はあちこち歩き回った末に、体育館のような屋内市場を発見。野菜、肉、魚、加工品など食材は何でも売っている。白いアヒルの姿が江南らしい。豆製品(豆腐、湯葉、がんもどきの類)と、キムチのような漬物が豊富なことに目を見張った。ネットでざっくりまとめられた固まりがカエルの集団だったのにはびっくりした。
豆腐そのほか |
あまりアップにしたくない食用ガエル |
■天下第一泉
石川さんの提案で、キャンセルになった鎮江市博物館の代わりに、鎮江の名勝の1つ「天下第一泉」に連れていってほしいと申し入れ、了承してもらう。ところが、着いてみると、入場券が馬鹿高い(60元くらい。博物館ならこの4分の1程度か)。実は、隣の金山寺と共通入場券だったらしいが、日付が変わっているので、昨日の半券は使えない。中国の経済システムから考えて、差額はローカルガイドの馬さんの持ち出しになるに違いない。ちょっと申し訳ないが、馬さん とはここでお別れ。
■無錫(太湖遊覧、ほか)
太湖のほとり、無錫に到着する。湖畔の洒落たレストラン(逗子マリーナみたい)で昼食。最初の昼食で「高価なものは食べない」態度をアピールして以来、 ガイドの馬さんが注文するのは、ほとんど野菜か豆腐料理だった。さすがに辛くなって、「マオさん、肉料理も注文してください!」とお願いする。地元産「太湖水ビール」で乾杯。
太湖の遊覧船は我々だけの貸切り。よく晴れて、向かい風が気持ちよかった。我々の中国ツアーは、高山は苦手だが(雨に遭うことが多い)、水の上では比較的天気に恵まれるように思う。
江南は古代から水運によって開けた地域である。太湖の上を、砂利や鉄くずを積んだ船が、まるで見えない水上の道があるかのように、隊列を成して行き交っている。夫婦で操っている船が多い。だいたい、舳先に陣取ったおかみさんが、進行方向の状況を確認しながら、機関室の旦那に指示を出している。堂々とした立ち姿が「カッコいい~」と一同ほれぼれする。
船を下りて「天下第二泉」のある錫恵公園を見学、そのまま、蘇州に向かう。
■蘇州着
「天に天堂あり、地に蘇杭(蘇州と杭州)あり」とうたわれた蘇州は、江南観光のハイライトである。しかし、今や昔日の面影はないと聞いていたから、あまり期待はしないようにしていた。
高速道路を下り、一般道路を旧市街に向かうが、実際、豊かでこぎれいな地方小都市という感じである。観光地らしく、日本語や英語の看板が目立つ。大通りを少し歩くとコンビニが何軒も頻出する(中国資本の「可的」というチェーン店多し)。
レストランを探して繁華街に出ると、財布のゆるい観光客をあてこんだ高級海鮮「鮑とフカヒレ」のお店が多い。そこをマオさんの努力で、できるだけリーズナブルなお店を探してもらう。ただし、飲みものについてはちょっと贅沢になって、ビールの本数が増え、さらに黄酒(紹興酒)が加わった。
【2019/5/4 geocitiesより移行】