今回で双六小屋の利用は3回目、夕食時に小屋の方が食事が終わりましたら6時半ころからコンサートを開催しますので、よろしかったら御参加下さいと教えて下さいました。
汗で濡れた物を乾燥室に持って行こうとしたら、通路の横に《双六小屋:夏山恒例》「リピート山中コンサート」 本日開催と看板が出ていました。
山小屋の夕食は5時くらいから順番に交代制で頂きますが、今回は宿泊者が少なかったので1度で済みました。それからは山小屋の長い夜が始まります。 普段ですと6時頃から談話室で本を読んだり、テレビで翌日の天気を確認したりしますが、昨夜は寝ずに車で登山口まで、そんな事で今日の登山は非常に辛く、早く休みたいと考えていました。 でも、山に来てコンサートにぶつかるなんて滅多に有ることではないので「始まりますよ~ッ」と声が掛かったら、急いで食堂に降りた。80名くらいの人が集まっておりビックリ
私は『リピート山中』と言う名のシンガーソングライターなど聞いた事も無く、どんな方なのだろうと興味津々でした。
太られた金髪のお兄さん、ギター1つで、マンドリンを持たれた方と二人で会場を盛り上げて下さいました。 普段は岐阜や大阪方面で活躍されて居られるとの事です。 ですから関西方面の方には人気の方の様です。 リピートさんの歌を聴くために登山して来たと言う方が沢山いました。
言葉を大切にし、心を伝える歌作り、歌唄いとしてコミックからメッセージソングまで、幅広い作品が高く評価されているシンガーソングライターさんです。
代表的な曲は『加藤文太郎の歌』・『ヨーデル食べ放題』・『白い花が好き』・『それぞれの味』・『涸沢の歌』・『ブナ原生林』 などです。
このコンサートは今年で8年目だそうです。
声が高く澄んでおり、ギターがとても上手。 皆で合唱する時は、集まった人が歌詞が分からないとリピートさんが自分で歌いながら、合間に歌詞を言ってくれるんですよね。 ですから皆はリピートさんを見ながら楽しく合唱が出来ました。
また、リピートさんは新田次郎の小説『孤高の人』に描かれている『加藤文太郎』さんを尊敬され多くの歌を歌われています。
加藤文太郎この方は、どんな人 (ウィキぺディア参照)
兵庫県美方郡浜坂町(現在の新温泉町)出身。 三菱内燃機製作所(三菱重工業の前身)に勤務され、1923年(大正12年)頃から本格的に登山を始められ、神戸の六甲山をホームグランドとして縦走をし、歩くスピードが非常に早かったようです。 当時の登山は、戦後にブームになった大衆的な登山とは異なり、装備や山行自体に多額の投資が必要であり、猟師などの山岳ガイドを雇って行く、高級なスポーツとされていた。 その中で、加藤文太郎は、ありあわせの服装をし、高価な登山靴も持たなかったため、地下足袋を履いて山に登る異色の存在であった。 単独行である事と、地下足袋を履いていることが、彼のトレードマークとなった。 1928年(昭和3年)頃から単独行で日本アルプスの数々の峰に積雪期の単独登頂を果たし、『単独登攀の加藤』・『不死身の加藤』として一躍有名となる。 ところが、1936年(昭和11年)1月、数年来のパートナーであった吉田富久と共に槍ヶ岳北鎌尾根に挑むが猛吹雪に遭い天上沢で30歳の生涯を閉じた。