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只見川のダムや只見線の鉄道遺産を追いかける奥会津の旅も金山(かねやま)町に入った。人口は2,189人。これまで紹介した中で、隣の三島町に次いで人口は少ない(三島町は1,668人、ともに総務省統計局「統計でみる市区町村のすがた2022」資料。)
前回紹介した沼沢湖があり、温泉や蕎麦などを観光資源としているが、実は伊南川発電所や第二沼沢発電所も金山町。只見川本流にも上田ダム・発電所、本名ダム・発電所などがあり。これらは全て東北電力の施設である(町域の最上流部の滝ダムは電源開発(J-POWER)の施設。)
只見川の電源開発と水力発電の中心地というべき金山町だが、そこに東北電力が館内では最大、本格的な水力発電のPRと奥会津の魅力を紹介するため、2020年に「東北電力奥会津水力館・みお里MIORI®」というミュージアムを国道252号沿い、「道の駅・奥会津かねやま」の隣接地に開設している。
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水力シアターホールを中心に、只見川の発電施設をマップ、ディスプレイで紹介する水力スクエアなどにより、水力発電の仕組みや只見川の電源開発の歴史を紹介している。そのほかにも再生可能エネルギーについても学べるという、時代を捉えた展示もある。(写真上)
ただそれだけではない。ギャラリーが凄い!水源、川、水力発電施設、灯りをテーマにした作家が描いたアートが、白を基調とした広々としたギャラリーに展示されている。室内上部に取り付けられているステンドグラスにもダムや会津の自然が描かれている。(写真下)
そのほかにも、奥会津の魅力や片岡鶴太郎氏による奥会津の逸品を書き起こした絵画・エッセイの展示、発表会や展示会などに使用できる貸しスペース(企画展示室)、四季折々の景色が楽しめるラウンジなども備える。しかも入場料は無料である。奥会津に行く機会があったならぜひ立ち寄ってほしい。
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一角のそれほど広いスペースではないものの白洲次郎氏を紹介するコーナーが私にとっては印象的だ。只見川の電源開発を語る上で欠かせない人物で、東北電力の初代会長。東北発展に尽力し、戦後日本の電力にとっても重要なカギとなった人物である。(写真下:白洲氏を紹介するパネル。)
というのも、戦後の吉田茂の側近として活躍、留学経験を生かしてGHQとの交渉や、貿易庁長官なども歴任。サンフランシスコ講和会議(1951年)に顧問として参加し、その後も外務省顧問なども務め、政界入りを望む声もあったともいう。
ただ白洲は実業家としての道を選び、只見川流域の電源開発に力を注ぎ、水利権を東京電力から東北電力に切り替えたことにより、東北電力と東北地方の発展に寄与したのである。なかなかイケメンでダンディな装いの中に鋭い眼光がまた印象的だ。
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