行き先不明人の時刻表2

何も考えずに、でも何かを求めて、鉄道の旅を続けています。今夜もmoonligh-expressが発車の時間を迎えます。

被災地・南三陸町の春はいずこ?

2013年03月18日 | 旅行記・まち歩き

かつて気仙沼線は、前谷地から山間を抜けると、車窓には志津川湾を一望できる風光明美な路線として知られていた。

震災により線路は寸断され、瓦礫に包まれた野原、いまは志津川駅の場所を探すことさえできない。その中に、モニュメントのように立ち尽くす南三陸町の防災庁舎が印象的。残しているんでしょうかねー(写真下:南三陸町志津川、かつての市街地)。

この防災庁舎こそ、若い女性職員が最後まで住民に非難を呼び掛けた場所であり、町長がアンテナの先につかまって一命を取り留めたという惨劇の場。バスの中からカメラを構える乗客が多いが、シャッター音に鎮魂の気持ちが込められていたに違いない。

三陸の春は、まだまだといった感もあるが、それでも復興のつち音は確実に聞こえている。南三陸町のベイサイドアリーナはいまも復興支援の拠点で、ここだけは多くの若者がボランティアに参加する姿が見られ、賑やかで頼もしさを感じた。

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