現在は落ち着きを見せている箱根の大涌谷(おおわくだに)ですが、2015年 5~6月に小規模な噴火が発生したことは、皆様の御記憶にもあるかと思います。 この噴火は、箱根では観測史上初めてのことで約 800年ぶりの噴火と考えられています。
そんな事で箱根火山の現状についてのタイトルで箱根ビジターセンターにて、箱根ジオパークガイド講座が開催され、仲間の方々と共に参加して来ました。
神奈川県温泉地学研究所の道家講師により、箱根火山の地形・成り立ち そして最近の活動・現状についてのお話をして頂きました。 我が国の活火山は 110ヶ所あるとのことです。 それに富士箱根伊豆国立公園はフィリピン海プレートと北米プレート、ユーラシアプレートの 3つがぶつかり合う世界的にも珍しい場所とのことです。
大涌谷は、およそ 3000年前の噴火によって神山(標高1438m)が崩壊してできたようです。 現在でもアチコチから硫化水素を含む噴気が上がっています。 そのため、樹木は立ち枯れ、岩石は粘土化して赤茶けた山肌が見えています。 沸き立つ湯釜、白煙を吹き上げる噴気孔など、火山のダイナミックな活動の様子を見てきました。
座学の後、外に出て センター近くの地震・傾斜観測点を見学し、桃源台駅から箱根ロープウェイで大涌谷駅へ移動。
大涌谷では周辺の観察を箱根ジオミュージアムの山口講師に解説して頂きました。
現地での遊歩道は規制があり歩き回ることはできませんが、ミュージアム前の広場からは2015年の噴火でできたばかりの火口と噴気孔、そして勢いのある蒸気井(じょうきせい=温泉のための施設)を見ることができます。
まだまだ勢いのある噴煙を吹き上げているので近寄れませんが、噴気には硫化水素や二酸化硫黄等の硫黄の成分が含まれており、噴気孔の回りには硫黄で黄色くなっている様子が伺えます。
温泉の施設である「蒸気井」 は大涌谷の豊富な蒸気と仙石原の水を利用して温泉を供給しているとのことです。 2015年5月以降、蒸気井の蒸気の勢いが増しています。
しかし、これもまた生きている地球の姿。 地球の息吹を感じてきました。
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