国立台湾大学を離れ、見ておきたかったところを最後にいくつか訪ねた。
ひとつは、雑誌『東京人』2019年11月号「特集・台湾 ディープ散歩」に紹介されていた、古亭という地名の由来となった「古亭地府陰公廟」。資産家の家に仕えていて非業の死を遂げた侍女を祀ったものだという。オシャレで都会的な大通りに突然、異空間のような廟堂が現れる。一本裏道に入ると、安食堂が集まっていて、ランチタイムの勤め人で賑わっていた。
続いて、初日の大晦日にも訪ねた龍山寺に初詣をする。おみくじは第三十五首「上上」の「劉関張古城相会」を引いた。劉関張って誰?と分からなくてスマホで検索したら、劉備・関羽・張飛をまとめて呼ぶ言い方だそうだ。ずいぶん欲張った運勢である。
さて伝統的な街並みを復元した「剥皮寮(ボーピーリャオ)」を合わせて訪ねる。今回初めて、東側の昆明街まで歩いてみたら、「台北市郷土教育センター」という看板を見つけた。赤レンガの伝統的な建築に鉄骨とガラスを組み合わせたおしゃれな構造。台湾土着の神格である「尫公」についての展示などもやっていて、面白かった。
剥皮寮の北側にある老松国民小学。昆明街から見るアーチ窓の列は、モスクか修道院みたい。
最後に西門紅楼へ。ここは、むかしは小さなお店がひしめき合う、混沌とした商業ビルだった気がするのだが、私の記憶違いだろうか。いまはおしゃれでクリエイティブなスポットに様変わりしていた。
以上、台北の街並みの変化が感じられて楽しい旅行だった。しかしよく歩いた!疲れた!(1/7記)